2015年に出版され、メンズファッション界に衝撃を与えた写真集『JAPANESE DANDY』。その続編として、大判のモノクロームの『JAPANESE DANDY Monochrome』が刊行される。


歴史的冒険の第二幕がはじまる

130人の日本の男性のポートレートをオールカラーで掲載し、テレビ、ラジオ、全国紙、雑誌、ウェブ媒体に数多く取り上げられ、またヨーロッパやアメリカ、アジアの各国にも紹介されて大きな話題となった写真集『JAPANESE DANDY』。その第二弾『JAPANESE DANDY Monochrome』が5月26日から、発売される。

タイトルが物語るように、今回の写真はいずれもモノクローム。発売元の万来舎は「より人物の内面にせまる表現を実現できた」と自信をのぞかせる。登場人物は前作の130人から170人に増え、判型も大型化。価格は4,100円(税別)。前作に登場した人物は、以前とはことなるポーズで登場する。

JAPANESE DANDYの仕掛け人、河合正人氏はフラワー・コーディネーター。農林大臣賞ほかの受賞歴があり、広告、雑誌、イベントでのフラワーコーディネートが本職だけれど、装いを愛し、ファッション系書籍を中心としたプロデュースも手がける人物だ。その河合氏の、現代の日本のテーラードスタイルを写真に残したい、という願いから、JAPANESE DANDYの企画はスタートした。

登場する人物は多岐にわたる。大企業の経営者もいれば、街で偶然であって河合氏がスカウトした人物もいるし、少年もいる。WINE-WHAT!?を出版する会社の社長も出演している。それぞれの人物は、いずれも河合氏の前代未聞の企画に賛同した協力者。おもいおもいの格好で写真に撮られている。そして、JAPANESE DANDYがおもしろいのは、かれらの名前と、会社員であるとか学生であるとかいった、簡単な現在の立場こそ記載されてはいるものの、詳細な背景も、どういう意図で写っているのか、何を着ているのか、といった情報も一切記されていないこと。文字量は極端にすくない。写真にうつっている人物は、いずれも、「21世紀初頭のとある日本人男性」なのだ。



私たちが100年、200年のむかしをふりかえるとき、その時代の人間は何を着ていたのか、は、ときに見落とされる。いや、何よりも不幸なのは、それが分からないことだ。人は装う生き物だ。そしてその装いには、時代が、社会が、その人物のおもいが、人の暮らしが反映されている。JAPANESE DANDYには、装うこととなんらかの理由でかかわり、それを意識化した現代日本人男性たちの服装と所作と、その人生の一場面がありありと写し出されている。JAPANESE DANDYは最新のファッションカタログでもなければ、ファッションの手引書でもないし、ファッションブランドの広告でもない。JAPANESE DANDYは、いまという時代の歴史化の試み、あるいは、いまという時代におきた歴史的冒険だ。



JAPANESE DANDY OFFICIAL WEBSITE|http://japanesedandy.com/

写真|大川 直人(おおかわ なおと)/写真家
1982年、フリーカメラマンに。主に80年代よりロック、ポップスの音楽シーンをミュージシャンと共にレコードジャケット、音楽雑誌、MVなどで作り上げてきた。1988年、株式会社大川直人写真事務所設立。1997年、代官山にプライベートスタジオを開く。現在、ファッション、広告、CF、音楽を中心に活動している。
作品展/1984年「WONDER WHEEL」、1986年「AFTER HOURS」
写真集/2012年『FLOWERS』、2015年『JAPANESE DANDY』(以上万来舎)

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WINE-WHAT!? 編集部
WINE-WHAT!? 編集部
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へ、編集長、なんの替え歌だか若い人にはわからないです〜。