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ボルドーワインのネゴシアンにしてシャトーを運営するドゥルト

ボルドーワインのショーケース

ドゥルト ボトル 集合

ドゥルトの精髄

エサンス・ド・ドゥルト。ドゥルトのエッセンス。

ドゥルトの管理する9つのシャトーの畑の中でも、飛び抜けて優れた区画のブドウをつかって、ドゥルトが考える、ボルドーワインの理想像を生み出すという壮大なワインで、もちいられる価値判断の基準は、なにかと比べてよりよいとかわるいとかではなく、唯一無二であることだという。

具体的にはブドウは、シャトー・ベルグラーヴの砂利の土壌からカベルネ・ソーヴィニヨン、粘土質の土壌からメルロー、シャトー・ル・ボスクからプティ・ヴェルド、シャトー・ラ・ガルドからカベルネ・ソーヴィニヨン、そしてシャトー・グラン・バライユ・ラマルゼル・フィジャックからカベルネ・フランと、4シャトーから、それぞれ、そのシャトーの畑のなかでも、もっとも特徴的な、そして高品質なブドウが選ばれている。

こらは、手作業で収穫、選果され、発酵前に低温でマセレーションしてから醸造をはじめ、その後、新樽で熟成する。この間はまだ、ワインはブドウの栽培区画ごとにわけられたままであり、それぞれ、個別にワインになっていく。

2010年ヴィンテージの場合、この時点では、樽は合計で177樽あったそうだ。1樽から300本のワインができるとすると、5万3,100本分。十分少ないようにおもわれるけれど、この後、これらのワインを混ぜ合わせてひとつのワインをうみだしていくアッサンブラージュ(2012年2月におこなわれたそうだ)で、最終的に使用されたのは、わずか24樽だったという。

そうエサンス・ド・ドゥルトは通常サイズで6,000本、マグナム150本、ダブルマグナム100本しか造られないワインなので、177樽はおおすぎるのだ。というわけで、4シャトーの最良のブドウから造られた渾身のワインを、さらにふるいにかけて、およそ9割は落選にしてしまった。厳選中の厳選。なんと贅沢なことか。

アッサンブラージュ後、10ヶ月間、1年ものの古樽で寝かせられた2010年ヴィンテージのエサンス・ド・ドゥルト。そのブドウの使用比率はカベルネ・ソーヴィニヨン62%、メルロー32%、プティ・ヴェルド6%だという。カベルネ・フランは言及がないけれど、ごくわずかに使われているのだろう。

テイスティングノートは公式には、熟成した果実の複雑な香り、優しく繊細なさまざまなスパイスのノート、口にふくむと柔らかなアタックから、すぐさま力強さ、ふくよかさが感じられるようになり、なめらかなタンニンにささえられた、豊かなアロマに、フレッシュさがともない、余韻はとても長い、とある。

これにつけくわえてあえていうことはないのだけれど、ここからもわかるとおり、かなり力強いボルドーワインだ。価格は2万円前後。これほどに贅沢な造られ方と希少性から考えると、リーズナブルにもおもえてくる。

なにせ、おおくても世界で6,000人程度しか触れることのできない、ドゥルトの真髄だ。そしてそれはボルドーワインの真髄でもあるだろう。であれば、飲めるうちに飲んでおく、というのも、悪くない選択ではないだろうか。

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