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ファッションブランドの仕掛け人 酒井壽夫の仕事

ファッションという仕事とともに生きる男

1,000部限定でつくられたジョルジオ アルマーニ社10周年記念本。ジョルジオ アルマーニジャパン、エンポリオ アルマーニ ジャパンのビジネスの立ち上げの礼にと、ジョルジオ・アルマーニ氏本人からもらったデザイン画集

感性と数字

ミラノに暮らすことになった酒井のもとに、後輩であり、現・伊藤忠商事社長の岡藤氏が訪ねてきた。夕食の席で、イタリア最高のブランドはなにかという問がはっせられ、それはアルマーニであるとなる。酒井のつぎの仕事は、ジョルジオ アルマーニを輸入することに決定した。

交渉は87年、成功裡におわる。

ジョルジオ アルマーニ社とのジョイントベンチャー、ジョルジオ アルマーニ ジャパン、そしてエンポリオ アルマーニ ジャパンが誕生した。91年にイタリアから帰国すると、酒井は伊藤忠商事からの出向でジョルジオ アルマーニ ジャパンの取締役副社長となった。

伊藤忠商事のビジネスにとっても、企業イメージにとっても、そして日本のブランドビジネス全体にとっても歴史的な大事件だった――

のだけれど、WINE-WHAT!?ではそことその先は触れないで、最初の、酒井はファッションが好きか、という問にもどろう。

酒井は、「感覚と数字」という。ファッションは感覚において好きだ。しかし、たとえば、アルマーニ ジャパンの副社長であれば、立場上、朝から晩まで毎日全身アルマーニで生活する。ほかのブランドの服は着られない。輸入権を獲得しようとしているときにも、うかつな格好はできない。ファッションを商売にして生きるというのはそういうことだ。

酒井に、完全にプライベートの時間はあるのかとたずねると「自分の時間? ほしいねぇ」とにこにこする。

「仕事がこういうのだったのは本当によかった。ショー、お酒、イベント、ゴルフ。仕事でありながら、顔を広げる手段でもあって、エンターテインの手段でもあるでしょ」

装いも、楽しむ場所も、仕事のなかで自分でつくった。

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