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スーパータスカン「オルネッライア」 2016年ヴィンテージ デビュー

これは伝説のヴィンテージだ

トスカーナ州ボルゲリ。スーパータスカン誕生の地からその代表的ワイナリー「オルネッライア」の醸造家アクセル・ハインツが来日した。オルネッライア史上 最高傑作という2016年ヴィンテージを携えて。

アクセル・ハインツ

ボルドーでブドウ栽培を学び、2000年からボルドーのシャトーで栽培・醸造に携わる。2005 年からオルネッライアにてエステートディレクターとして、栽培、醸造の責任者を務める

人と自然の傑作

オルネッライアはトスカーナ州ボルゲリでボルドースタイルの高級ワインを造るワイナリー。いわゆるスーパータスカンだ。

スーパータスカンの始祖、サッシカイアの躍進からおよそ10年後の1981年創設。当時のオーナー、アンティノリ家はサッシカイアのインチーザ家と血縁関係にある。創設時の当主だったロドヴィコ・アンティノリは、カリフォルニアで、ボルゲリはボルドーの土壌とカリフォルニアの気候を備えた場所であることに気づき、他のどこかではなく、地元、ボルゲリにワイナリー オルネッライアを設立した。

「オルネッライアの歴史はまだ30年ほど。その歴史の中で最高傑作、伝説のヴィンテージになるとおもっているのが2016年ヴィンテージです」

10月、現在、オルネッライアのワイナリー責任者かつ醸造責任者のアクセル・ハインツが2016年ヴィンテージとともに来日して、そう誇った。

キャリア15年のベテランをそうまで感動させた要因のひとつは、2016年の恵まれた気候条件。さらに、タイミングもよかったようだ。ワイナリーの創設時には若かった樹はいま樹齢が高くなり、よい果実を成らせるようになった。株仕立てなどとも呼ばれるゴブレの採用など、恵まれた日照をコントロールする術も高度化した。数年前から導入していた光学選果機もちょうどよいものに巡り合った。2016 年は自然と人の両方がピタっとはまったのだ。

「ワイン造りに決まった方法があるわけではありません。その時々に応じて、よりよいブドウ、よりよいワインを造ろうとしています。ただ、いまはブドウの出来が以前よりも良い。抽出をもっとしようということもないし、ポンピングオーバーの回数も減っている」

オルネッライアはブドウの栽培区画ごとにワインを造り、1年熟成してから、これを「オルネッライア」にするか、セカンドの「レ・セッレ・ヌオーヴェ・デル・オルネッライア」にするかを決定する。セカンドはメルローを少し多めにして若くても飲めるような造りを意識している。凝縮感やパワーをオルネッライアよりも控えめにするという。一方、オルネッライアのほうは「地中海の寛容さ、しっかりして、活き活きした酸味を備えた完璧なボルゲリ」

アクセル・ハインツの自信の表現は尽きない。

オルネッライア 2016「テンション」

スーパータスカンの旗手はオークションでも人気。2006 年ヴィンテージからコレクター向けに、現代芸術家とのコラボレーションによるスペシャルボトルがある。2016年ヴィンテージは100本の3リットルボトル、10本の6リットルボトル、1本の9リットルボトルがサザビーズのオークションにかけられ、今年からその収益はグッゲンハイムの盲人、弱視の人のための「マインズ・アイ」プログラムへと寄付された。9リットルボトルの落札価格は700万円超。ペルシャ文字を使った2016年の作品を手掛けたのはシリン・ネシャット。ちなみに6 本入りの木箱で買うと、1本、同じアーティストによる特別ラベルのワインが入っている。写真右がそれ

飲んでみると濃厚であり、かつ、活き活きした酸味もあるけれど、同時に硬質な印象を受ける。1時間前に抜栓し、デカンタージュも済ませているというのに。オルネッライアでは、10年ほど前から、オルネッライアの各ヴィンテージにそれぞれ、テーマを設定しているのだけれど、2016年のそれは「テンション」。そのこころは「豊かな熟成感と爽やかな硬さを備えたワイン。緊張と表現したくなるはつらつとした一面を同時に感じられる」というもの。もしかして飲み頃は15 年後くらいだろうか……アクセル・ハインツは、もちろん今飲んでも素晴らしい、いつ飲むかは好みの問題だ、という。

公式URLはこちらhttp://www.ornellaia.com/
お問い合わせは、L’élixir Co., Ltd. (http://lelixir-consulting.com/)まで

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