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マッキー牧元とコノスルのぶらり酒歩き

第一回 ゆうじ

タベアルキストのマッキー牧元さんが飲み慣れたコノスルを手に、ぶらりと街へ。いつものワインにプロの飯を合わせる、これぞ新たなおいしさ開拓の秘策なり

困ったときはコノスル

コノスルと、ともに歩んで20年。食と酒をとことん愛するマッキー牧元さんのコノスル歴は長い。

 
「『安くておいしい』ってすごく簡単なフレーズだけど、まさにコノスルのことなんだよね。早くからオーガニックに取り組んできた安心安全なワインだし、むかーしから困ったときはコノスル頼み」

20年という歳月を経て、コノスルのスタイルはますます洗練され、品種やシリーズのバリエーションがぐんと増えた。飲み慣れているマッキー牧元さんでさえも、各銘柄をどう使い分けるべきか、たまに迷ってしまうという。なら、シチュエーショ
ンや料理を変え、実際にペアリングをアレコレ試してみるのが手っ取り早い。

まずは焼肉だ! ホルモンだ!

ということで、まずはみんなの大好きな焼肉からスタートだ!

(マッキー牧元さんが「なんか焼肉食べたい気分になっちゃった」ゆえのチョイスにあらず。たぶん)

家での焼肉も悪くはないが、「餅は餅屋」ならぬ「焼肉は焼肉屋」。ペアリングをとことん突き詰めるならピカイチの環境であるべし、とマッキー牧元さんが選んだのは渋谷「ゆうじ」である。

炭火焼 ゆうじ
東京都渋谷区宇田川町11-1 松沼ビル 1F

TEL 03-3464-6448

営業時間 月~金19:00 ~24:00 (L.O 23:30)、土18:30 ~24:00 (L.O 23:30)

定休日 日・祝
ボトル持ち込み料 2,000 円/1本

「この店には30年前から通ってる。炭火を前に、ひとり焼肉が楽しくてね。僕はだいたい1万円の予算で、ゆうじさんにオマカセで盛り合わせてもらってる。今日はワイン2種と合わせるので、同じホルモンを塩と味噌ダレの2種類用意してもらいましょう」

いつもはカウンターの隅に陣取り、ほかのお客さんに背を向けて座るのだとか。それって知り合いに会うとメンドクサイから?

「違うの。ほかのお客さんが焼いてるのを見てると『ほら、早く肉をひっくり返して、返してっ!』とイライラするの(笑)。焼肉屋は、調理をお客さんが担うという珍しい業務形態。そこをお客さんがどう極めていくかが面白いとこなのに」

ちょうど肉を運んできた店主のゆうじさんも「分かります。俺たちも、お客さんから『おいしい頃合いはいつ?』と聞かれると困るんです。うちの肉は鮮度抜群だから、どこまで焼くか、どう焼くかはお客さん次第だと思っています」と賛同。

箸で肉をつまんだ瞬間、眼光が鋭くなるマッキー牧元さん。ホルモンは脂を落としながら焼くべきだが、脂の面から焼くと丸まってしまうので、まずは皮にさっと火を入れて……と、部位ひとつひとつに即した方法で七輪に載せる。焼きあがったところでようやく、持ち込んだコノスルのオーガニック・シリーズ、白と赤を飲みながら肉をパクッ。

「あれ、予想と違って、涼やかなシャルドネが広範囲に合う。そうか、タレの違いでワインの赤白を使い分けるのでなく、部位の違いでワインは変えるべきなんだね」

赤いホルモンは赤ワイン、白いホルモンは白ワイン。でも赤いタンは白ワイン……。ホルモンとコノスルのおいしい法則、完成しましたっ!

コノスル オーガニック
シャルドネ

シャルドネ100%

希望小売価格1,150円(外税)
化学薬品を完全に排除した造りを実践するオーガニック・シリーズ。シャルドネは、首都サンティアゴより南に位置するワイン産地3か所で手摘み収穫されたブドウをブレンドしており、ステンレスタンクで4カ月熟成。グレープフルーツなど柑橘の実や花が香り、フレッシュな味わいは酸とミネラルのおかげで輪郭がシャープな印象に。

ホルモン盛り合わせ 塩(時価)
塩派にこそオススメ、店の力量が出るタレ

(上の赤い肉から時計まわりに)ハツもと、ホルモン、ミノサンド、ガツ芯、ギアラ、テッポウ、タンもと、ハツアブラ。そして中心にヤン。「レモンを付けて食べるような焼肉には、酸のキリリとしたシャルドネがピッタリ。この皿のなかでは、とくにタンがシャルドネと合う。脂が多いタンは、シャルドネのボリューム感とバランスがとれるんだね。逆に、ハツアブラほどの脂量になると、今度は赤ワインのほうがいい。赤のタンニンで脂を流す感覚」(マッキー牧元)

コノスル オーガニック
カベルネ・ソーヴィニヨン / カルメネール / シラー

カべルネ・ソーヴィニヨン49% カルメネール26% シラー25%

希望小売価格1,150円(外税)
ボルドー系品種のブレンドに、2014年からローヌ系品種のシラーをプラス。その自由度の高さから、チリならではの革新性が伝わる。各地に点在する畑はそれぞれ土壌も気候も異なるため、ひとつの品種特性だけが突出することもなく、深みと複雑味のあるテイストを完成させている。熟成にはオーク樽とステンレスの両方を使用。

ホルモン盛り合わせ 味噌ダレ(時価)
上手に焼けたら、脂の甘みがジュワッ!
塩味の盛り合わせと肉はほぼ同じながら、タンもとの代わりにシキン(食道)入り。「ゆうじ」の味噌ダレは濃度が3 段階に分かれ、マッキー牧元さんは真ん中の濃度をチョイス。「これくらいの濃さだと、タレの旨味が肉の脂を完全に消し去ることがなく、肉の風味もきちんと感じとれる。赤ワインは果実味がほどほどだから、中濃と合わせてちょうどいい感じ。赤ワイン向きの部位は、シキンだね。鉄の味がする肉には、絶対に赤」(マッキー牧元)

世界の定番ワイン、コノスルって?

名前は、地図上の南米大陸が「南向きの円錐(コノスル)」に似ていることに由来する。CO2排出を抑えるべくスタッフが車の代わりに自転車を
使用し、薬に頼らない害虫駆除のためガチョウを放つなど、環境に配慮したオーガニック栽培を熱心に取り組む。カジュアルからプレミアムまで、幅広いレンジでワインをリリースしている。

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