ワインに関するさまざまな疑問を、実際に試してみて解決する「フィラディス実験シリーズ」をご存知だろうか? フィラディスはワインの輸入・卸事業を行っている会社で、日本のワイン文化を育てるための情報発信を活発に行っている会社だ。その一つの試みが、この実験シリーズなのだが、はっきり言っておもしろい。今回は、ワインホワットオンラインの読者のために、そのユニークな内容をご紹介しちゃいます。

フィラディススタッフによる体当たり実験

この実験シリーズ、フィラディスのスタッフが実際に体を張って、自ら実験をしているところがいい。豚肉やラム、チーズなど特定の食材のマリアージュを探して何本ものワインを試したり、ワインによく使われる添加物が、ワインにどんな変化をもたらすのかを実際に検証してみたり、興味深いネタをテーマに、毎回そこまでやるか、という徹底ぶりで実験している。

で、今回ご紹介するのは、タイトルにも掲げた「冷蔵庫での保管はワインを劣化させるのか?」というテーマで行われた実験。

ワインの保管には、温度、湿度、匂い、光や振動の有無など、気をつけなければいけないことがたくさんある。だからこそ、ワインセラーというワイン専用の保管庫が誕生したのだ。しかし、家庭での保管にセラーを使っているなどという人は、よほどのワイン好き以外にはいないだろう。たいていは冷蔵庫を使う。しかし、冷蔵庫での保管は本当に大丈夫なのだろうか? セラー保管に比べてどれほどの差があるのだろうか? 冷蔵庫保管はワインにどんな影響を与えるのだろうか? 疑問に思っていた人も多いのではないだろうか。

実験風景

実験風景

そんな疑問に答えるのが、今回のフィラディス実験シリーズ。「冷蔵庫保管が本当にワインを劣化させるのか」をテーマに、保管期間(1週間、3ヶ月)を変えて検証するという実験だ。泡、白、繊細な赤2種、ミディアム赤、しっかり赤2種の7種類を揃え、それぞれ、通常のセラー保管(白・泡のみ試飲直前に2時間冷蔵庫保管)と、冷蔵庫保管1週間、冷蔵庫保管3ヶ月のワインを用意するという、徹底ぶりにやはり感心させられる。

実験結果

編集部スタッフも、固唾を飲んで読んでしまったレポートは
こちら(www.firadis.co.jp/newsletter/201702)
から見られる。興味を持った方は、ぜひ読んでみてほしい。

ここでは、結果だけを言うが、実験データの詳細が実はおもしろい。ぜひフィラディスのレポートを直接読んでみてほしいとも思う。さて、気になるその結果は次の通り。

冷蔵庫保管による味の変化は確かにあったが、劣化と判断されるほどの変化ではなかった。変化の内容は、主に「果実味」や「香り」が失われるというもの。総括として「完璧な保管状態を目指す場合や長期的な熟成を考えるのであれば、セラーに越したことはありません。しかし今回の実験から、ワインに与える影響は少なからずあるものの、短期間の冷蔵庫保管であれば、劣化することは稀であり特に問題ないのではないかという結論にたどり着きました。冷蔵庫で保管することの多い泡・白ワインであっても保管期間が長くなると風味の変化はより顕著に現れていたことから、長期の冷蔵庫保管は控えた方がベストです。」と実験担当者は述べている。

フィラディス実験シリーズ『冷蔵庫での保管はワインを劣化させるのか?』を読む

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WINE-WHAT!? 編集部
WINE-WHAT!? 編集部
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