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アラスカシーフード VS 東京人気レストラン・バー

合わせるワイン

ベリンジャー・ヴィンヤーズ ファウンダース・エステート・シャルドネ(白)

辛口のカリフォルニア白ワイン。リンゴや洋なしの爽やかな香りとトロピカルなフレーバー、クリーミーな味わいが融合し、芳醇さと新鮮さをバランスよく醸し出しているワインです。

ベリンジャー・ヴィンヤーズ ファウンダース・エステート・カベルネ・ソーヴィニヨン(赤)

ミディアムボディのカリフォルニア赤ワイン。ブルーベリーの香り、絹のような舌触り、そしてシナモンやバニラモカを想わせる余韻が魅力のバランスの良いワインです。

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アラスカ産シーフードが注目を集める理由

アラスカの海域は冷涼な海流や水質の高さから天然魚の宝庫なのだそうだ。最近、アラスカ産シーフードは注目を集めている。特徴は、100%天然であることと、トレーサビリティが徹底していること。アラスカは、日本からも視察に行くほど、環境保全を含めた管理漁業の先進地なのだ。外国産の魚は、コス トパフォーマンスが良くても、トレーサビリティがしっかりしていないので、安全性に一抹の不安を感じることもある。その不安をアラスカシーフードは払拭してくれる。美味しくて、安全性も高い。これが今、注目されている理由だ。

日本でよく使われている魚種は、紅鮭、ギンダラ、マダラ、カレイ類などの白身魚、魚卵(数の子、たらこ、イクラなど)、カニ(ズワイガニ、タラバガニ)など。そのすべてが天然もの。身がしっかりして、旨味が濃い。風味が高く、脂に嫌な臭いがないと言われる。その旨味の濃さが、糖度が高いと言われるカリフォルニアワインとの相性をよくしている。そこで、今回は、カリフォルニア屈指のワイナリーである、ナパ・ヴァレーのベリンジャー・ヴィンヤーズのワインとのマリアージュで、対決していただく。

今回シェフが考案した料理は、それぞれのお店で、6月20日から期間限定でオンメニュー。ぜひお店に足を運んで、アラスカシーフードとワインのマリアージュを楽しんでみてほしい。

恵比寿 EPILOGUE/エピローグ

恵比寿駅から程近いブリティッシュスタイルのパブリックハウス。ワインはもちろん、ウイスキーやスピリッツ、リキュールなども豊富にある。料理もドリンクも充実しているので、レストランとしてもバーとしても楽しめる。グラスで飲めるワインの種類が種類と豊富なのもいい。本格的なカクテルも味わえる。

春日孝文シェフは、まだ若いが枠にとらわれない自由な発想で、独創性豊かな料理を作る。春日シェフが一品目に選んだアラスカ食材は、サーモンとイクラ。アラスカ産のイクラは、天然サーモンから取ったものなので、粒も大きく濃厚な味わいと弾けるような食感が特徴。春日シェフは、そのイクラをシャンパンとオリーブオイルに漬け込んだ。そして作ったのはタルタル。サーモンとイクラの下に青のりを仕込み、半熟卵を添えてネギを散らしているあたりは春日シェフらしい。タマネギ、セロリ、ニンジンを混ぜてあり、食感の妙が味わいを高めている。サフランソースをお好みで。

二品目は、アラスカ産銀ダラとズワイガニを使ったブランダード。ブランダードは、混ぜるという意味で、タラを牛乳で茹で、ジャガイモと混ぜてペースト状にした南仏の料理。そのブランダードにオリーブを入れ、アメリケーヌソースを練り込み、バジルを混ぜたパン粉でグラタン風に仕上げた。オリーブとバジルの風味が、銀ダラとズワイガニの旨味を引き立てる。二品とも食感の変化が楽しい。

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アラスカ産サーモンとイクラのタルタル 半熟卵添え 青のりとサフラン風味

食感を楽しむ料理。イクラと半熟卵の濃厚な味わいを、シャルドネがさっぱり流し込んでくれる。芳醇な白ワインだからこそ、個性の強い食材にも負けずまとめることができるのだろう。

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アラスカ産銀ダラとズワイガニのブランダード 南仏風グラタン仕立て

表面のカリカリと中のクリーミーさが絶妙の美味しさ。ブランダードのコクの深い味わいは、カベルネ・ソーヴィニヨンの華やかさを引き立てる。赤にも白にも合う奥の深い料理。

恵比寿 FREGOLI/フレーゴリ

恵比寿から白金方面へ歩いて、大通りから少し中に入ったところにある気持ちのいいイタリアンレストラン。気持ちのよさの秘密は、その開放的な造り。店の前面にテラス席があり、店のほぼ全面が外に面している。店内は、明るく開放的で、これがとても気持ちいい。オープンキッチンで働くシェフやスタッフとの距離の近さも気もちいい。グラスワインをなみなみ注いでくれるキップの良さも気持ちいい。

甲斐朋宏シェフは、フレンチとイタリアンの両刀使い。ジャンルにとらわれないユニークな料理が評判だ。一品目に作ってくれたアラスカ産銀ダラのオーブン焼きにもそんなシェフの遊び心が感じられる。銀ダラをガルムと蜂 蜜に漬けてある。古代ローマの料理法だ。

ガルムとは、古代ローマの魚醤。魚の内臓を塩水に漬けて発酵させて作る。古代ローマの料理には、そのガルムに蜂蜜やスパイスなどを加えて味付けするレシピが多い。食べてみると和食のみりん漬けのよう。だから日本のネギとよく合う。なるほどおもしろい。

二品目は、アラスカ産ズワイガニのトマトソースパスタ。アラスカ産のズワイガニは、身がたっぷり詰まってうま味も強い。その旨みが凝縮したソースがもちもちしたリングイネの食感とよく合う。自家製のパンで、ソースを最後まで拭って食べたい。

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銀ダラのガルムはちみつ漬け オーブン焼き

ネギの風味と蜂蜜の甘み、古代ローマの魚醤の香りと合わさって、日本人が大好きな味に和仕上がっている。合わせるなら白。シャルドネの芳醇さがおいしさの相乗効果を生む。

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ズワイガニ リングイネ

カニの旨味の強さは、飲み口の軽い赤ワインには負けない。ミディアム・ボディの赤ワインならむしろちょうどいいかもしれない。カベルネ・ ソーヴィニヨンに合わせて正解。

銀座 IBAIA/イバイア

イバイアとは「川」の意味。たくさんの人が集まってくれる水辺のような、オアシスのような店にしたいという思いからつけた名だという。歌舞伎座の 裏側、大通りから奥まったところにあるので、静かで落ち着ける雰囲気。一度来ると、また来たいと思わせる温かな雰囲気が流れる、まさにオアシスのような店だ。

深味雄二シェフはフレンチ一筋で修行してきたが、ソースで食べさせるよりも素材の味を生かした料理法が好きだという。そんな深味シェフ、今回はアラスカ産銀ダラで二品。

一品目はハーブベニエ。ベニエというのは天ぷらのように小麦粉で揚げる料理。小麦粉にビールを混ぜてカリッと仕上げたという。身が柔らかいで、カリッ、ジュワーの理想的な食感だ。メインの銀ダラは塩を振って一晩置き、余分な水分を出すことで、旨味を強くした。ハラペーニョと赤ピーマンのピリ辛ケチャップソースが、旨味を増幅してくれる。

二品目は、アラスカ産銀ダラの炭火焼。パセリのグリーンソースでいただく。こちらも塩を振って一晩置いたものをじっくりと炭火で焼き上げた。味付けは、生ハムを煮詰めたという出汁。シェフはしょう油っぽくなると表現したが、確かに和食の雰囲気が漂う。今回は、他のシェフでも和風アレンジがちらほらある。アラスカ産のシーフードは和の味付けに合うのかもしれない。

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アラスカ産銀ダラのハーブベニエ

ピリ辛ソースをつけることで、マリアージュは白から赤へと変化する。銀ダラの旨味と口の中で広がるハーブの香り、そしてハラペーニョの絡みが、カベルネ・ソーヴィニヨンによって一つにまとまる。

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アラスカ産銀ダラの炭火焼 グリーンソース

主菜だが、こちらはあえて白を選択。銀ダラとの相性もいいが、たっぷり使っている野菜も、シャルドネが引き立ててくれる。料理とワインの香りを楽しむマリアージュ。

池袋 BRASSERIR LE LION/ブラッスリー ル・リオン

西武池袋本店の8階レストラン街に あるカジュアルフレンチの店。デパートの中にあるブラッスリーなので、使い勝手がいいのが特徴。食事はせず に、スイーツだけ、ドリンクだけでもOK。前菜一品と主菜一品を選べるプリフィックススタイルのコースが、デザート、ドリンク付きで、ランチタイムにもディナータイムにも用意してあり、リーズナブルな金額で本格的なフレンチを楽しむことができる。

伊藤毅シェフは、アラスカシーフードを伝統的なフランス料理に仕上げてきた。一品目はアラスカ産紅サーモンは相性のいい野菜と組み合わせたニー ス風サラダに。ニース風サラダは、南仏のニース地方で食べられてきた伝統的なサラダだが、今ではフレンチの定番料理の一つにもなっている。オリーブオイルやビネガーなどをベースにしたシンプルなソースが特徴で、トマトとアンチョビが味のベース。本場のニース風サラダではツナを使うのだが、ツナの代わりにアラスカ産紅サーモンを載せた。

二品目は、アラスカ産真ダラ。こちらもフレンチの定番、ムニエル。さすが正統派フレンチシェフだ。カリッと焼きあがった皮の食感が、たまらなくうまい。アンチョビソースが焦がしたバターとよく合う。二品とも、彩り豊かに野菜をたっぷり使い、見た目も楽しい。どちらの料理もオンメニュー時には、ランチタイムで提供。

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アラスカ産紅サーモンのサラダ ニース風

アラスカ産サーモンはコクはあるが、脂分は少なくヘルシー。臭みもなくさっぱり食べられる。コクはあるのに軽い味わいは、シャルドネとよく似ている。相性は抜群。

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アラスカ産真ダラのムニエル

シャルドネとの相性もいいが、バターの風味とアンチョビソースのおかげでカベルネ・ソーヴニヨンとも呼応し合う。 余韻の深いマリアージュに飲む量が増えてしまいそう。

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