和歌山県産 鮎の炭火焼
ゴルゴンゾーラのリゾットと浅利のフランを添えて
(静岡県産米使用)
アサリのだし汁をつかったフランの上に、ゴルゴンゾーラチーズのソースであえたリゾット、炭火焼きの鮎をのせ、これを新茶の茶葉で燻製にして器に煙ごと閉じ込めてサーブする料理。蓋をあけると、煙とともにふわっと焙じた茶葉の香りが立つ。まぐろ節のだし汁をかけていただく。鮎には、甘みが感じられる。和、仏、伊の料理の要素が渾然一体となった、まさに吉越料理。
この料理に、山﨑さんがあわせたワインは、ラングドック&ルーションのドメーヌ ゴービー(Domaine Gauby)の白ワイン。2007年ヴィンテージ。ヴィエイユ・ヴィーニュのワインで、樹齢はふるいものでは120年だという。地中の石灰岩の層まで根がとどいているため、料理にまけない、力強く、濃厚な味わい。
ニュージーランド産 仔羊のロースト
赤ワインのサバイヨンと黒トリュフソース
メインはニュージーランド産の子羊。背肉にパセリ、アーモンドプードル、やぎのチーズをうっすらとのせて焼いている。添えられている骨付きの肉料理は、骨の周りから削ぎ落とした羊肉をミンチにして、フォアグラを閉じ込め、網脂でやいた、サルシッチャ(ソーセージ)風の料理。
ワインは、ダヴィッド・デュバンのニュイ・サン・ジョルジュ、2005年ヴィンテージを山﨑さんがセレクト。軽やかかつエレガントなワインで、料理を引き立ててくれる。そして、あるいは、と、一転、果実味の力強いボルドー、シャトー グロリアの2009年ヴィンテージも用意してくれた。たしかにこちらもまた、料理の旨味を引き出し、よく合う。ゲストにあわせておすすめするワインを変えていく、という山﨑さんの妙技だ。