ソムリエ、石田博氏にペアリングの極意を伝授していただくコーナー。料理との相性を楽しむペアリングはワインの醍醐味。家庭でもその日の献立に合わせてペアリングを楽しみたいと考えるワイン好きは多いと思う。でも、そんな時に、どう選べばいいのか悩んでしまうと言う人も多いのではないだろうか。石田氏の目の付け所や発想法をオンライン体験していただき、参考にしていただければと思う。言ってみれば初心者のための、ペアリング事始めシリーズ、第六回目のはじまり。

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淡白なあんこうを旨味を加味してリッチな味わいに

あんこうは、フランスでも冬を代表する味覚の一つだ。繊細な甘みと上質な白身魚を思わせる淡白な味わいで、オマールエビにも引けを取らない人気がある。

フランス料理では、動物性のソースや付け合わせと組み合わせることが多い。レストランローブでも、あんこうの身にベーコンとブレット(不断草)を巻いてローストし、コクのある焦がしバターソースがかけられる。

そこにエシャロットで和えたあん肝をトッピング。

淡白なあんこうの身に、ベーコンやバターソースなどの旨味が加味されて、リッチな味いに変貌している。これは、うまい。

こうなると、やはり赤ワインだろうか。

 
あんこうと旨味

石田氏は語る。「この料理はボルドーを彷彿させます。『牛肉のボルドレーズ』という、ボルドーの料理があるのですが、これには、エシャロットと骨髄が添えられます。そんなイメージからボルドーブレンドのワインを選びました。ボルドーでもあんこうはよく食べられています。あんこうに加え、エシャロットの風味、あん肝のコク、バターソースの深みと、さまざまな要素を持ったこの料理には、複数のブドウ品種をブレンドしたワインがしっくりきます」

もうひとひねりの面白さが、感動のペアリングを生む

やはり赤か、ボルドーか、と思っていたら、石田流は、やはり一味違った。アメリカ・ワシントン州の赤、ダンハム・セラーズ トルティーナを持ってきた。

ダンハム・セラーズ トルティーナ
 

「王道をゆくならボルドーです。しかしペアリングの醍醐味は、あまり試す機会の多くない、魅力あるワインを発見することでもあります。ソムリエおまかせコースならではのワインをお楽しみいただきたいので、少しひねってみました」

確かにワシントンは、素晴らしいメルローの産地だ。そしてボルドーブレンドの高品質なワインも生まれている。

「フルーツ、スパイス、ピメント、土っぽさ、そして樽香と、さまざまな香りが緻密な調和を作っているワインです。アメリカ太平洋側もあんこうの生息地であることも、ボルドーと近い北緯にあることも、ワシントンを選んだ理由です」

 

さっそく、あんこうとワインを合わせてみる。口の中でオーケストラのような、香りと味わいの調和が広がる。なるほど、絶妙の相性だ。感服。


 
石田博氏
 

石田博プロフィール

合同会社Soupless代表、レストランローブ ソムリエ、社団法人日本ソムリエ協会 副会長。
1969年生まれ。数々の国内ソムリエコンクールを優勝。2000年には、第10回世界最優秀ソムリエコンクール第3位。2011年 厚生労働省 現代の名工、2014年11月 内閣府 黄綬褒章受章。同年 第7回全日本最優秀ソムリエコンクール優勝。2015年アジア・オセアニア 最優秀ソムリエコンクール優勝。2016年第15回世界最優秀ソムリエコンクール セミファイナリスト。

 
 

RESTAURANT L’aube
レストラン ローブ


東京都港区東麻布1-17-9 アネックス東麻布2F
TEL 03-6441-2862
contact@laube.tokyo
http://www.restaurant-laube.com/

今橋英明シェフ

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この記事を書いた人

WINE-WHAT!? 編集部
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2018年1月号(通巻20号)12月5日発売です!
特集は、石田博ソムリエと柳忠之さんによる「ヴィンテージ・シャンパーニュ27本テイスティング」と、柳忠之さんを座長とする「ワインと寿司のマリアージュ徹底検証」の2本立て!
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へ、編集長、なんの替え歌だか若い人にはわからないです〜。