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チーフ・ワインメーカーが語るC.V.N.E.(クネ)

5世代にわたり継承されるスペイン リオハのワイン

インペリアル グラン レセルバ|Imperial Gran Reserva 2007 & 2004

1920年から造られつづける、C.V.N.E.社のフラッグシップブランド、Imperial。インペリアル、つまり帝国というその名は、そもそも大英帝国にむけられたワインだったことに由来する。かつては、1パイントのボトルでつくられていた。現在は、通常の750mlボトル。今回はマグナムボトルのものがサーブされた。

スペインではグランレセルバと名乗るには2年間樽熟成、3年間瓶熟成する規定になっていて、インペリアル グラン レセルバも同様の、あるいはそれ以上の期間熟成されてから出荷される。現国王フェリペ6世が皇太子として結婚した2004年、その結婚式にだされたのも、インペリアル グラン レセルバだった。ちなみにそれは1994年ビンテージ。毎年つくられるようなものではなく、ブドウの良い年にのみ仕込まれるけれど、品種は長期熟成にむくテンプラニーリョを中核としながら、酸味と色を出すために、グラシアーノとマスエロをくわえていて、その割合は、そのときそのときでちがう。2007年ビンテージは、もちろん豊かなワインだけれど、フレッシュで、マリア・ラレアによれば「まだ若い」。

そして、ここでサプライズ。2007年ビンテージにつづいて、2004年ビンテージがサーブされたのだ。これぞ、スペインワインとしてはじめて、ワインスペクテーター誌のトップ100で一位に輝いたワイン。

さわやかでありながら、なめらかで、骨格もしっかりとしていて、複雑な印象だけれど、それでもなお、「フレッシュで、まだまだこれから何年も熟成させられる」とマリア・ラレア。

たしかに、まだまだ先があるように感じられる。インペリアル グラン レセルバは所有して、10年、15年と時を待ってみたくなるワインだ。

ボルドーの技術を取り込み、ブルゴーニュによく似た土壌をもつ冷涼なリオハ北部にて、政治的に困難な時代にもワインをつくりつづけてきたC.V.N.E.社。マリア・ラレアはC.V.N.E.社創立200周年までは仕事つづける、とおどける。聞くところによると、C.V.N.E.社には、ワインを詰め込んで扉を閉じた後に、カギを捨ててしまったセラーがあるそうで、200周年となる2079年にこれを開ける予定なのだそうだ。どんなワインが出てくるのか。たしかに、スペインを代表するワインメーカーであるマリア・ラレアなら、それを飲まずには済ませられまい。

サンパウといえばこれ。ホセリート社のイベリコ豚のプルーマ。プルーマとはスペイン語で羽の意味で、豚の首の付け根周辺に翼のように存在する部位。1頭にわずか400グラムという稀少さ。ミディアムレアで食べる、豚のステーキとでもいうべき料理だ

筆者が個人的に感動したのが、この「2色のチョコレート」というデザート。語弊をおそれずにいえば、駄菓子のよう。口にいれるとパチパチと弾けるお菓子も入っている。見た目もアートっぽいが、味や体験が、とても現代アート的で、おもわず笑みがこぼれる

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