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ネッビオーロ、サンジョヴェーゼ、アリアニコ以外で知っておくべきイタリアの8大ブドウ品種

料理との相性を飛躍的に高めてくれる立役者たち

イタリアワインは、全体的に酸度が高い。ワイン初心者には「酸っぱい」と敬遠されるが、その酸こそが料理との相性を飛躍的に高めてくれる立役者だ。飲み続けても疲れることがなく、料理と合わせたときの万能感も、また酸によるところが大きい。そんなイタリアワインをイタリアワインたらしめる、個性豊かな代表品種を8種ピックアップ。
そして、それぞれの品種を使ったワイン計8本を用意し、ワインホワット読者テイスターを交えた試食会で大検証した。その和食とのペアリングの模様はイタリアワイン8大品種と居酒屋料理5品のペアリングをめぐるワークショップをご覧ください。

1 モスカート・ビアンコ Moscato Bianco

白2、黄色1、ロゼ1、赤2の全6種類に分類され、イタリアのほぼ全土で栽培されるギリシャ由来のモスカート種。モスカート・ビアンコはそのうちの1つで、白桃やホワイトローズを想わせるアロマティックな香りが特徴。陰干しをして甘口に仕立てられることも。

[バンフィ]
ビーポップ・アスティ・ セッコ

産地:ピエモンテ州 
参考価格:1,950円 
輸入元:未来堂
モンタルチーノに3000ヘクタールという広大な畑と近代的な醸造設備を備えたワイナリーを所有するバンフィ。近郊の産地も含め、高級ワインからカジュアルなタイプまで幅広く揃える。アスティは甘口が主流だが、 こちらは近年認められた辛口スタイルで、ピエモンテのエステート産。

2 カッリカンテ Carricante

南イタリア・シチリア州原産の白ブドウ品種。他の土着品種とブレンドするワイン造りが行われてきたが、近年はエトナ山の地域を中心に単一品種でも造られる。アニスや梨のような繊細な香り、引き締まった高い酸味 の強いワインが生まれる。

[プラネタ]
エルツィオーネ1614・カリカンテ

産地:シチリア州 
参考価格:4,800円 
輸入元:日欧商事 
素朴でシンプルなワインが主流であったシチリアにおいて、いち早くスタイリッシュな造りを追い求め、シチリアワイン業界をけん引する存在となったプラネタ。こちらのカッリカンテは、リースリングを10%ブレンドすることで、強固なミネラル分を和らげている。

3 グリッロ Grillo

西シチリア州を中心にプーリア州など南イタリアで栽培される白ブドウ品種。マルサラ酒の原料として知られるが、近年は単一品種での辛口ワインに注目が集まっている。濃い麦わら色、干し草のような控えめな香り、 充実した酸、豊かなボディ、わずかにタンニン分を感じる白ワインとなる。

[フェウド・アランチョ]
ダリラ

産地:シチリア州
参考価格:1,600円
輸入元:モトックス
誰もが親しめるお手頃価格のワインにアイデンティティを確立、アメリカのワイン専門誌で欧州最優秀ワイナリーに選ばれたこともあるフェウド・アランチョ。ダリラはヴィオニエを20%ブレンド。地場品種と国際品種の使い分けやブレンドが巧みな造り手である。

4 モンテプルチャーノ Montepulciano

中部イタリアの東側を中心に栽培される黒ブドウ品種。マラスカチェリーのような華やかで凝縮した香り、まろやかな口当たりの中にタンニンと酸を基調としたストラクチャーを持つワインが生みだすポテンシャルの高い品種。赤ワインにされる事が多いが、ロゼワインにも適した個性を有している。

[テッラ・ダリージ]
チェラスオーロ・ダブルッツォ

産地:アブルッツォ州 
参考価格:1,550円
輸入元:未来堂 
テッラ・ダリージは、先祖代々ワイン造りに人生を費やしてきたスピネッリ家が手掛ける最高級ブランドだ。このロゼは、自社畑で栽培された赤ワイン用品種のモンテプルチアーノをやさしくプレスしてステンレスタンクで醗酵、短期間の瓶内熟成を経ている。

5 バルベーラ Barbera

原産地である北イタリア・ピエモンテ州で最も多く栽培される黒ブドウ品種。そのなかでもアスティ県により優位性があり、赤いチェリーなどのフルーツや花を想わせる香りと果実感。しっかりとした高い酸味を持つ一方で、タンニンは控えめであるため、醸造において小樽との相性も良い。

[ブライダ]
モンテブルーナ・バルベーラ・ダスティ

産地:ピエモンテ州
参考価格:3,400円
輸入元:フードライナー
酸の強いバルベーラ種を小樽使用の醸造でまろやかにし、バルベーラの新しい一面を開拓したジャコモ・ボローニャ。彼がワインに掛けた夢を具現化し、一族で継承しているのがブライダである。このバルベーラは自社畑のブドウを用い、大樽で1年熟成。

6 ピエディロッソ Piedirosso

南イタリアのカンパニア州で古代から栽培される黒ブドウ品種。成熟するとピエディ「脚:ブドウの茎」がロッソ「赤」くなることが名前の由来。現地ではペレ・パルンモとも呼ばれる。トマトの茎のような、ややスパイシーなトーンが清々しく、酸の軽いエレガントなワインに仕上がる。

[ヴィノジア]
ピエディロッソ

産地:カンパーニャ州 
参考価格:2,100円
輸入元:フィラディス
カンパーニャの大手ワイナリーの醸造家が、イタリア中を回って新天地を探した結果、地場品種のみ栽培される地元の魅力を再確認。2003年、同地に弟ととともに創設したのがヴィノジアだ。当然、ラインナップはピエディロッソを含めすべて地場品種物。

7 ヴェルメンティーノ Vermentino

北部のリグーリア州、中部のトスカーナ州、南部のサルデーニャ州で栽培されるスペイン由来の白ブドウ品種。柑橘や白い花を想わせる華やかな香り、充実した酸味に海洋性ミネラル由来の旨みが良く溶け込んだワインが多く、それらは魚介類との相性が抜群である。

[セッラ&モスカ]
“モンテオーロ” ヴェルメンティーノ・ディ・ガッルーラ・スペリオーレ

産地:サルデーニャ州 
参考価格:2,278円
輸入元:モンテ物産
セッラとモスカという名の2人がサルディーニャの地に魅せられ開設したワイナリー。100年以上続く名門の造り手であり、サルディーニャならではの地場品種を保存すべく力を入れてきた。ガッルーラはサルディーニャで唯一のD.O.C.G.格付けワイン。

8 サグランティーノ Sagrantino

中部イタリア・ウンブリア州の地場品種。世界でも類を見ないほどポリフェノールの含有量が多い黒ブドウで、黒紫の色調とタンニンが非常に強いワインを生み出す。以前は陰干しをして甘口ワインに仕上げるのが主流 であったが、近年は長期熟成に耐える高品質な辛口が造られている。

[テヌータ・カステルブオーノ]
カラパーチェ

産地:ウンブリア州
参考価格:4,500円
輸入元:日欧商事
有名なスパークリング、フェッラーリを世に送り出してきたルネッリ家が手掛ける赤ワイン専門ワイナリー。カラパーチェとは、立体芸術であり自然と一体化した独特なワイナリー建築に付けられた名前。と同時に、ここで産まれる最高峰ワインの名でもある。

イタリアワイン8大品種と居酒屋料理5品のペアリングをめぐるワークショップにつづく。

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