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明日が楽しくなるサステナブルトピックス

サステナブル特集:プラス方向にサステナブルな3つの企画

無駄を省くのはサステナブルな暮らしの基本。でも、それで人生の楽しみまで省いてしまうのは本末転倒だ。ここでは、サステナブルでありながら、人生に楽しみやちょっとした発見をプラスしてくれる、3つのサービスを紹介。

1. 水道がなくても水が使える『WOTA』
2. 農業サイドから地球温暖化を抑制『ドメーヌヒデ
3. 酒蔵から特別な日本酒を直送 吉乃川『カヨイ』

1. 水道がないのに水が使える。リサイクル効率98%以上の水再生プラント

WOTA BOX

人間はむかしから、生活に使う水の確保、使ったらその水の浄化、という問題に、たくさんの労力と時間をかけている。だから「水道がなくてもきれいな水が手に入る」と聞いたら「それって魔法?」と疑ってしまう。

こちらがその魔法の箱。

日本のWOTA株式会社による『WOTA BOX』というこの機械は、電源を入れることで、使った水の98%以上が、この箱のなかのフィルター等で浄化され、また使える。戻ってきた水は、公衆浴場の水質基準に準拠した水質とのこと。シャワーならば2人分の水で50人分に! 単に見た目にきれいなだけでなく、99.999%以上の細菌・ウイルスも除菌されてしまう。安心。

WOSH

さらに、この技術を活かして生み出された、一見、ドラム缶のようなこちらは、水道がなくても手を洗える装置『WOSH』。スマートフォン除菌機能も付いている。電源さえあれば、街中や建物の中に設置して、衛生の基本にさらなるデモクラシーをもたらしてくれるのだ。

水を大切に使う。当たり前のことながら、水が豊かな日本だと、ついつい忘れがち。でも、日々の暮らしのなかで、こんな装置をそこここに見かけるようになれば「水を大切に」なんて、わざわざ言わなくてもいいのかもしれない。

WOTA
URL:wota.co.jp

2. 農業サイドから地球温暖化を抑制『ドメーヌヒデ』

いま山梨県では、恵まれた自然環境のもとSDGsの実現にむけた施策や県オリジナル品種の開発、食の安心・安全のためのアクションなど、さまざまな取り組みを行っている。

その中でも、果樹園の土壌に炭素を貯留することで二酸化炭素の濃度を低減する「4 パーミル・イニシアチブ」認証を県内のワイナリーとして初めて取得した「ドメーヌヒデ」をここで紹介したい。


「4パーミル・イニシアチブ」とは、世界の土壌の表層(30~40cm)の炭素量を年間0.4%増加させれば、人間の経済活動によって増加する大気中の二酸化酸素を実質ゼロにすることができる、という考え方に基づく国際的な取り組み。

山梨県・南アルプス市にあるワイナリー「ドメーヌヒデ」では、毎年大量に出る剪定枝から炭を生産し、ワインの搾りかすと合わせて堆肥を作成するとともに、草生栽培を実施している。

このように二酸化炭素の削減に貢献するサステナブルな農業を行ないながら、ドメーヌヒデの信念である「月に従い自然に造る」マスカット・ベーリーAの希少な赤ワインが誕生している。その物語を知った上で飲むワインは格別に美味しい。

地球に優しい山梨の取り組みを是非たくさんの人に知っていただきたい。

ドメーヌヒデ
URL:www.domainehide.com/

おいしい未来へやまなし
URL:www.pref.yamanashi.jp/oishii-mirai/

3. そもそも酒が一本一本、ボトルに入っている必要なんてなかった?

1728年、税制上の理由から禁じていた、ボトルにいれてのワインの輸送を、ルイ15世はシャンパーニュ産ワインについてのみ許可した……では、その他のワインはどうやって運んでいたのか、といえば、それは樽に入っていた。ワインが欲しければ、現代のワインボトル換算で300本分くらいのワインが入っている樽を買わなければいけないのか!? もちろん、そんなことはない。

下は、1690年のものとされる絵。

これは「通い徳利(かよいとっくり)」などというそうで、酒屋や酒蔵が、店名や商標の書かれた徳利にお酒を詰めてお客に渡し、徳利が空になったら代金と引換に再びお酒を注ぐ、という販売方式だそう。ヨーロッパのワインでも、だいたいこんな感じだった。

現在、ワインの業界では、ボトルの軽量化、リサイクル、ダンボールの省略、航空輸送の禁止、さらにそもそもガラスボトルよりも圧倒的に効率のいい缶の利用などと、さまざまな輸送・パッケージングの工夫がなされているけれど、そもそもボトルは必須じゃないよね? というのが1548年創業、新潟 長岡市の老舗酒蔵『吉乃川』の発想。

吉乃川がスタートした『カヨイ』というサービスは、「通い徳利」の現代版で、初回は日本酒が詰められたステンレスボトルが届き、空になったらボトルを送り返すと、吉乃川は、洗浄して、「おかわり」のお酒を詰めて送ってくれる。(「おかわり」は有料)

興味深いのは、この中に入る酒が、酒蔵からあなたへ、という直通なため、一般の流通にはなかなか現れない特別なものが選ばれやすいこと。さらに、ひとつひとつに異なるロットナンバーがふられたボトルそのものが新潟県が世界に誇る金属加工技術によって実現したハイテクプロダクトであること。

2020年夏にクラウドファンディングとしてスタートして、目標額50万円に対して530万円以上が集まったというこのサービス。現在は正式サービス化し、毎月「新規」「おかわり」の受付をおこなっている。(毎月受付/申込締切日あり)

吉乃川 公式オンラインショップ
URL:sake-yoshinogawa.shop/view/page/kayoi

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