ソムリエ、石田博氏にペアリングの極意を伝授していただくコーナー。料理との相性を楽しむペアリングはワインの醍醐味。家庭でもその日の献立に合わせてペアリングを楽しみたいと考えるワイン好きは多いと思う。でも、そんな時に、どう選べばいいのか悩んでしまうと言う人も多いのではないだろうか。石田氏の目の付け所や発想法をオンライン体験していただき、参考にしていただければと思う。言ってみれば初心者のための、ペアリング事始めシリーズ、第四回目のはじまり。
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新しい現代の肉料理

コースの途中に肉料理をもってくるのは、レストランローブの今橋シェフの得意技だ。意外性がコースに面白みを与え、メインの肉料理への期待も高めてくれる。

コース料理のペアリングは、メインディッシュまで白ワインが続いてしまうことも多い。料理との相性はそれがよいとしても、お客様にとって、白ばかり続くのは少し面白くない。「コースの途中に肉料理があると、赤ワイン、オレンジワインなどをお出しできるチャンスが増えるので、ペアリングを考案する側にとっても、楽しいものです」と石田氏。

牛肉とイモーテル
 

牛肉は薄くスライスし、表面を炙る程度に火を入れる。そこに乳清(ホエー)を煮詰めたソース。そしてイモーテルと呼ばれるカレープラントが印象的な香りを添える。
イモーテルは不滅という意味があるそうで、メビウスをテーマにしているレストランL’aubeにはぴったりだ。

決して重くなく、動物性のソース(肉の出汁、バターを使った)も添えられない、新しい現代の肉料理だ。こういった料理に、オレンジワインやロゼワインを合わせるのが「ペアリングのトレンド」になっているのだと言う。

意外性もペアリングの醍醐味

「この料理には、プロヴァンスのような、ペタルローズ色の上品で爽やかなロゼではなく、スパイシーさ、味わいの厚みがあったほうがよい。どこの国のロゼがいいかなと考えた時に、ホエーといえばリコッタチーズ。リコッタといえばイタリアということで、サンジョベーゼを使ったロゼがいいなと。

でもイタリアというのも芸がないなといろいろ探してみて見つかったのがオーストラリアのマクラーレン・ヴェールです。

鮮やかで、濃いめのサーモンピンク。すぐりやセミドライトマトの香りが料理に合いそうです。ほんのり香るスパイスもイモーテルと上手く調和します」

マクラーレン・ヴェール

コースの真ん中で出てくる肉料理とロゼワイン。お客様に意外性を楽しんでもらうのも、石田流ペアリングの醍醐味だ。この料理、ジョージアのクヴェヴリ(オレンジワイン)と合わせたこともあるそうだ。日本酒なら奈良の伝統的な生酛造り、菩提酛とも合う。どのペアリングも確かにユニークだと思う。「意外性」とはつまり「サプライズ」、それはお客様に感動を与えることにつながる。


石田博氏
 

石田博プロフィール

合同会社Soupless代表、レストランローブ ソムリエ、社団法人日本ソムリエ協会 副会長。
1969年生まれ。数々の国内ソムリエコンクールを優勝。2000年には、第10回世界最優秀ソムリエコンクール第3位。2011年 厚生労働省 現代の名工、2014年11月 内閣府 黄綬褒章受章。同年 第7回全日本最優秀ソムリエコンクール優勝。2015年アジア・オセアニア 最優秀ソムリエコンクール優勝。2016年第15回世界最優秀ソムリエコンクール セミファイナリスト。


RESTAURANT L’aube
レストラン ローブ

東京都港区東麻布1-17-9 アネックス東麻布2F
TEL 03-6441-2862
contact@laube.tokyo
http://www.restaurant-laube.com/


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この記事を書いた人

WINE-WHAT!? 編集部
WINE-WHAT!? 編集部
「なんでこんなにうまいんだ!」


「フランスやイタリアの真似をして、たんにコピーをつくったところで尊敬は得られない。自然とどう関わるか」


「ワインも生きている。ブドウも土も、どれも」


「大事なのはひとの問題なんです」


「マニフィーク」



日本のワイン界のレジェンド、麻井宇介と彼の意志を継いだ若者たちの物語
10月20日公開 映画「ウスケボーイズ」より