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トーキョーのジビエ料理ならこのシェフのお店

個性的だからこそ無難ではないワインを合わせて


羽立昌史 at ブラッスリー ギョラン

獲物を仕留める瞬間を知るシェフ

シーズンになれば北海道や茨城に赴き、狩猟を行う羽立昌史さん。信頼のおける業者はもちろん、自身が仕留めた素材、猟師仲間とのつながりなどから手に入れたものなどでその日の一皿を繰り出す。

高校卒業後、料理人としてフレンチ一筋。

フランスでの修業を経て、「AUX BACCHANALES 原宿店」最後のシェフを務めた。豊富なキャリアの中で、スーパーでも当たり前のようにジビエが売られているベルギー在住経験もあることから、ごく身近な食材と捉えている。

狩猟を始めたのは、親しい業者からの誘いがきっかけだった。だが、その動物がどんなふうに自然界に存在しているのか。また、どうやって、店に届くのかに興味があった。

写真の料理は「アナグマのロースト」。赤身部分よりはるかに分厚い脂の旨さを主役に据えた一品だ。噛みしめるごとに口中に甘やかな脂の風味が広がり、赤ワインとジビエを煮込んだコクのあるソースと混ざり合う。熟成したワインと合わせれば、エレガントでダイナミックなマリアージュが完成する。

個体差が大きいため、決まったレシピは通用しない。

「弱肉強食の世界を生きる野生動物なので、同じ時期でも強い個体はたっぷり太っているし、弱いものは痩せている。それぞれ調理方法で生かし方があるんです」

と羽立さん。さらに、話はワイン・ラヴァーへの提案へと続く。

「ジビエは、ひと括りにできないキャラクターがある。普段飲まないようなワインにチャレンジするよい機会ですよ」

そもそも、家畜とは生い立ちが違う野生の生き物だから、クセは消すつもりはない。だからこそ「ブラッスリー ギョラン」が、当たり障りなくではないジビエ×ワインの真のマリアージュ体験ができる貴重な一軒なのだ。

アナグマのロースト 4,500円
× ポール・シャブレ・エネ エルミタージュ ラ・シャペル1997 48,000円

たっぷり蓄えたアナグマの脂の旨みを、ジビエを赤ワインで煮込んだ複雑で深い味わいのソース、ジロール茸、万願寺唐辛子、ハグラ瓜などと一皿に。合わせるのは、熟成により、果実味とタンニンがきれいに調和したワイン。互いのパワー対決ではなく、熟成してなお底力のある1本がアナグマの奔放な脂の風味をエレガントに昇華させる組み合わせ。

ブラッスリー ギョラン
東京都中央区八丁堀2-1-9
川名第一ビル1F
tel.03-5244-9523
営業時間
ランチ 11:30 ~ 14:00 土曜 12:00 ~ 15:00
ディナー 18:00 ~ 22:00L.O. 土曜 ~21:00L.O.
休日 日曜・ほか月1回不定休

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