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マンハッタンから一番近いワイナリー「ブルックリンワイナリー」

ケニー奥谷のNY Winery Trips 第16回

ケニー奥谷。ニューヨーク在住のインターナショナル・ホスピタリティーインダストリー・スペシャリスト。1989年からシンガポールのウエスティン・スタンフォードホテルに勤務。その後、サイパンのハイアットリージェンシーを経て、1994年から2005年まで、ザ・プラザ・ニューヨークのアジア地区営業部長を務めた、日本人にしてアメリカホテル業界の達人だ。

そのケニー奥谷がいま、あししげくかよっているのが、ニューヨークのワイナリー。
摩天楼から、クルマで1ー2時間。美しい海と自然に恵まれたロングアイランドには、40を越えるワイナリーがあり、「ニューヨークのボルドー」と称される。
ケニー奥谷による、ニューヨーク ワイナリー探訪記第16回は特別編! ブルックリンで楽しむロングアイランドのワイン

毎夜、満員電車のごとく

長時間のドライブはしたくないが、ロングアイランドで醸造されたワインは飲みたい! という人にうってつけの場がある。

ブルックリンのウイリアムズバーグ地区にある“ブルックリン・ワイナリー”だ。35ドルで、醸造施設のツアーを行った後に、テイスティングが楽しめる。収穫期にはディスカウントもあり、このサービスを25ドルで行っている。

大きなスティール製の醸造タンク。

アンティーク造りの店内。

木材で組み立てられたアンティーク調の店の中には、多くのテーブルとイスがあるが、席を確保するのは難しい。

この素晴らしい雰囲気の中、そこで醸造したワインが飲め、オイスター、チキン、ラム、チーズ、オリーブなどを使ったフードメニューもある。さらに、月曜日から金曜日の午後5時~8時まではハッピーアワーとなり、7ドルのグラスワインに3ドルでオードブルが楽しめるという。こんなサービスであれば、毎夜、満員電車のごとく混雑してしまうのも無理はない。

また、結婚式などのプライベートイベントで貸し切りの日もあるので、事前にオープンしている日時を調べることが必要だ。

このブドウがワインになる。

素朴なラベル。

ブドウはロングアイランドのノースフォーク以外、ニューヨーク州のフィンガーレイク、カリフォルニア州のナパ、ソノマからフリーズして取り寄せている。たとえ夜中であっても、到着と同時に醸造を始める。それが美味しいワインをつくる上で欠かせないことという。現在、ホワイトワインが6種類、レッドワインが8種類、それにスパークリングワインとデザートワインを1種類ずつ揃えている。

インターネット業界にいた2人の同僚が5年前に始めたばかりのワイナリー。ボトルの値は20ドルから45ドルと、高値のものはなく、ラベルもまだ素朴。

だが、選りすぐりのブドウを仕入れることで、美味しいワインを造りだすことに成功した。既に、ニューヨーク近郊で取り扱っている店の件数は52。レストラン&バーも50軒以上に及ぶ。勢いに乗る彼らの快進撃。今後の展開が見逃せない。


今回紹介したワイナリー
Brooklyn Winery
213 N 8th St., Brooklyn, NY 11211

bkwinery.com


この記事を書いた人

ケニー 奥谷
ケニー 奥谷
奥谷啓介。ニューヨーク在住。インターナショナル・ホスピタリティーインダストリー・スペシャリスト 。慶應義塾大学卒。
ウェスティン・ホテルズ 初の日本人学卒スタッフとして、アジア地区セールスオフィスに入社。1989年よりシンガポールのウエスティン・スタンフォードホテルに勤務。その後、サイパンのハイアットリージェンシーを経て、1994年から2005年まで、ザ・プラザ・ニューヨークのアジア地区営業部長を務める。2005年、ザ・プラザの閉館とともに退社。現在、文筆、講演、コンサルテイング活動を行いながら、ニューヨークと日本を行き来する日々を送る。

雑誌「男の隠れ家」や「日刊ゲンダイ」で連載記事を掲載。著書に『世界最高のホテル プラザでの10年間』『海外旅行が変わるホテルの常識』『サービス発展途上国日本』『なぜ「お客様は神様です」では一流と呼ばれないのか』『超一流の働き方』がある。

公式サイト:okutanikeisuke.com

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