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トーキョーのジビエ料理ならこのシェフのお店

個性的だからこそ無難ではないワインを合わせて

角屋雄太 at 荒木山

焼鳥のノウハウをジビエに生かす

2017年6月、渋谷区円山町にオープンした「荒木山」。猟師の山小屋をコンセプトとした、ジビエや焼鳥、田舎料理が味わえる店だ。

合わせるのは、日本ワインと日本酒。

実はこちら、焼鳥とワインのマリアージュ提案で人気の高級焼鳥店「鳥幸」を展開する東京レストランツファクトリーの新業態。「鳥幸」が誇る串打ちと備長炭を使った炭火の焼き技が選んだNEXTパートナーが、ジビエだったというわけだ。

料理長の角屋雄太さんがこの日用意してくれたのは、看板メニューのシカ肉とイノシシ肉の串に、炙った蕎麦味噌を添えた一皿。

「脂の質が鶏とは全く違うから焼き方は気を遣いますが、この野性味なら、もっとインパクトのある風味を当てに行くことができる」

と話す。たとえば、山椒や唐辛子などを材料にペースト状にした、痺れる辛さが爽快な“熊殺し”というオリジナルの薬味もこの発想から生まれた。

開店当初は、焼鳥目当てのお客が大半を占め、ジビエの打ち出し方に苦戦したこともあったという。しかし、一串という小ポーションでオーダーできることから「ちょっとだけ試してみたい」というニーズにも合致。思いのほか食べやすく、クセではなく個性がある肉だという感覚が根付きつつある。

「もうすぐ、シカやイノシシ以外にアナグマなどの肉も入荷する予定です。とりあえず、初対面のジビエも容赦なく串に打って炭火で片っ端から焼いてやろうと思って(笑)。個性があるからこそ、生かすためのアプローチ法も多く面白い素材ですからね」

と角屋さんは意欲的だ。一時のトレンドや物珍しさではなく、唯一無二の魅力を持つ食材として。多くの人気店を手掛ける企業のこの取り組みは、ジビエファンの裾野を広げるために大きな役割を果たすに違いない。

鹿肉串(写真左)480円 猪肉串560円
× 奥野田葡萄酒醸造 ラ・フロレット ハナミズキ・ブラン グラス900円 ボトル4,800円

淡泊な味わいのシカ肉はワサビでしっとり緻密な肉質を生かす。力強い脂の旨みを持つイノシシ肉には、唐辛子や山椒などを使った店オリジナルの薬味「熊殺し」の刺激的な風味を添えて。一見すると意外な甲州種のワインとのペアリングだが、完熟したブドウの旨みをしっかり引き出した濁り系ワインが、シンプルに焼いた肉のピュアな脂の風味にマッチ。

荒木山
東京都渋谷区円山町6-11
コーポ萬安1階
tel.03-6416-1748
営業時間
平日 ランチ 11:30 ~ 14:00(13:30L.O.)
ディナー 月~土曜・祝前日 17:00~ 23:00(22:30L.O.)
日・祝日

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