ここは自然派ワインのレゴランド!?

ワイン、各駅停車の旅 Vol.19 ~外苑前~

仕事がやっと一段落した先週金曜、仕事仲間と一緒に、最近オープンしたという外苑前のワインバーへ初訪問。ワインも料理も素晴らしかったのですが、何よりも素晴らしかったのはこのワインバーのマーケティング戦略、それにやられました、ということで今回はワインの話、ほとんどしません。

入店すると、そこはワインセラー

まず、驚いたのが、お店の扉を開くとそこは、いきなりワインセラーでした。

さしづめ、「ワインラバーのレゴランド」いや、「ワインラバーのサバゲー会場」といった感じでしょうか?笑

ワインラバーのレゴランド

 

その先にダイニング&キッチン

 

 

その先にダイニング&キッチンがあり、そこで自然派ワインや料理が愉しめるという店内デザインです。

友人と愉しく最近の仕事のことを話しながらワインを愉しみ、時折アイコスを吸いに店外に出たりしていたのですが、ワインセラーを通って外へ出るので、自然派ワインをいろいろ見学できて非常におもしろい導線なのです。

またしばらくして再びアイコスを吸いに外に出ようとしたとき、このワインバーはマーケティング的に、実に戦略的な設計を同時にしていると感じたのです。

ブランド価値は「体験」へシフト

世の中には素敵なワインバーが沢山ある中で、美味しさ以外の付加価値を提供することがワインバーの重要なブランディング要素の1つ。

今や、さまざまなブランド戦略は、モノの価値から、「体験」にシフトしているように、「また行きたいという興味を伴った体験」を提供することがワインバーでも重要なはずです。

そういった意味では、ワインバーもブランド認知を高め、同時に、数多くある素敵な競合のワインバーと差別化した「体験」を提供しなければなりません。

そう考えたとき、大抵のワインBARは、オシャレな入口の佇まいから、扉を開けるとそこに趣向を凝らした素敵な空間があるものです。このお店も、特徴的なデザインのお店というところはもちろん「素敵なワインバー」に入りますが、デザインというものは相対的な好みがあるので、そこは敢えて他のワインバー同等の平均値だとし、相対的なデザインというモノではなく、このお店の「絶対的」な価値について考えたく思います。

それはずばり、入店するときや、外へ出るときには、必ずこのワインセラーを通るという設計があるところだと感じました。

ワインセラー

新しいモノ・サービスが認知されるまで

この情報多過の現代において、まずブランド認知を高めていくことは、どの業界にとっても非常に重要なマーケティング課題です。

そのブランド認知が認知される為には、複数回接触をさせる必要があり、それは1回では認知はされません。最低3~4回以上は接触させていくことで「認識」がされます。

もちろん、その情報がどれだけ身近なモノ・サービスであるか、どんな内容なのかによって、その必要な回数は異なりますが、広告マーケティングでは、人が情報を認識するレベルに達するCM接触回数を「有効フリークエンシー」と言います。

仮にですが、ワインバーの有効フリークエンシーが4回だとします。そうした場合、このワインバーはセラーの「空間」を、店内と外の間に設計することで、必ず一度の入店で必ず最低2回以上、体験接触させる設計になっているのです。

さらに煙草やアイコスを吸うために外に出たり、仕事の電話などの用事で、一旦外に出ることを考えれば、入店から会計をして店を出るまで、合計最低4回以上この「空間」を通る計算になります。
しかも「視覚」だけじゃなく「11度のセラー」を体感するので、印象的に体で覚えさせられてしまうのです。

入り口 

実際、私の場合は、2回アイコスを吸いに外に出たので、合計6回このカラフルなワインセラー空間(11℃)を体験して通過し、結果、私は素敵なセラーだな、また来たいなという興味を伴った認知を確実にして、帰路についたのです。

名刺

 

しかも、お店の名前も非常に覚えやすい、その名も「no.501」。Levi’sや、EDWINのジーンズ世代だった私は一瞬で覚えました。あぁ、ブラッドピットのCMが懐かしいですね・・・。

 

でも実際には名前は違う由来のようです・・。気になった方は詳しくはお店で聴いて下さい。自然派ワインへの想いが熱く伝わる、素敵な女性のソムリエさんもいます。。

ちなみに色々飲んだ自然派ワインの中では、このオーストラリアの白が美味しかった。エチケットもヒョウ柄のようで印象的です!これもまた忘れないデザインです。

ということで、今回は、一度訪れたら忘れないColorful&Wonderfulなワインバーと、関西のおばさんが好きそうな白ワインのご紹介でした!笑

 

ジャムシード マダム シャルド

ジャムシード マダム シャルド(Jamsheed Madame Chard 2015)

No.501(ワインバーのfacebookページ)
https://www.facebook.com/no.501.sakaya.gaienmae/

この記事を書いた人

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HIROSHI
東京都内で働く30代サラリーマン。(J.S.Aワインエキスパート)
忙しい毎日の中で、お酒について見つけたこと、感じたこと、好きなこと、愉しかったことなど、ワイン×ライフスタイルを中心テーマに、徒然なるままに色々なことをリーマン視点で、提案していきたいと思っております。

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