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ワインの故郷、ブルゴーニュ その4

コート・ド・ボーヌ

次なる拠点はボーヌ。ブルゴーニュワインといえば、ボーヌを中心に、北のコート・ド・ニュイ、南のコート・ド・ボーヌこそが、その中核だといっていいのではないだろうか。コート・ド・ボーヌで世界的に知られるAOC には、たとえば、コルトン・シャルルマーニュ、ムルソー、モンラッシェがある。
コート・ド・ボーヌ

モンラッシェやサン・トーバンの畑からは、アルプス山脈が望める。天気がよければヨーロッパアルプス最高峰のモンブランも見える

ワインの面白さのショーケース

1億5千万年以上前、ジュラ紀にブルゴーニュは海だった。そのころの海洋生物の死骸、海中の石灰やミネラルが圧縮された海底が、アルプス山脈を生んだプレートの衝突のエネルギーによって、黄金の丘と呼ばれる、コート・ドールにて、あるいは隆起し、あるいは陥没して大地をなし、氷期において、削られ、流され、現在の複雑な起伏と土壌をかたちづくった。

道を挟んでこっちとあっちで条件がちがう。おなじように造っても、できるワインの味がちがう。その理由として考えられる要素は膨大だ。土壌、日照、風の吹き方、雨の降り方、ブドウの品種に樹齢。

紀元前からこの地ではブドウが栽培されている。10世紀から11世紀にかけて、ベネディクト会、シトー会の修道士たちは、場所による味のちがいに気づいていたという。その歴史にふれることも、味のちがいを体験することも、ここではできる。特に、ボーヌの周囲には、たくさんのワイナリーがあり、たくさんの産地があり、たくさんのワインがあって、たくさんの言説がある。

この複雑さは、ブルゴーニュワインの魅力だ。探ったら探っただけ、物語に出会える、といえるかもしれない。なにも、グラン・クリュから始める必要もない。この地域の手頃なワインからスタートしても、魅力に出会えるだろう。今回訪れたのは、コルトンの北でコート・ド・ボーヌとコート・ド・ニュイの境界線にあたるマニ= レ= ヴィレという場所と、ずっと南、モンラシェに近接したサン・トーバンだ。

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