前回のパスタとワインのマリアージュに続き、マリアージュ検証シリーズ第4弾はカレー。
欧風やバターチキン、キーマ、専門店の監修など百花繚乱のカレー市場。鶏肉や牛肉、野菜をスパイスを自在に操ることで辛味と旨みの個性的な味わいが生まれます。 今回は日本の食卓に欠かせないカレーにフォーカスし、人気の6タイプに寄り添うワインを探るべく、国分グループ本社の家飲みにぴったりなお手頃ワインを用意。カレーを愛するテイスター3名がマリアージュについて語ります。
ちなみに今回も、#YouFunWineのInstagramキャペーンを実施中。チャレンジしてみた方は、その写真をInstagramに投稿すると、キッチン家電があたるかもしれません。詳しくは、http://youfunwine.jp/こちらを御覧ください。


今回のテイスターはこの3名

ナイル善己さん(左)
銀座「ナイルレストラン」3代目。(一社)日本ソムリエ協会認定ソムリエ。ワインスクールでは太田さんの生徒だった。自身のお店でもワインとのマリアージュを実践中。

塚定玲子さん(中央)
国分首都圏株式会社第一営業本部第三支社店舗運営課。そごう千葉店ソムリエとして接客を担当。(公社)日本フードスペシャリスト協会認定フー ドスペシャリスト。(一社)日本ソムリエ協会認定ソムリエ。

太田賢一さん(右)
世界のワインに通じ、ニューワールドのワイン産地にも幅広く、深い造詣をもつ。ワインに対する鋭い分析には定評がある。グラン・メゾンのソムリエであり、ワインスクール「レコール・デュ・ヴァン」講師としても活躍中。

検証カレー その1 フォン・ド・ボー ディナーカレー(中辛)



S&B 『フォン・ド・ボー ディナーカレー』
フランスで最高の味のベースとされている「フォン・ド・ボー」を使用し、「ソテー・ド・オニオン」と「バター」の深いコクと味わいが自慢の最高級欧風カレー。発売から40 有余年、日本にヨーロッパスタイルの高級即席カレーというジャンルを確立するパイオニアとなったカレー。



欧風カレーにやや甘のスパークリング

遠藤由美(エスビー食品) 『フォン・ド・ボー ディナーカレー』(中辛)はフレンチのソース「フォン・ド・ボー」に磨きをかけました。コクや香ばしさにこだわった欧風カレーです。まさに豪華なディナーとして楽しんでいただけます。

ナイル これは欧風カレーというだけあってスパイスよりも旨みが楽しめますね。ディナーで食べるようなカレーなので豪華。パンにもとても合うと思います。このしっかりした風味には『ローズマウント ブレンドトラミネール・リースリング 白 2019年』の酸味や甘やかさが、カレーの玉ねぎなどの甘みととてもマッチします。

太田 カレーに合うワインは何から考えるといいか。選ぶ白ワインのポイントは「カレーの福神漬け」的な存在、つまり残糖度が高めのものを選ぶといいと思います。『S.シュロスベルグ リープフラウミルヒ 白 2018年』はフレッシュフルーツの残糖感がまさにその役割を果たします。カレーによく使われるマンゴー的な存在ですね。

塚定 私もリープフラウミルヒの甘さが辛味を中和してよかったと思いました。このカレーは甘みを感じたので『アンドレ・ブリュット 白 NV』の柔らかい甘みと泡が後味をすっきりさせてくれる点もよかったです。

太田 それではここの白のベスト・ マリアージュは『アンドレ・ブリュット 白 NV』に賛成です。

アンドレ・ブリュット 白 NV

「E&J ガロ ワイナリー」が所有するブランドで、カリフォルニアの大地から生まれたスパークリングワイン。ほのかなハチミツと柑橘類の香りの甘みのある飲みやすい味わい。

原産国 アメリカ カリフォルニア
ブドウ品種 フレンチ・コロンバード主体、バーガー
生産者 アンドレ
希望小売価格:1310円(税別)
https://www.kokubu.co.jp/brand/010/A15/7501660.html

ジンファンデルの甘みを生かす

太田 赤ワインなら新樽の強いスパイスよりも、古樽の方が合うと思います。例えば旧世界の赤ならポリフェノールやシナモン、ナツメグを感じるようなタイプと。新世界なら南アフリカの『KWV カセドラル・セラーシラーズ 赤 2018年』がいいですね。スパイスの余韻、果実味と辛味のバランスが取れており、牛肉と一緒に食べると牛肉の良さとワインのスパイシーさが相乗します。

ナイル 余韻の酸がきれいだったハンガリーの『サウシュカ キュヴェ 13 赤 2017年』がすいすい飲めて、この味気に入りました。

塚定 私は甘みがある『アポシック・レッド 赤 2018年』がすごく相性がいいと感じました。このワインは熟したブドウを使っており、ボリュームがあります。まさに絵に描いたようなシルキーなタンニンが特徴で、アメリカでもとても人気が高いです。

太田 ジンファンデル主体のアポシックを飲んで、10年以上前の記憶がよみがえってきました。仕事帰りの疲れていた時に、1000円のジンファンデルとカレードリアを買って家飲みして「ジンファンデルの生きる道」がわかった気がしました。ジンファンデルはオールマイティで受け皿が広い。やはり赤を選ぶなら、アポシックがいち押しですね。

アポシック・レッド 赤 2018年

これも「E&J ガロ ワイナリー」が所有するブランドで、アメリカ国内で最も売れている赤ワイン。シルキーを絵に描いたようなタンニンが特徴。ほのかなスパイスのアロマを感じる。

原産国 アメリカ カリフォルニア
ブドウ品種 ジンファンデル主体、カベルネ・ソーヴィニヨン、シラー、メルロー、プティ・シラー、テロルデゴ
生産者 アポシック
希望小売価格:2010円(税別)
https://www.kokubu.co.jp/brand/009/952/7501690.html

検証カレー その2 こくまろバターチキンカレー(甘口)





ハウス 『こくまろバターチキンカレー』

「あめ色玉ねぎのコク」と「生クリームのまろやかさ」が特徴のこくまろカレーの風味を生かしたバターチキンカレー専用のルウなので、家族みんなが食べられる。



バターチキンにトラミネール

鶴田知己(ハウス食品) 『こくまろバターチキンカレー』(甘口)は「家族誰でも食べられる味わい」をコンセプトにした新商品です。あめ色に炒めた玉ねぎと生クリーム、バターのまろやかさとトマトの旨みと酸味のバランスが特徴です。甘いと思う方はお好みでブラックペッパーをかけてください。

太田 来ましたね、このカレーの味わいはオリエンタルなスパイス香が感じられる『ローズマウン トブレンド トラミネール・リースリング白 2019年』がいち押しです。

ナイル バターのコク、玉ねぎの甘み、トマトの酸味があって甘過ぎない。完成度が高いですね。フローラルなトラミネール・リースリングに合いますね。このワインとても気に入りました。

塚定 これはアロマティックでライチの風味が口中に広がります。柔らかな甘みがありますが、わずかにブレンドしたシャルドネが酸味を引き締めています。このカレーととても合いますね。

太田 トラミネールの特徴はココナッツ、コリアンダーの甘みと果実感、やさしいスパイス感が魅力です。少しタイカレーと共通するものがありますね。

ナイル それにしても、バターチキンというカレーの名前がもう一般消費者に認知されていますよね。

太田 インド料理ってバター料理の印象があります。

ナイル ギィのことですね。ギィはバターを煮詰めたものです。『こくまろバターチキンカレー』は「バター」「焦がしバター」を使用し、バターチキンカレーのおいしさを表現していますね。

ローズマウント ブレンド トラミネール・リースリング 白 2019年

『ローズマウント』は「トレジャリー・ワイン・エステーツ」の主要ブランドで、オーストラリアを代表するワイナリー。アロマティック品種の豊かな香り、上品な甘みを酸味が引き締める。

原産国 オーストラリア
産地 サウス・イースタン・オーストラリア
ブドウ品種 トラミネール84%、リースリング14%、シャルドネ2%
生産者 ローズマウント
希望小売価格:1110円(税別)

苦みのアロマと旨みの懐深いロゼ

太田 この『ライマット クラモール オーガニック ロゼ 2019年』もおいしいですね。カタルーニャ州は寒暖差があるので、このような懐の深さを感じるロゼとなります。これはザクロやブルーベリー、ハーブの香りを感じます。柑橘類の苦みのアロマや旨みの要素が出ており、さらに ジューシーで丸みのあるテイストなので、バターチキンのココナッツの風味と合いますね。同じロゼでも北部の産地のものは厳しいかもしれない。

塚定 このロゼはベリー系の甘やかでフレッシュな果実の風味や、ほのかなスパイシー感があり、後味もすっきりしています。シルキーでなめらかな味わいのオーガニックワインで、ヴィーガン対応なんです。

ナイル ベリー系のよさ、苦みがあり、甘みもほんのり感じられてバランスがいいですね。

塚定 クラモールのロゼは、魚介類や野菜にもよく合います。今回のマリアージュでスパイシーな品種もブレンドされているので、カレーとの相性もいいということがわかりました。

ライマット クラモール オーガニック ロゼ 2019年

カタルーニャ州東部リェイダに3000ヘクタールのブドウ畑を所有し、単一オーナーでは欧州最大規模を誇る。甘やかでフレッシュフルーティーな赤系果実の風味が広がる。

原産国 スペイン
アペラシオン/格付 DOコステルス・デル・セグレ
ブドウ品種 カベルネ・ソーヴィニイヨン、テンプラニーリョ、シラー、メルロー
生産者 ライマット
希望小売価格:1210円(税別)
https://www.kokubu.co.jp/brand/009/946/7577601.html

検証カレー その3 本挽きカレー(中辛)




S&B 『本挽きカレー』
25種類ものスパイスの香りを最大限に引き出すパウダールウ製法で、専門店の手作りカレーの味わいを再現。小麦粉を使わず、じっくり炒めた玉ねぎ・じゃがいもでとろみをつけた濃厚で香り豊かな本格カレー。

カルダモン香るカレーと辛口の泡

遠藤 『本挽きカレー』(中辛)は当社技術の「パウダーカレールウ製法」を用いて粉末状のルウにしています。25 種類のスパイスを用いて、専門店の手作り本格カレーを再現しています。油も控えめで、さらに小麦粉不使用なので女性に人気です。

太田 このカレーはカルダモンの香りがすごい! 見た目以上にさらっとしていて、品のよさを感じます。これには『KWV キュヴェ・ブリュット 白 NV』が合いますね。

ナイル 本当に香りがすごい! 油が控えめなので塩味がたちますね。僕もこのカレーには、グレープフルーツのような酸のKWV キュヴェ・ブリュット 白 NVを合わせると、すっきりしていいと思います。

塚定 私もお二人のご意見と一緒です。KWV キュヴェ・ブリュット 白 NVは、きめ細かい泡で口当たりがなめらか。爽やかで、心地よい酸で後味が引き締まります。KWVは南 アフリカを代表するワイナリーで、この辛口スパークリングはコストパフォーマンス抜群のアイテムです。

太田 これはシュナンブラン100パーセントなのでカモミールのようなフローラルなフレーバーがあり、鉱物的な旨みやミネラルも感じます。

ナイル 野菜と玉ねぎを爽やか系のスパイスを多く使ってしっかり煮込んでいるので、そこも合うかなと感じました。

KWV キュヴェ・ブリュット 白 NV

KWVは南アフリカのワインやブランデーの最大輸出者であり、南アフリカ産業のリーディングカンパニー。コストパフォーマンスに優れた辛口スパークリングワイン。

アペラシオン/格付 WO西ケープ州
ブドウ品種 シュナン・ブラン100%
生産者:KWV
希望小売価格:1310円(税別)
https://www.kokubu.co.jp/brand/010/A08/7518120.html

ボルドーブレンドのスパイス感

塚定 赤ではハンガリーの『サウシュカ キュヴェ 13 赤 2017年』のカシスや口の中で広がるベリーの香り、ほのかなスパイス感がとても合うと思います。

太田 このワインはボルドーブレントが特徴ですよね。大人な組み合わせといったところでしょうか。少し骨格は強いけれど、カルダモンのフレーバーとこのワインに感じる透明度やジュージーさが近いので、このカレーに寄り添うと思います。

塚定 生産者の「サウシュカ」はハンガリーで新進気鋭の造り手として知られています。現地のレストランやカフェ、ガソリンスタンドに併設されているコンビニエンスストアなどにも置いてあるほど著名なブランドです。

ナイル ほかの赤『KWV カセドラル・セラー シラーズ 赤 2018年』は、シラーズ100パーセントなので、やや黒コショウが強いかなと。お二人が挙げたサウシュカ キュヴェ 13 赤 2017年はタンニンが中程度で、ブラックベリーやほんのりグリーンのトーンも感じられていいと思います。

太田 「サウシュカ」が全員一致でベストマリアージュですね。

塚定 「サウシュカ」は、かの有名な醸造家のポール・ホブス氏が立ち上げ時にコンサルタントとして就任しているので品質も高く、おうちワインを格上げする1本だと思います。

サウシュカ キュヴェ 13 赤 2017年

トカイ地方で20年近くワイン造りをしていた「サウシュカ」の第2のワイナリー。ハンガリー南部のヴィッラーニは地中海性気候で、寒暖差が良質なブドウを育む。

原産国 ハンガリー・パンノン地方
アペラシオン/格付 OEMヴィッラーニ
(※OEMはフランスにおけるAOPにあたる)
ブドウ品種 カベルネ・フラン45%、カベルネ・ソーヴィニヨン34%、メルロー21%
生産者 サウシュカ
希望小売価格:2410円(税別)
https://www.kokubu.co.jp/brand/009/954/7521189.html

検証カレー その4 プロ クオリティビーフカレー4 袋入り(中辛)



ハウス 『プロ クオリティ ビーフカレー4袋入り』
しっかり煮込んだ牛肉と玉ねぎ・トマトの煮溶けた旨みと甘みを生かしたデミグラスソースのようなコク深く濃厚な味わいのビーフカレー。料理人が調理したようなレストラン品質の味わいが手軽に楽しめる。



カレーを刺激するカルメネール

鶴田 『プロクオリティ ビーフカレー 4袋入り』(中辛)は牛肉、玉ねぎ、トマトなどをしっかり煮込んだコクのあるソースが特徴です。具材が溶け込んでいるので、オムレツや トンカツなどのアレンジした召しあがり方を提案しております。

太田 カルメネールがピタリと来ましたね。『ヴィーニャ・カサ・シルヴァ コレクションカルメネール 赤 2019年』は真逆の性質ですけどいいアクセントになっています。赤ピー マンやシダのトーンが感じられ凝縮感があります。カレーに寄り添うのではなくカレーにとって刺激となるような組み合わせです。

ナイル 牛肉の旨みが溶け込んだデミグラスソースのようなコクのあるカレーなので、しっかりしたワインでないと負けてしまいます。このカルメネールは、ブラックベリーの香 りがあり、やや甘みも感じられて、このカレーに合うと思います。

太田 けっこうニンニクも効いていますよね。そこもこのワインと合うポントだと思います。これ、バクバク食べられます。

塚定 私もこのワインにフレッシュな青さのあるベリー香やなめらかなタンニンを感じて合うと思います。「ヴィーニャ・カサ・シルヴァ」はカルメネールのゲノムを分析をするプロ ジェクトの立役者。カルメネールの研究をしており、将来はカルメネールを世界中に普及することを目指しています。だからカルメネールにはこだわりがあるのです。

ヴィーニャ・カサ・シルヴァ コレクション カルメネール 赤 2019年

チリ最大規模のコンクール「カタドール・ワイン・アワード」で4年連続“ベスト・ワイナリー・オブ・ザ・イヤー賞”を受賞。特にカルメネールには情熱を注いでいるワイナリー。

原産国 チリ
アペラシオン/格付 DOコルチャグア・ヴァレー
ブドウ品種 カルメネール100%
生産者 ヴィーニャ・カサ・シルヴァ
希望小売価格:1010円(税別)
https://www.kokubu.co.jp/brand/009/940/7506095.html

旨みのカレーにライムのような白

太田 カレーの構成から考えて、白は複数の品種が使われているものがいいのでは。『ルイ・ベルナール コート・デュ・ローヌ 白 2018年』がいいと思います。

塚定 この白ワインは桃のような柔らかな香り、塩味、苦みが残り、酸味はおだやかで、カレーの風味の邪魔しないですね。

太田 コート・デュ・ローヌは日照量もあり安定感がある白だと思います。キンモクセイのフローラルな香り、ホワイトペッパーのスパイシーさを感じます。またAOC コート・デュ・ローヌの特徴にメキシカンライムのニュアンスがあります。これがデミグラスソースのような濃厚なビーフカレーに、まるでライムを搾ったようなアクセントとなります。

ナイル ボリュームがありフルーティですね。グレープフルーツのような苦みや酸味が感じられます。この苦みや酸味がスパイスの苦みを消してくれる気がします。

太田 今飲むとより一層メキシカンライムの味がします。

塚定 このワインはコート・デュ・ローヌらしい特徴をうまく表現していて、フルーティーで爽やかな味わい。弊社でも長年、人気のアイテムとなっています。

ルイ・ベルナール コート・デュ・ローヌ 白 2018年

オランジュに設立された「ルイ・ベルナール」は2005年に本社を南ローヌ地方アヴィニョンに移転。酸味と果実味のバランスがよく、フルーティーで華やかな香りの辛口。

原産国 フランス ローヌ地方
アペラシオン/格付 ACコート・デュ・ローヌ
ブドウ品種 グルナッシュ・ブラン、ルーサンヌ、ブールブラン、ヴィオニエ
生産者 ルイ・ベルナール
希望小売価格:1460円(税別)
https://www.kokubu.co.jp/brand/009/917/7581639.html

検証カレー その5 肉旨 ビーフキーマカレー(中辛)



S&B 『肉旨 ビーフキーマカレー中辛』
しっかりした食感の超粗挽き肉と、ソースに旨みを生む粗挽き肉という、大きさの異なる挽き肉を組み合わせることによって生まれる、重層的な食感と旨みが味わえるビーフ100%のキーマカレー。



キーマカレーとベリー系スパイスの赤

遠藤 『肉旨 ビーフキーマカレー 中辛』は、19ミリにカットした粗挽き牛肉とソース中には8ミリの粗挽き牛肉の旨みを溶け込ませて、ゴロっとした肉の食感と旨みが楽しめます。ビーフの濃厚さに加え、香味野菜をじっくり炒めて甘みも引き出しています。ターメリックで味付けしたライスとぜひお召し上がりください。

ナイル 牛肉の存在感がすごい。焙煎香もすごいですね。

太田 19ミリの牛肉がこの商品の特徴ですね。

ナイル レトルトでここまでやるのは、すごいと思います。

太田 このカレーには『ライマット クラモール オーガニック ティント 赤 2018年』が合いますね。カシス、ブラックベリー、黒コショウ、ナツメグといったベリー系とスパイスの豊かなアロマが感じられます。成熟した味わいながらタンニンは控えめ。このマリアージュを例えるならば、シャキシャキしたカリフラワーやニンジンなどの野菜のピクルスを添えた感じですね。

ナイル このワインは「ザ・カベルネ」といった味わいで、オーガニックのフレーバーを感じました。タンニンは中程度でバランスがいいですね。

塚定 「ライマット」の畑は「サステナブル」から順次オーガニックの認証を取得予定です。このティントはラズベリーやチェリー香が感じられ、重すぎないミディアムボディ。お肉に寄り添う味わいだと思います。

ライマット クラモール オーガニック ティント 赤 2018年

「クラモール」はこのワイン用ブドウが造られている山のすそ野に広がる土地の名前。熟した赤黒系果実の香りにスパイス香があり、なめらかなタンニンが心地よく親しみやすい味わい。

原産国 スペイン・カタルーニャ州
アペラシオン/格付 DOコステルス・デル・セグレ
ブドウ品種 カベルネ・ソーヴィニヨン、テンプラニーリョ、メルロー、シラー
生産者:ライマット
希望小売価格:1210円(税別)
https://www.kokubu.co.jp/brand/009/946/7577599.html

ターメリックに同調するフルミント

塚定 『S.シュロスベルグ リープフラウミルヒ 白 2018年』はどうですか?

太田 リープフラウミルヒはアンバランスな面白さがありますね。

ナイル 『マード フルミント 白 2016年』は酸味とキレがあり、ミネラルもある辛口です。これは肉の脂を消してくれるような、中和される感じがします。

太田 フルミントはいいですね。ターメリックライスがたちます。リープフラウミルヒは中盤のコントラストが面白い。例えるなら「ヤンキーとハープを演奏する子」みたいな真逆な感じがあります。

塚定 『マード フルミント 白 2016年』は引き締まる酸味とほのかな苦みがあります。フルミントの方がリープフラウミルヒよりもアクセントが少なく、ライスの放つアロマと重なります。

太田 ということは、フルミントはターメリックと同調するってことになりますかね。

塚定 このワインの生産者「セントタマーシュ・ヴィンヤーズ&ワイナリー」は、ハンガリーではアメリカ市場で成功した新進気鋭の造り手として知られています。先ほどの「サウシュカ」と並ぶ新しいワイナリーです。

マード フルミント 白 2016年

トカイ地方の中心であるマード地区にて、テロワールの特徴を最大限に生かすワイナリーとして2009年に設立。マード地区の様々な畑の厳選したフルミントを使用している。

原産国 ハンガリー
アペラシオン/格付 トカイ地方マード村
ブドウ品種 フルミント100%
生産者 セントタマーシュ・ヴィンヤーズ&ワイナリー
希望小売価格 2410円(税別)
https://www.kokubu.co.jp/brand/009/953/7561906.html

検証カレー その6 選ばれし人気店 芳醇チキンカレー(中辛)



ハウス 『選ばれし人気店芳醇チキンカレー』
食べログの口コミ評価が高い「カレー百名店」に選定された店舗のこだわりの味わいを再現したレトルトカレー。購入の後押しとなるような安心感のある人気店の味わいを、現地に行かずに自宅で手軽 に楽しむことができる。

スパイシー&リープフラウミルヒ

鶴田 「SPICY CURRY 魯珈」監修のチキンカレーが『選ばれし人気店芳醇チキンカレー』(中辛)です。お店の味に近づくようクローブやシナモンを中心としたパウダーとホールのスパイスを用いて、奥深い味わいと香りを再現しています。今回はサフランライスを合わせて、お店のように致しました。

ナイル クローブの苦みや清涼感やマスタードの苦みがきちんと感じられるカレーですね。香ばしさも抜けていきます。

太田 これには『S.シュロスベルグ リープフラウミルヒ 白 2018年』が合いますね。レモンや青リンゴ、酸が快活でジューシーで甘やかな癒し系の味わいがいいですね。

ナイル やっと来ました! ふくよかで甘やかなのに酸味もきれいで好みの味です。

太田 レモンジンジャーのような組み合わせが浮かびました。レモンがリープフラウミルヒで、ジンジャーがカレーです。

塚定 このリープフラウミルヒはミネラリーで柔らかな甘みと酸味とのバランスが特徴です。このカレーととてもいい組み合わせです。

S.シュロスベルグ リープフラウミルヒ 白 2018年

ベルンカステルに本拠を構え、ドイツワインの輸出者として世界最大規模を誇る、家族経営のワイナリー。優雅で甘酸っぱい飲み口は世界中で親しまれている。

原産国 ドイツ
アペラシオン/格付 QbA
ブドウ品種 ミュラートゥルガウ、リースリング、ケルナー、シルヴァーナ他
生産者 ピーター・メルテス
希望小売価格 1010円(税別)
https://www.kokubu.co.jp/brand/009/928/7507614.html

スパイスの香りと同調するシラーズ

塚定 赤は『KWV カセドラル・セラー シラーズ 赤 2018年』は熟したブラックベリー、シナモンの風味などもあり、スパイス感が強かったので、これが合うと思います。

太田 このシラーズは好きですね。

ナイル 僕もこれ好きです。黒系フルーツの香りや樽香、タンニンのバランスが取れています。これくらいスパイス感がしっかりしている方が、このカレーには合いますね。

太田 このシラーズは凝縮した果実味やブラックベリーや挽きたての黒コショウの香りがします。さらにロースト香が強くスモーキー。カレーにある焙煎したスパイスの香りと同調するという組み合わせです。

塚定 南アフリカといえばピノタージュが有名ですが、西ケープ州はシラーズにとても適したテロワールです。KWVのフラッグシップのワイン『ペロード』は、シラーズ100パーセントの商品もあります。同社で一番いい品種がシラーズで特に力を入れているのです。

KWV カセドラル・セラー シラーズ 赤 2018年

複数の異なるテロワールのシラーズをブレンドすることで香りや味わいに深みや複雑性を表現している。凝縮された果実味とシルキーなタンニン、樽とフルーツのバランスが特徴。

アペラシオン/格付 WO西ケープ州
ブドウ品種:シラーズ100%
生産者:KWV
希望小売価格:2210円(税別)


太田 白ならトラミネールのようなアロマティック、残糖度があるような品種を。赤は果実味がスパイシーさを中和するジンファンデルやフレーバーの調和でシラーズが安心ですね。

塚定 甘みの強いカレー、スパイシーなカレーとあるので、ワインの近い部分を合わせるといいと思いました。

ナイル インドでも最近は若い世代がワインを飲んでいます。スパイシーな前菜などを合わせています。