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世界初(たぶん)! 第1回WINE-WHAT!? お好み焼ワイン選手権(後編)

ニッポンのソウルフードの新しいマリアージュはどこ?

第5試合 赤ワイン
トッピングがルネッサ〜ンスの決め手!

 全35本の試飲エントリー中、赤ワインが15アイテムと最多本数。やはりソースの甘辛さとスパイス感には赤をイメージするのが自然なようですね。最初は「プレミアム・アパジオ・ロッソ・ヴェロネーゼ」。イタリア、ヴェネト州のワインです。

ひぐち君 後味にかつお節のような旨味を感じます。

太田 陰干ししたブドウを使っているので、口当たりがやわらかく心地よい凝縮感と複雑な旨みがあるためでしょう。「お好み焼たべたい!お好みソース」にたっぷりかつお節をプラスするとよく合います。

松本 紅しょうがと合わせてみてもイケますね。

 紅しょうがの甘酸っぱさにワインの持つドライフルーツの風味と甘いスパイス感が調和するんですね。

ひぐち君 今、かつお節とマヨネーズたっぷりで試しているんですけど……。いいです、ともに手をつないでゴールする感じ!

太田 お好み焼には少々贅沢かと思いましたが、この価格で陰干ししたブドウを使っているワインってコスパもなかなかですね。

髙橋 アマローネのカジュアル版ですよね。さすがにアマローネほど主張が強いと料理を選びますが、アルコール感も高過ぎず、熟成による適度に枯れた感じを気軽に合わせられるところがいい。レーズンを思わせる味わいが、ソースの甘味ともマッチします。

 ワインの甘やかさ、ドライフルーツっぽさ、熟成感がポイントですね。

次は「モットー ジンファンデル」。カリフォルニアのジンファンデル&カベルネ・ソーヴィニヨンです。これ、すごいヨード感ですね、めっちゃヨード!

太田 本当ですね、これは再び青のりの出番ですよ。

松本 なるほど、ワインにしっかりした磯の香りを感じます。このワインにはベーシックな「お好みソース」と合います。

ひぐち君 アフターに玉露のようなお茶っぽさもありますね。

太田 玉露っぽさって、甘味や旨みに通じる要素です。

 では、「お好み焼ワイン」に進みましょう。ここまで直球のネーミングだと「またまた〜! オモシロ枠狙っちゃったんじゃないの?」とか思ってしまうけれど、いや、ダテじゃないですよ。人間素直にならないと(笑)。

太田 僕も同じく懐疑派でしたが、反省しました(笑)。赤&黒のベリー系果実にスパイスのアクセント。フルーツとタンニンのバランスが関西お好み焼にマッチします。一口、次の一口へとエンドレスなループ。温度は低めの12度ぐらいだと味わいが引き締まっていいですね。

柳 これはテンプラニーリョ主体。テンプラニーリョ主体がお好み焼に合わせやすいと考えてよさそうです。

ひぐち君 個人的にハマったのが「カルメネール・レゼルヴァ」。最初「ん、合わない?」と思いきや、マヨネーズを足すとバッチリ。マヨの酸味がうまくマッチして、見事にルネッサンス! 果実味とスパイス感、旨みがお好みソースの甘辛な味わいとかつお節の風味と合います。

 確かにマヨ有だとルネッサ〜ンス! 意外だけれど、スパイス感と果実味しっかりなら何でもアリじゃなかったね。すべての要素が強い「オラオラ系」は難しい。熟成感も含めて果実の甘味、フルーツ感。品種で言えば、ジンファンデル、テンプラニーリョが狙い目です。

結果発表 赤ワインとベストマッチは?

関西お好み焼

お好みソース

「赤ワイン」は「関西お好み焼」×ベーシックな「お好みソース」が赤ワインと基本のペアリング。品種から判断すれば、テンプラニーリョやジンファンデルが合わせやすい。

また、熟成によるまろやかさや、陰干ししたブドウを使用したタイプなど、果実の甘味たっぷりのワインなら、ソースを甘味の強い「お好み焼たべたい!お好みソース」にするとより風味が広がる。タンニン、果実味、アルコール感のすべてが強いパワフルな赤ワインは味わいが重くなりすぎてNG!

お好み焼たべたい!お好みソース

●生産国/地域:イタリア/ヴェネト州
●品種:コルヴィーナ、ロンディネッラ、カベルネ・ソーヴィニヨン
●希望小売価格:2,800円

輸入元:大榮産業
製造元:カンティーナ・ヴァルパンテーナ
プレミアム・アパジオ・ロッソ・ヴェロネーゼ2011

1958年に設立され、現在約260の農家からなる協同組合。4カ月以上陰干しし、40%の水分を除去したブドウで造る、アマローネに近いスタイルの1本。熟度の高い黒系ベリーやドライフルーツの香りとほのかに甘いスパイス感。熟成により味わいの要素がまろやかに調和し、余韻にかつお節のような旨みが残ることから、出汁の風味が強いソースに同調する。アルコールが高過ぎず、やわらかなコクを持つため、マヨネーズや紅しょうがなどのインパクトのある風味にも寄り添う。

ファインズ
サン ミッシェル ワイン エステーツ
モットー ジンファンデル2014

1963年に創業し、現在米国を代表する数々のワイナリーを所有する同社が、カリフォルニアの優れた産地から厳選したブドウを使用してリリースするシリーズ。もともと、ドライプラムのような果実の甘味とスパイシーさを持つジンファンデルはお好み焼と好相性な品種。さらに、このワインが持つしっかりしたヨード香に青のりのフレーバー、アフターに残る玉露を思わせる旨みが出汁や和の甘辛さもきっちりフォローする。タンニンを抽出しすぎていない造りもマッチングの勝因に。

●生産国/地域:アメリカ/カリフォルニア州
●品種:ジンファンデル、カベルネ・ソーヴィニヨン
●希望小売価格:2,360円

●生産国/地域:スペイン/ヴィノ・デ・メサ
●品種:テンプラニーリョ60%、メルロー30%、カベルネ・ソーヴィニヨン10%
●希望小売価格:1,100円

輸入元:国分グループ本社 
ウニオ セラーズ デル ノヤ
お好み焼ワイン

スペインで醸造学を学び、同ワイナリーでワインメーカーを務める日本人女性がソースの風味や具材との相性を追求して開発した、お好み焼用のコンセプトワイン。赤や黒のベリーにオールスパイスのアクセント。フルーツ感と丸みのあるタンニンのバランスが関西お好み焼の出汁の旨みにマッチし、ほのかに青みのある香りがさらに食欲を刺激する。あまりに直球のネーミングに一同お笑い系狙いではと疑ったが、実際合わせてみて「看板に偽りなし」と深く反省&感心したユニークな実力派。

輸入元:豊通食料
生産元:エチェヴェリア
カルメネール・レゼルヴァ2013

1740年にヨーロッパ、バスク地方からチリに移住したエチェヴェリア家が運営する家族経営のワイナリー。熟したプラムやカシスの香りにほのかなスパイス、丸みのあるタンニン。親しみやすく、バランスの良い味わいは、関西お好み焼とベーシックなお好みソースに。濃密な果実味を持つため、マヨネーズのコクとのクリーミーなテクスチャーを足すことで、より調和が取りやすい。さらにマスタード入りのマヨネーズなら、刺激の爽快感が加わって、ワインの旨みがひき立ち、よく合います。

●生産国/チリ
●品種:カルメネール
●希望小売価格:1,600円

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