経堂のビストロ「Mitsu-Getsu」とワインインポーター「フィネス」のコラボ

ワイン会に参加してみたい。

でも、ワイン会って・・・、「ワインの知識がないと、恥ずかしい!?」なんて、思っていませんか?
応えは、NO!! ワインに興味のある方、大歓迎です。

経堂のビストロ「Mitsu-Getsu」では、月に一度のペースでワイン会を開催。ワインインポーター、フィネスとのコラボで行われている人気のワイン会をレポートします。

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会の始まりはスパークリング。「クレマン・ド・ブルゴーニュ・ブリュット シャトー・ド・ラ・ヴェル」。お料理は水茄子とトマトのコンポート、24カ月熟成の生ハム添え。

この日のワイン会のテーマは、「ル・モンラシェ」。ブルゴーニュワインで最高峰と言われる白ワインのひとつです。なにしろぶどう畑の面積が限られていて、選ばれたほんのひと握りの生産者がつくっているため、世界中で貴重とされています。

もっとも、貴重なワインの生産者が高いワインを少しをつくっているとは限りません。普段飲みワインも売らないと、生活がなりたたないですからね。

「Mitsu-Getsu」のワイン会は、デイリーカジュアルなワインから最高峰のワインまで、食事と会話も一緒に楽しむ、というのがの主旨です。

今回のワイン会、乾杯のスパークリングワインに続くのは赤ワイン。生産者を訪問して試飲するときも、赤ワインから始めることに倣います。
つくり手は「フォンテーヌ・ガニャール」、1985年に設立されたドメーヌです。

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(左)「シャサーニュ・モンラシェ」、(右)「ブルゴーニュ・ルージュ」。どちらもヴィンテージは2013。

写真の2本の赤ワイン、どちらもつくり手が「フォンテーヌ・ガニャール」ですが、左のワインには「モンラシェ」という名前が入っていますね。そう、今回の主役「ル・モンラシェ」の畑がある村で収穫したぶどうでつくった赤ワインなのです。淡い色調からも想像できるとおり、軽やかですが、フルーティで旨みも持っています。凝縮感もあり、樽のニュアンスも感じさせてくれます。

続く赤ワインは「ヴォルネー・プルミエ・クリュ クロ・デ・シェヌ」。ヴィンテージは2008。

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「2008 ヴォルネー・プルミエ・クリュ クロ・デ・シェヌ」。白い紙にかざすと、液体の中心とフチで色調が異なるのがよくわかる。

「プルミエ・クリュ」とは、格付けされた等級をあらわすもの。この「格付け」の説明は後述します。

2008年って聞くと、なんだかまだ最近のような気がしますが、2016年現在、8年が経過しているワインです。白い紙の上にかざして見てみると、液体のふちが、中心に比べて少しオレンジ色になっていますね。熟成が始まってきていますが、液体自体には輝きがあります。透明感のある美しい若さを保ちながら、ゆっくりとその姿を変えようとしています。

ここまでの赤ワインで合わせる料理は、昆布出汁、醤油を使った和食。ブルゴーニュのワインには和食があうと、よく言われます。

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(上)「鱧と夏野菜の炊き合わせ、梅の香り」。和のお出汁が利いた夏野菜が涼やか。
(下)「金目鯛の酒蒸し、ごぼうの唐揚げ添え、煮つけのソース」。和食と旨みの相乗効果。

赤ワインも例外ではなく、繊細な出汁のきいた食材や醤油を使った和食が持つ旨みと調和し、お互いの繊細さを引き立てあいます。

そして「根菜にあう」、とも言われます。ブルゴーニュワインが持つ熟成した果実感、突出しすぎることなく存在感を保つ酸、歴史に育まれたぶどうの樹の根がもたらすミネラル、数え上げればキリのない要素は、わたしたち日本人の感性をくすぐります。

さて、ここまではブルゴーニュワインの赤ワインを飲んできましたが、ここからはメインの「ル・モンラシェ」に近づく白ワインの登場です。写真をご覧ください。

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(上)それぞれに個性が異なる3つのプルミエ・クリュ。
(下)「ホタテのしんじょう揚げ、グリーンアスパラのグリル、トリュフ塩で」。

(右)「シャサーニュ・モンラシェ プルミエ・クリュ ラ・マルトロワ」
(中)「シャサーニュ・モンラシェ プルミエ・クリュ レ・カイユレ」
(左)「シャサーニュ・モンラシェ プルミエ・クリュ ラ・ロマネ」

ヴィンテージはすべて2013年。3種類の「プルミエ・クリュ」が並びました。

結局、「プルミエ・クリュ」とはどういうことか・・・。簡単に説明すると、ブルゴーニュワインにおける格付けは畑ごとに、法律によって5つに大別されています。

1)特に優れた畑で収穫されたぶどうでつくったワイン
2)上記1に続くワイン
3)畑を限定せず、村で収穫されたぶどうでつくったワイン
4)村を限定せず、地区で収穫されたぶどうでつくったワイン
5)ブルゴーニュ全域で収穫されたぶどうでつくったワイン

写真の3本は、2にあたるワインで、「プルミエ・クリュ」という格付けが与えられています。

「ラ・マルトロワ」と「レ・カイユレ」、それに「ラ・ロマネ」の違いは、そう、テロワール(土壌、気候、日照条件などなど)。
今回の生産者フォンテーヌ・ガニャールではまったく同じ醸造方法でつくっているので、畑の個性をはっきりと感じ取ることができるのです。

同じワインを飲む中で、いろいろな感じ方があって、「どれが好み?」なんて話したりするのは、ワイン会ならではの楽しみ方です。

さあ、いよいよ「グラン・クリュ」です。

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(上)「グラン・クリュ」ワイン。緩やかで粘土質と砂泥が交じり合った土壌の「バタール・モンラシェ」(左)は白い花・柑橘系果実のアロマ。少し低地にある「クリオ・バタール・モンラシェ」は北風の影響を受けにくく、日当たりよく、成熟が早いのが特徴。
(下)「毛蟹とマスカルポーネのライオローネ、レモン風味」。

(左)「バタール・モンラシェ グラン・クリュ」
(右)「クリオ・バタール・モンラシェ グラン・クリュ」

テロワールのほかに、ブルゴーニュワインで特に大事(難しい?)と言われているポイントのひとつに、生産者による違いがあります。

ブルゴーニュというワイン生産地は特に、限られた土地を代々、継承してきたのですが、時に支払いができない生産者は少しずつ土地の売却を余儀なくされたりします。結果、細分化されて、小さな畑に複数の所有者が存在することすらあります。とりわけ「特級(グラン クリュ)」という格付けがされた畑の場合、たとえ目の前の畑にぶどうの樹がたくさん植わっていても、「所有する樹はこの数列のみ」という生産者も。つまり、畑が同じでも生産者が異なる、それゆえぶどうの育て方、育ち方が異なってくるのです。

トリは2013年の「ル・モンラシェ グラン・クリュ」。生産者「フォンテーヌ・ガニャール」の「ル・モンラシェ」の所有面積は0.07ha。約212坪しかない土地から生まれるワインです。

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「グラン・クリュ」の中でも特に入手困難なもの。希少価値が高く、高価なワインをみんなでシェアして味わえるのも、ワイン会のよさ。

世界中のワイン愛好家が敬うワインを、それに合う料理とともに、管理された環境で飲める機会は、そうそうあるものではりません。まさに口福のひとときです。

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(上)ル・モンラシェにあわせる「真鯛の唐揚げと桃、白バルサミコと胡麻のソース」。イメージは意外にも酢豚。
(下)「初夏の果物のスパークリングワインゼリー」。「Mitsu-Getsu」のワイン会ではテーマにあわせてスペシャリテを提供。ワインのみならず、美食と時間の充実感に満たされる。

最後にワイン会選びの大事なポイントついて。

今回、私が「Mitsu-Getsu」のワイン会を選んだ理由のひとつは、ワインのインポーターが同席していたことでした。大事なワインを細やかなケアで運ぶことで生産者の厚い信頼を得ているフランスワインのインポーター「フィネス」の営業の木嶋氏が、確かな知識と経験と、生産者訪問の際に得られる現地の情報を織り交ぜながら話してくれるので、飲んでいるワインを身近に感じられます。

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木嶋氏が語る、フランスの生産者を訪問したときの裏話はインターネットを探しても出てこない。http://www.finesse-wine.co.jp

「Mitsu-Getsu」は、セラーを持たない異色のビストロです。

なぜかと言えば、地下に世界のワインが集まるワインショップ「Anyway-Grapes」があるからです。このお店のワインは、オーナーの高橋氏によって、ストイックに管理された状態ですくすくと熟成をすすめ、静かにコルクが抜かれるその日を待っています。

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(左)棚にならぶワインは世界各地から集められた珠玉のワイン。
(右)ワインにとって最適な環境をストイックに守るオーナーの高橋氏。ワインショップ「Anyway-Grapes」 http://anyway-grapes.jp/

欲しいワインがあったら相談してみるといいでしょう。

いかがでしたか?

ワイン会には、同じぶどうの品種で国の違いを飲み比べたり、「世界のロゼワイン」とワインの種類をテーマにしたり、さまざまなものがあります。

大事なことは「楽しむ」こと。

知識は後からついてきますから、ね。

  • Japanese Food & Wine Mitsu-Getsu
    WEBSITE
  • 〒156-0052 東京都世田谷区経堂2丁目13−1
    03-6413-1810
    Email:mitsu-getsu@sei-ya.jp

    15:00~24:00(日~木)
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    定休日 火曜日
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