マリー・アントワネットに献上され、マリリン・モンローを魅了したシャンパーニュ、パイパー・エドシック。名門メゾンの天才醸造家がつくりあげた美食家のための1本に合わせるとしたら、どんな料理か?
てんぷらの技を極めた和の料理人がこの難題に挑んだ。

唐澤流揚げ技劇場

ホテルオークラ「和食堂 山里」で33年間腕を磨き、2005年西麻布にてんぷら店「からさわ」を構えた唐澤隆さん。長い経験で培った目利き力で厳選した素材と、最高に美味な瞬間を鋭くとらえる揚げの技で、食通のあいだでも評判の一軒だ。また、自ら焼き上げた器で料理を供するほどの趣味人でもある。

今回その名店=唐澤さんに「パイパー・エドシック エッセンシエル エクストラ ブリュット」に合う料理を提案してもらった。

フグの白子と刺身
もとフグ調理の職人だった店主の腕を生かした看板料理。

「パイパー・エドシック」は、1785年に創業した歴史あるシャンパーニュ・メゾン。創業者フローレンス=ルイによる「王妃にふさわしいシャンパーニュを」の言葉通り洗練された味わいは宮廷で愛され、マリー・アントワネットに献上されていたことでも名高い。

また、「カンヌ国際映画祭」公式メゾンとして、マリリン・モンローをはじめ、時代を彩る美女たちをも魅了してきた。

なかでも「エッセンシエル エクストラ ブリュット」は、シェフ・ド・カーヴであるレジス・カミュ氏が食事との相性を追求し、美食家のために生み出した贅沢な1本だ。

パイパー・エドシック
エッセンシエル エクストラ ブリュット

柑橘系果実やリンゴなどのフレッシュさに、熟成によるナッツやドやフルーツのような力強く優美な香り。ラベルに刻まれたロットナンバーとデゴルジュマンの年月が、造り手の絶対の自信を象徴している。
●品種:ピノ・ノワール主体、シャルドネ、ピノ・ムニエ
●ドザージュ:6g/L
●希望小売価格:6,300円

カミュ氏は、2013年の「インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)」で、8回目の「スパークリングワインメーカー・オブ・ザ・イヤー」を受賞。前任者から数え、メゾンのシェフ・ド・カーヴが通算で14回目の受賞となる快挙を成し遂げたばかりか、いち早くコート・デ・バール地区のピノ・ノワールの可能性に注目して取り入れるなど、先見の明を持つことでも尊敬を集めている。

そんな現代の名匠が構築した1本は、「しっかりドライな味わいながら、果実の芳醇さにおいても秀でている。さらに複雑味、香り高さともに素晴らしい!」と唐澤さんも思わずうなる味わい。

最初に登場したのは、ふぐ調理の職人としての経験を持つ唐澤さんならではの、天然トラフグの刺身と白子のてんぷら。上品な味わいの刺身にクリーミーな白子の風味のコントラストを同時に楽しめる贅沢な趣向だ。シャンパーニュの透明感のある酸が刺身の風味を引き立たせ、口中で軽やかに跳ねる衣の食感や白子の旨みも滑らかな泡立ちと複雑な味わいで受け止める。

さらに、ミルキーなコクを持つ牡蠣やミネラルを感じる根菜、緻密な肉質の蝦夷アワビへと“唐澤流揚げ技劇場”は展開。

牡蠣、れんこん、ユリ根、オクラ
ミルキーなコクと磯の香りを衣で閉じ込め、根菜などとともに。

アワビ
肉厚の蝦夷アワビを丸ごと揚げ、その旨みを凝縮した贅沢な一皿。

「一品ごとにクリアな味覚で味わうことができるように、キレの良さと発泡の刺激はポイント。ただし、口中を洗い流してリセットするだけではつまらない。シャンパーニュは繊細ながらも複雑な香りと旨みを秘めているので、それぞれの素材の味わいを生かし、広げてくれて、1本で通せるのがいいですね」と唐澤さんは話す。

来日した多くのグランメゾン醸造家たちさえ、目を輝かせてそのマリアージュ体験と感動を語る「てんぷら×シャンパーニュ」。それを身近に楽しめる贅沢こそ、日本のワイン・ラヴァーの特権に違いない。

天婦羅からさわ 
東京都港区西麻布4-15-18高木ビル1F
Tel.03-6418-7878
営業時間:ランチ11:30~14:00、ディナー17:30~21:30 
休日:水曜 

パイパー・エドシック問い合わせ先:日本リカー 
 Tel.03-5643-9770
nlwine.com

この記事を書いた人

WINE-WHAT!? 編集部
WINE-WHAT!? 編集部
「なんでこんなにうまいんだ!」


「フランスやイタリアの真似をして、たんにコピーをつくったところで尊敬は得られない。自然とどう関わるか」


「ワインも生きている。ブドウも土も、どれも」


「大事なのはひとの問題なんです」


「マニフィーク」



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