太陽のまぶしいプロヴァンスで目を引くのは、深い海の青、畑や森の緑、ラベンダーの紫、そしてワインのロゼ。海の色が場所や深さで異なる青を見せるように、ワインのロゼもまた、1本1本異なる輝きを見せてくれます。おいしさいろいろなプロヴァンス・ロゼですが、じつはどのワインもハーブやスパイスの効いた料理と仲良し。 癒しのロゼ&パンチの効いた料理、体感してみる価値アリです!


CHATEAU ROUBINE
LA VIE EN ROSE 2018

シャトー・ルービーヌ
ラ・ヴィ・アン・ローズ 2018
Côtes de Provence
「すべてのロゼは薄味だ」と信じ込んでいる人は、この1本から新たなロゼ生活のスタートを。ペパーミント、芝、りんごが香り、骨格のしっかりとした味わい。使用品種はグルナッシュ、サンソー、シラー。
輸入元: グランクリュ・ワインカンパニー、6,000 円

CHATEAU SAINTE ROSELINE
LAMPE DE MEDUSE
CRU CLASSE 2018

シャトー・サント・ロズリーヌ
ランプ・ド・メデュウス
クリュ・クラッセ 2018
Côtes de Provence
1955 年のプロヴァンス格付けで選ばれ、ラベルに「クリュ・クラッセ」との記載を許された造り手。オレンジや白い花の香りとミネラル感が特徴的。サンソー、グルナッシュ、ムールヴェードルほか計6品種をブレンド。
輸入元:ラヴィオンロゼ、オープン価格

スパイス、ハーブ、コク。プロヴァンス・ロゼに任せておけ!

温暖で自然豊かなフランス南部のプロヴァンス地方。点在する高級リゾート地では、セレブたちが長逗留してバカンスを堪能していく。舌の肥えた彼らに人気なのは、なんといっても地元プロヴァンスの辛口ロゼワイン。

©Francois Millo

高品質ながら、肩の力をいても楽しめるワインを選ぼうとすると、答えは自然とプロヴァンス・ロゼに集約される。

プロヴァンス・ロゼは、淡めの色調、ドライな味わいが特徴だ。温暖な気候からくる丸い果実味も持ち合わせ、どのワインも静かな包容力と存在感を湛えている。だから、「香りや刺激が際立つ個性的な料理にも合わせられる」と重宝されてきた。

日々の気温差はあれど、ジワジワと暑い夏が近づいてくるこの季節、いわゆるスタミナ料理で元気をつけておくのが得策だ。スタミナ料理には、躊躇なくスパイスをたっぷり効かせたいし、クセのある食材もふんだんに使いたい。でも大丈夫、プロヴァンス・ロゼに任せておけば、ペアリングの失敗はまず起こらないのだから。さあ、スパイス、ハーブ、コクのある食材、なんでもござれ!

そこで今回、ワインが大好きでプロヴァンス探訪経験もある料理研究家の林幸子さんに、「ちょっと意外なパワーアップ料理」をオーダーしてみ た。

「あれ、この食材って意外とワインに合うんだね!」と新鮮な驚きをもたらしてくれる料理4品。プロヴァンス・ロゼの懐の深さとともに堪能しよう。

林幸子さん
料理研究家、アトリエ・グー主宰。「グー先生」との愛称で、NHK『ガッテン!』をはじめテレビや雑誌で活躍。大のワイン好きで、おつまみ関係の著書も多い。



「世界中でロゼは造られていますが、プロヴァンスのロゼは本当にオールマイティで、ジョーカー的なワイン。和洋中エスニックとどんな料理とも合うんです。赤のような複雑さと、白のようなフレッシュさを持ち、味のバリエーションが広いのも面白い。もちろん、赤でも白でもないという気分のときにロゼを選ぶのもアリです。ちなみに、プロヴァンス・ロゼの淡いピンク色って、まさに桜の色ですよね。日本人に馴染みがある色味にも嬉しくなれます」

プロヴァンス・ロゼってどんなワイン?

ロゼ生産量ナンバー1の国、フランス。そして世界で唯一、ロゼの中でも辛口ロゼを主体としている一大産地がプロヴァンスである。

ブドウ植樹はフランスの他の地域に先立つ紀元前600年との記録も残る、とても古いワイン産地。雨の後にミストラルと呼ばれる涼風が吹くおかげで、ブドウは乾燥して病気を防ぎ、健全に成長する。おかげで、オーガニック栽培率がフランス国内で最も高い地域だ(フランスの他産地のオーガニック栽培率9%に対し、プロヴァンスは20%)。

東にコート・ド・プロヴァンス、西にコトー・デクス・アン・プロヴァンス、中央部にコトー・ヴァロワ・アン・プロヴァンス、と3 つのアペラシオンが位置し、畑の総面積は約27,000ヘクタール。この広大さ、山や川が複雑に入り組む地形、大部分が痩せた土地で水はけの良い土壌であること、長い日照時間、く乾燥した地中海性気候、15 種もの使用ブドウ品種、これらにより多彩なワインが生まれる。

でも、なぜプロヴァンスの主流は辛口ロゼなのか?

まだ赤ワインの製法が確立していなかった時代、黒ブドウをゆっくり潰してジュースにすると果皮の色がほんのり残り、そのまま醗酵させれば自然と辛口ロゼに。当時は辛口ロゼこそがワインであり、ワインを造り続けて2600年のプロヴァンスにおいて、古代の製法と嗜好を今に伝える歴史的産物なのだ。

一方でモダンな食にもきちんとフィットするのは、プロヴァンス人が造りを常に進化させてきたから。そのチャレンジ精神に、私たちもロゼで乾杯!

プロヴァンス・ロゼが似合う皿 その1

ごぼうとハーブの冷静パスタ



POWERの源
ハーブ 漢方で重宝する食材。気分もリフレッシュ
梅干し クエン酸が疲労回復をお手伝い

材料(2人分)
ごぼう 1/2本
ミックスハーブ 1カップ
梅干し 2個
ワイン 大さじ1
フェデリーニ 120g

作り方
1. ごぼうはピーラーでリボン状に剥き、たっぷりの水にさらします。
ミックスハーブはざく切りにします。
梅干しはみじん切りにして、ワインと混ぜておきます。
2. 鍋に湯を沸かして吸い物程度の塩加減をし、フェデリーニとごぼうを同時に入れて柔らかめに茹で、氷水に取って急冷し、ザルにあげて水気を切ります。
3. 2を器に盛り、ミックスハーブと梅干しを盛ります。

このロゼとぴったり

DOMAINE LA ROSE DES VENTS
ROSE DES VENTS 2018

ドメーヌ・ラ・ローズ・デ・ヴォン
ローズ・デ・ヴォン2018
Coteaux Varois en Provence
飲み応えある白ワインと同じ感覚でいただけるロゼ。桃、りんご、かすかにレモングラスが香り、梅に似た上品な酸味と軽い渋みが全体を引き締めている。パスタに入れたゴボウの土っぽい香りや、梅干しの酸とよく馴染む。
輸入元:ラヴィオンロゼ、オープン価格

プロヴァンス・ロゼが似合う皿 その2

鰻とゴーヤのトマトソース



POWERの源
鰻 A、B1、B2をはじめ豊富なビタミンの宝庫
ゴーヤ 抗酸化作用のあるビタミンCがタップリ

材料(2人分)
鰻のかば焼き 1本
ゴーヤ 1/2本
完熟トマト 1個
(濃いトマトスープも可)
白ごま 少々

A 玉ねぎのみじん切り 大さじ4
A ピクルスのみじん切り 大さじ1

B 酢 大さじ2
B うすくちしょうゆ 大さじ1/2
B サラダ油 大さじ3
B 塩・こしょう

作り方
1. 鰻は8等分に切ります。
ゴーヤは種を取り除いて端から薄切りにし、塩を振ってしんなりすれば洗って水気を絞ります。
2. トマトはヘタを取ってざく切りにし、Bと合わせてミキサーにかけ、ボウルに移してAを混ぜ合わせます。
3. 盛り皿に2を敷いて1を盛り、白ごまを飾ります。

このロゼとぴったり

CHATEAU PARADIS
TERRE DES ANGES 2019

シャトー・パラディ
テール・デ・ザンジュ 2019
Coteaux d’Aix-en-Provence
チェリー、桜の花が香り、果実味と旨味が主張するパンチのある味わい。ゴーヤの青さと鰻の土臭さがお互いカバーし合うところへ、さらに旨味を載せてくれるロゼ。シラー、ムールヴェードルを主体にブレンド。
輸入元:出水商事、3,980 円

プロヴァンス・ロゼが似合う皿 その3

あさりのトマトチリ



POWERの源
あさり 疲労回復用ドリンクに欠かせないタウリンあり
チリ 体が温まることで代謝が活発に。冷房対策にもGood

材料(2人分)
あさり 800g
ワイン 大さじ2
トマト 小1個
アボカド 1/2個
玉ねぎ 1/4個
にんにく 1片
チリパウダー 小さじ1
塩・こしょう

作り方
1. あさりは砂出しをしてよく洗います。
耐熱容器に入れてワインを振り、ラップをして電子レンジで6~8分加熱します。
口の開いたものから取り出します。汁は濾します。
2. トマトは種を取ってみじん切りにします。
アボカドは皮と種を取ってみじん切りにします。
玉ねぎ・にんにくはそれぞれみじん切りにします。
3. 2をボウルに入れてチリパウダー、塩・こしょうで味を調え、1のあさりを加え、あさりの蒸し汁大さじ4~5でゆるめます。

このロゼとぴったり

CHATEAU LEOUBE
ROSE DE LEOUBE 2018

シャトー・レオベ
ロゼ・デ・レオベ 2018
Côtes de Provence
洋梨、白桃、紅茶が香り、ミネラル感が豊か。海に近い畑なだけあり、魚介料理との相性は抜群。やわらかい果実味が、ピり辛料理の刺激をまろやかに包んでくれる。使用品種はグルナッシュ、サン ソー、シラー、ムールヴェードル。
輸入元:Toreviam、2,640円

プロヴァンス・ロゼが似合う皿 その4

バーニャカウダ



POWERの源
にんにく スタミナ回復に美容に大活躍。加熱時間を短縮したレシピで栄養素をキープ

材料(2人分)
にんにく 4片
牛乳 1/2カップ
アンチョビ 4本
オリーブ油 1/2カップ
パプリカ(赤) 1/2個
パプリカ(黄) 1/2個
みょうが 2個
サフラン ひとつまみ
青しそ 6枚

作り方
1. にんにくは薄皮をむいてすりおろし、牛乳と共に汁気が少なくなりとろみが出るまで煮ます。
2. アンチョビをみじん切りにし、1・オリーブ油と混ぜ合わせます。
3. パプリカはスティック状に切り、みょうがは縦4ッ割りにします。
4. 2を温めながら野菜につけていただきます。

このロゼとぴったり

FAMILLE SUMEIRE
ROSE A LA ROSE 2018

ファミーユ・スメール
ロゼ・ア・ラ・ローズ 2018
Côtes de Provence
桃や梨のコンポート、アップルミントが香る辛口。プロヴァンスで愛されるアイオリソースに似たバーニャカウダは牛乳由来の甘みとコクがあり、さわやかなロゼのおかげで後味は爽快に。グルナッシュ、サンソー主体。
輸入元:ヴァンクロス、2,500円