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世界のトップ10に選ばれたアルメニアワインを超える究極のワイン「イェラズ」とは?

イタリアの天才醸造家アルベルト・アントニーニが手がける固有品種「アレニ・ノワール」

初リリースにしていきなり、「ロマネ・コンティ2009年」と席を並べてしまった「カラシイ」を生み出したゾラ・ワインズの、「カラシイ」を超える究極のワイン「イェラズ」が限定発売となっている。輸入元はモトックスです。

「カラシイ」と「アレニ・ノワール」

初ヴィンテージがニュースメディアの『Blooming』で世界トップ10ワインに選ばれた「カラシイ」。

まず、「カラシイ」について。「カラシイ」は、アルメニアの「ゾラ・ワインズ」が手がけた赤ワインで、「アレニ・ノワール」という古代品種からつくられる。

では、「ゾラ・ワインズ」とは?

いや、そもそもアルメニアというのは、旧ソ連領の小国でありまして、黒海とカスピ海の間、北隣が世界最古のワイン産地ともいわれるジョージア(元グルジア)で、東がアゼルバイジャン、南にイラン、西にトルコと、四方を囲まれている。旧ソビエト連邦から独立を果たしたのは1991年のことだ。

一方、その頃、ゾリック・ガビリアンというイタリア在住のアルメニア人の方がいらっしゃいまして、彼が母国アルメニアに「ゾラ・ワインズ」なるワイナリーを設立したのは2001年のことでした。アルメニアが独立を果たしたのを機に、海外でブドウづくりを学んだ移民が祖国に帰ろう、という一種のムーブメントというかブームみたいなものが起きていたらしい。

服飾関係のビジネスで成功し、当初はトスカーナでブドウ栽培を、と考えていたガリビアン氏が故国に戻ってみることにしたのも、そうした「時の勢い」に巻き込まれてのことだろう。で、ヴァヨツ・ゾル地方リンド村という所に行ってみたら、手つかずの自然とブドウ栽培に最適な環境を目の当たりにしてしまった。

アルメニアの古代品種「アレニ・ノワール」。

標高1000メートル以上の高地で、豊富な日照量と寒暖差、石灰岩質の痩せた土壌等もさることながら、旧ソ連時代に放置されていた地ブドウの「アレニ・ノワール」の存在が彼をして、祖国でのブドウ栽培を決意せしめた。

そこでガリビアンは、イタリアを代表する天才醸造家にして、世界トップ5のひとりと讃えられるアルベルト・アントニーニに相談し、このアルメニア固有品種の研究を開始する。

天才醸造家アルベルト・アントニーニ。

ガリビアンさんは性根の座った方とみえて、決して慌てなかった。なんと10年以上の歳月を準備期間に費やし、樹齢80年以上の地ブドウの古木から枝木を取り、標高1400メートルの山の中を開墾して自根でのブドウ栽培を始めた。

アレニ・ノワールというのは世界で最も古いブドウ品種のひとつで、数千年前からアルメニアで栽培されてきた原産品種なのだそう。

ネッビオーロとサンジョヴェーゼを足して割ったのような印象で、ほのかなスパイス感等、独特の風味が魅力だという。

ガリビアンが購入したゾラ・ワインズの畑の、渓谷を挟んだ真向かいには、6100年前の醸造施設のアレニ洞窟というのが2007年に発見されている。この地は『旧約聖書』のノアの方舟がたどり着いたアララート山の近くなのだそうで、船から降り立ったノアがブドウ栽培とワインづくりを伝えたのだとかなんとか。いやはや、スケールの大きな神話世界にいつのまにか迷い込んでいるというような、そういう土地であるらしい。

こちらは標高1600メートルにあるアレニ・ノワールの畑。といっても、いったいどこにブドウの木があるのやら……。これでは収穫もタイヘンだろう。

そんなわけで、古代品種「アレニ・ノワール」と旧約聖書の神話世界のテロワールに天才醸造家「アルベルト・アントニーニ」の技術力が掛け算されて、生み出された初ヴィンテージの「カラシイ2010年」は、ジャンシス・ロビンソンが17.5点を付けたことでも驚かれたけれど、もっとびっくらポンなことに、ワインライターのエリン・マコイが監修する『Bloomberg 2012』で、世界のTOP10ワインにランクイン! 初リリースにしていきなり、「ロマネ・コンティ2009年」と席を並べてしまったのである。2009年は当たり年で、この年のロマネ・コンティは海外で140万円ぐらいで取り引きされているという。「カラシイ 2010」については不明ながら、「カラシイ 2015」は4000円程度で購入できるのだから、神のご加護である。

話が長くて恐縮ですが、というような物語を知った上で、今回限定発売となる「イェラズ」をご紹介すると、そのありがたみがよ〜くわかっていただけるのではないでしょうか。「イェラズ」もまた、「カラシイ」同様、「アレニ・ノワール」からつくられる。この古代品種の特徴を余すところなく表現すべく、カラシ(アンフォラ)を使用し、昔ながらの伝統的な手法と現代の技術を融合させたワインづくりを行っているそうな。ワインの世界が面白いのは、旧約聖書ともつながるような物語が隠されているからなのでしょうね。

生産者:ゾラ・ワインズ

世界最古のワイン産地として知られるコーカサス地方南部のアルメニアでゾリック・ガリビアン氏により2001年に設立。
砂と石灰岩が豊富な標高1,400m以上の高地ヴァヨツ・ゾル県でアルメニアの伝統と、テロワールを伝えるべく、アルメニア固有の品種を10年以上の月日をかけて研究。地質学者も招聘しブドウ栽培に最適な地を選び自根でブドウを栽培。初ヴィンテージのカラシイ(アレニ・ノワール種)は、Bloombergの評価サイトにてロマネ・コンティに並び、世界のトップ10ワインにランキング。多くのMWや世界のトップソムリエが注目する造り手です。

商品詳細:イェラズ 2013

■標高1,600mの、岩がゴロゴロとした急斜面の山肌に野草に交じって現存するブドウ樹(上記写真参照)。
■100年以上も前から残るアレニ・ノワールの古木。 実がならない樹や1本に1〜2房程しかつけない樹もあり、生産量が極めて少ない。
■天然酵母醗酵、アンフォラ熟成。
■世界最高の醸造家トップ5に選ばれたアルベルト・アントニーニ醸造。

産地:アルメニア ヴァヨツ・ゾル
ブドウ品種:アレニ・ノワール 100%
年間生産量:約3,500本
醗酵:天然酵母使用 (エキポシ樹脂加工のないコンクリートタンク)
熟成:アンフォラにて1年&31Lのカスクにて1年(計2年熟成)
味のタイプ:赤・ミディアムボディ
アルコール度数:13.5%
希望小売価格:17,000円(税別)
発売時期:2017年9月上旬

キャロライン・ギブリーMWのテイスティングコメント
濃厚なカシスやフレッシュなブルーベリー、ダークベリーの風味を持ち、モカやシダの香りが広がります。落ち着いた質感で、細やかなタンニンと奥行きのある味わいを持つ赤ワインです。
   

   

   

   
  

   
   
   

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