9月29日(金)、日本で3番目となるドミニク・ブシェが北陸の古都にオープン。オーナーの南原竜樹が意外なその誕生秘話を包み隠さず語ります。

1階は辻口博啓パティシェのブーランジェリー

金沢のブランドストリートにある香林坊アトリオの2階と3階に出店。

場所は、金沢市香林坊1-1-1。ルイ・ヴィトンの隣の一等地の中の一等地です。シンガポールのショッピングストリート、オーチャード・ロードと同じようなところにある。東京でいうと、銀座の並木通りみたいな感じ。

香林坊アトリオというオシャレな専門店がいっぱい入ったビルの1階は、世界一のパティシェ、ショコラティエの辻口博啓シェフがやっているブーランジェリー「マリアージュ ドゥ ファリーヌ 金沢店」。開店と同時に行列、行列、今日も行列。たぶんいまも行列ができている。

パン屋さんとしてはとても広くて、オープンキッチンみたいな感じで奥でパンを焼いていて、焼きたてパンが100種類ぐらい並んでいて、あんなところにいたら太っちゃう、と思うようなお店です。辻口シェフの手がけるパンは美味しすぎるし、もともとパンは人類が発明したエネルギーを長く蓄え続けることができる食べ物ですから。

「ル・グリル ドミニク・ブシェ カナザワ」の看板です。

そこから入口自体は違うけど、「ル・グリル ドミニク・ブシェ カナザワ」は階段を上がる。2階と3階があって、2階は入ると左に大きなワインセラーが2つ鎮座している。ワインの在庫だけで1000万単位です。それはミシュラン2つ星をとったグランメゾンの「ドミニク・ブシェ トーキョー」としては当然、フレンチのマエストロ、ドミニク・ブシェさんのポリシーです。

大きなワインセラーが2つ、どーんとあります。レセプションが小さく見えます。

その先にレセプションがあって、店内に案内されると、40席ぐらいの大きなお部屋と、個室が3つある。

店内は「ドミニク・ブシェ トーキョー」を思わせるつくりになっている。

オープン前に行くと、「ドミニク・ブシェ トーキョー」でやっているのと同じように、テーブルクロスにアイロンをかけています。アイロンがけをやっている店とやっていない店が世の中にはあって、テーブルクロスのまん中に折り目がある店はやってない店です。些細なことかもしれないけれど、でも、それは開店準備のいい雰囲気を醸し出します。

スタッフ勢揃いで記念写真。ドミニク・ブシェ・シェフは13歳で料理人としての道を歩み始め、1974年、コンコルド・ラファイエット開業時にジョエル・ロブションの右腕として活躍。以後、パリの「ジャマン」(ミシュラン2つ星)、「トゥール・ダルジャン」(3つ星)、「ホテル・ド・クリヨン」(2つ星)の総料理長を歴任。2002年、レジオン・ドヌール勲章を受章。04年独立。隠れ家レストラン「ドミニク・ブシェ」をパリ8区にオープン。

カトラリーは、東京の2つ星の店と同じクリストフルを使用しています。3階にはもう一回り小さなダイニングと個室があって、キッチンは2階の奥にある。

このあいだ、名古屋のど真ん中にある某有名フレンチレストランを買収してくれといわれて見に行ったら、ダイニングは普通だと思ったけど、キッチンはもういかにうちのキッチンは金がかかっているかということがわかった。

ようは、スーツを着たまま横なってくれ、といわれて、なるかならないか、それぐらいの違いがある。

クルマ屋時代、スーツを着たまま、クルマの下に潜り込むことをアスファルトの上で気軽にやっていたけれど、じつはアスファルトって、寝転んで起きて背中をポンポンと払うとそのまま着続けられるぐらい、けっこうきれいなんです。ま、そういうことに備えて安いスーツを着ているからできた、ということもあるけど。

ピカピカのキッチンを見てください〜〜。

ドミニク・ブシェのキッチンは東京の店がオープンしてから2年以上経ついまもピカピカで清潔そのもの。金沢ももちろん同じで、いつでも横になれる。これもドミニクさんのポリシーで、料理だけでなく、仕事をする上での基本としてとても大切なことだと思う。一流の仕事をするには一流の仕事場でなくてはならない。

そこのキッチンの隣に精肉を切るための専用の部屋があって、そのちっちゃなガラス張りの個室の中で、白衣と白い帽子、白いマスクをしたオガタさんが肉を切っている。肉を切るのも簡単ではないらしい。オガタさん、固有名詞を出したのは身内受けを狙いました。

2階と3階合わせると全部で86席、個室が6部屋あります。

この記事を書いた人

南原竜樹
南原竜樹
名古屋〜東京〜沖縄をめまぐるしく移動しながら、いくつものプロジェクトを同時進行させる超人ビジネスマン。「冷徹の虎」の異名をもつ。最終目標は世界制覇だ!