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ワインの故郷、ブルゴーニュ その1

サン・ブリとイランシー(Saint-Bris et Irancy)

パリから南東に約170km。ブルゴーニュ・フランシュ・コンテ地方のヨンヌ県にある街、オーセールはブルゴーニュの玄関口だ。街中を流れるヨンヌ川はセーヌ川へと通じることから、20世紀初頭までパリへとワインを大量に輸送しており、オーセールの街を中心とするこの産地は中世ではフランス最大のブドウ産地だったという。
irancy

眼下にイランシーの村をのぞむ丘の上から。背後にサン・ブリがある

シャブリだけじゃない

オーセールの周囲で、最も有名なワインの産地はなんといってもシャブリ。

しかし、シャブリのさわやかなシャルドネを特徴づけるとされる、ジュラ紀後期の地層、キンメリジャンとポートランディアンはシャブリだけのものではない。今回訪れた、サン・ブリとイランシーは、シャブリのすぐとなり。いずれも村名アペラシオンで、大きくはグラン・オーセロワという枠組みに入るけれど、サン・ブリではソーヴィニョン・ブランとソーヴィニョン・グリを、イランシーではピノ・ノワールとセザールを育てている。「いったいいつからブドウを育てているのかわからない」というほどに古くから続き、この地域のシャルドネ以外の伝統品種がある、グラン・オーセロワを垣間見るところから、今回の旅ははじまった。

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サン・ブリの畑から。キンメリジャンは、シャブリの代名詞的土壌。太古の牡蠣の殻の化石を含む石灰質と泥灰質が特徴で、ジュラ紀後期のキンメリジャン期のものであることにちなむ。この畑の土壌はどちらかというと、ポートランディアンで、キンメリジャン期の後の時代、ジュラ紀末期の地層。こちらも、時代の呼称からその名が来ている。貝殻の化石を含まず、粘土質が多い。

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