01 ビストロ・シャンパーニュ・トレゾール
ロゼほど大人の男性に似合うお酒はない!
シャンパーニュ文化の普及を目的とした関西発の組織「リヤン・ドール・ドゥ・シャンパーニュ」会長、山本一人さんが2015年に東京に初出店。コンセプトは、ビギナー歓迎&カジュアルに楽しめる「ビストロ・シャンパーニュ」。
では、山本さんが選んだ1本は? というと、名門「ボランジェ」のロゼ。
「なんとなく甘そうで、ロゼって女子向けでしょ? と考える方が多いですが、まずはその誤解を解くべき! ロゼほど大人の男性に似合うお酒はない。さらっとオーダーできれば、カッコイイじゃないですか(笑)」と熱く主張する。
それと、もう1本。しっかりした骨格に華やかな果実味とほのかなタンニン、重厚感を備えた風格漂う味わい。”シャンパーニュの熟成”とはなんたるかを知るのにもよい体験になる、ということで、マムのコルドン・ルージュを。「古いものは扱う側もリスクを感じるのですが、これまでの経験から価格も手ごろなうえでハズレがなかったのが『マム』です」
ロゼの使いこなしと熟成シャンパーニュ選びで、大人の男性の熟成度に磨きがかかること請け合いだ。
02 Champagne Bar & Art Gallery Shu!(シュ!)
ルイナールを“マイ定番”に
情熱的かつシックな赤色の壁に飾られた絵画を眺めながらシャンパーニュが味わえる、バーにしてギャラリー。ディナーを終え、締めで訪れるお客が多いことから、ハーフボトルも10種類ほど用意している。
お店の代表の栗澤文恵さんのチョイスは、名門「ルイナール」のロゼ&ブラン・ド・ブラン。ハーフサイズなら2種類オーダーして飲み比べることも可能なうえ、ボトルもかわいらしい。
「ルイナールって、スタンダードでもクオリティが高い。味わいのエレガントさもお気に入りです。アートと同じように、本物に触れることが感性を磨くことになると思うんです」
また、一般的にロゼは高額なものが多いが、同メゾンはブラン・ド・ブランと同じ価格なので、実は狙い目だという。
「シャンパーニュが楽しくなり始めたら、自分の基準となるレベルをちょっと上げてみるというのもいい方法です。だから、ルイナールを“マイ定番”にするのがおすすめですよ」
03 カーヴシンデレラ
ドゥラモットのブランド・ド・ブランとブリュットを比較せよ
2014年末のオープン以来、餃子や唐揚げとシャンパーニュのマリアージュを提案するなど、ユニークな発想で話題のシャンパーニュ・ラウンジ。プロデュースするのは、ワインスタイリストとしてグルメ雑誌に執筆も行う藤﨑聡子さん。
新しい扉を開くには、味わいの違いがわかってこそ、と「ドゥラモット」の2本を挙げた。
「経験を積むと、つい入手困難なモノや高額アイテムに目を向けてしまいがちです。でも、なにと比べて素晴らしかったのか、判断する基準を持つことが大切。それには、メゾンの顔であるノンヴィンテージを追求するのが確実なうえ、奥が深くて楽しいですよ」と藤﨑さん。
同一メゾンのブラン・ド・ブランとブリュットを比較すれば、シャルドネのなんたるかもわかる。真のシャンパーニュ・ラヴァーはNVを極めるとさえ言われるほどだ。
さらにドゥラモットは、ブドウのできのよい年にのみつくられる高級シャンパーニュ「サロン」がリリースされなかった年のブドウを使っている。ドゥラモットの2本でNVの世界をのぞいたら、次はサロンと比較してみるのもいいだろう。