収穫が終わる9月最終週から10月初めにタリア各地のワイナリーでは収穫祭(イタリア語でCANTINE APERTE)が開催されます。 MARCOCARPINETIのCANTINE APERTEに駆けつけました

ビオディナミコ農法の奥義に迫る

10月1日秋晴れの日、収穫を終えたブドウ畑を眺めながら、スプマンテに始まりグラッパまで全9種を試飲しました。テラスにはソファ席も用意されて、軽食ブースもあり、DJ音楽が流れる中、多くの人々で賑わっていました。

ステンレスタンク

巨大なステンレスタンク

 

PAOLOによる醸造所見学ツアーに参加しました。MARCOARPINETIではビオディナミ農法を取り入れています。(詳しくは2017.10.11掲載記事参照https://www.wine-what.jp/web%20writers/25559)代表的な有機肥料についての説明がなされました。

500番調剤とは雌牛の糞を雌牛の角に入れ一冬土中に埋めて、翌春掘り起こして希釈して畑に散布するもので、501番調剤とは粉末状にした石英などの鉱物を雌牛の角にいれて一夏埋めて晩秋に取り出して希釈して散布するものです。

使用済みの雌牛の角を持ってみましたが、全然臭くありません。芳しい土の匂いがするだけでした。希釈する際に写真のような樽型の装置で撹拌します。

PAOLOに唐突にスイッチを押す係を任命されて、恐る恐る押したところ、いきなり勢いよくモーターが作動して洗濯機のように水がかき混ぜられて、牛糞を含んだ飛沫がかかりそうになったのであわてて飛びのきました。

全くPAOLOの無茶振りには困ったものです。この水流の向きは途中で切り替わり、うずまきを生み出し、上から見ると数字の8の字、横にすれば無限大、あるいは陰陽のシンボルのようになります。

ビオディナミ農法の伝道師ことニコラ・ジョリーの著書「LA VIGNA,IL VINO E LA BIODINAMICA」によると、このうずまきの形にも意味があり、カオス状態のエネルギーを生み出すことが必要不可欠だそうです。

 
ビオディナミコ機械

爽やか笑顔だけど手にしているのは牛糞の瓶

夕陽

グラス越しに沈む夕日を眺める

 

この他にもビオディナミ農法には、雄牛ではなく雌牛の角を使用する理由、500番調剤は冬に埋めて、501番調剤は夏に埋める理由にも、それぞれ意味があり、希釈の濃度、調剤の配置法、天体の動きを考慮した種まきカレンダー等、魔術的ともいえる数々の興味深い掟があります。

農園を宇宙を構成する一部ととらえて、ブドウ単体にではなく、農園そのものにホリスティックなアプローチをすることにより、土壌そのものの免疫力を高めます。

1時間半に及ぶ見学を終えて、目には見えない大地の営みを感じながら味わうワインは格別でした。

この記事を書いた人

MINA
MINA
外資系金融に長年勤務するも、イタリアワインが好き過ぎて2017年9月よりローマ近郊のビオロジコ、ビオディナミコのワイナリーMARCOCARPINETI にてブランドアンバサダーとして研修生活を送ることに。
ワインもイタリア語も勉強中ですが、持ち前の行動力と好奇心を活かして、イタリアのワイン、人、文化の魅力をリポートします。
MARCOCARPINETI(http://www.marcocarpineti.com/)