ぶどう畑の生き物たち

たくさんの動物がぶどう畑に顔を出します

ぶどうの木の剪定が始まり、畑に緑が萌える季節。ぶどうの木が冬から目覚めると、畑にはいろんな生き物もやってきます。役に立つ動物、ジャマをする動物といろいろ。今回はナパのぶどう畑とその周辺にいる動物をご紹介します。
ナパ名物、ホールのウサギ

ナパ名物、ホールのウサギ

畑を走り回る生き物たち

イヌ
ワイナリーと言えば、イヌ。ワイナリードッグを飼っているところがとても多いですね。テイスティングルームにやってきたり、畑を走り回ったり。でもイヌって、ぶどうを食べると死んじゃうんですよね…。そう思うと、これだけイヌが放し飼いにされているのがとても不思議。

ワイナリードッグとわたし

ハイジ・バレットがワインメーカーを務めるパラダイムのワイナリードッグとわたし

うさぎ
野ウサギの姿を畑で見かけると、その愛らしさにちょっとテンション上がっちゃいますが、ワイン産業にとっては苗木の新芽を食べてしまうので、害獣になることも。

ひつじやヤギ
カバークロップを食べてくれるひつじやヤギ。ワインメイキングが本格化する季節までの限定アニマルです。ぶどうが芽吹き始めると新芽を食べてしまうので、退場願います。

ジョセフ・フェルプスで働くひつじたち

ジョセフ・フェルプスで働くひつじたち

リス
ナパはリス天国です。街路樹や歩道、家の塀などを駆け回る姿にはじめの頃は顔をほころばせていましたが、すぐに日常の風景になってしまい、無感情に。とても食欲旺盛なのに意外にぶどう畑で見ないんですよ。理由を聞いたら「害獣だろう?でも、愛らしいからおおっぴらには…」と言葉を濁され…あああ…と。

家の近くで遭遇したリス

私の家の近くで遭遇したリス。この不敵な構え!

トカゲ
トカゲもたくさんいます。日本で見るよりふっくら。ちょっと顔も大きい気がします。これは私が畑に仕掛けた虫取りに引っかかっていたトカゲ。弱っていたので、粘着剤をキレイにふき取って水をあげていたのですが、回復するとさささっと逃げて行ってしまいました…。

トカゲ

世話をするうちに情が湧いて、一緒に暮らそうかと思っていたのに…

馬など
ぶどう畑を馬で移動するワインメーカーもいて、飼っているワイナリーも多いですね。ナパには牧場も多いので、馬、ひつじに牛はそこら中で目にします。

馬

シャトー・レーン・ワイナリーの隣のあいさつしてくれたファンキーな馬

スカンク
アメリカはスカンク天国です。毎朝、道路には彼らの…。上を通るとしばらくすごい臭いが車内に立ちこめるので、道路に小さな塊を見つけた時はお気をつけください。

その他にも、野生のシカやイノシシもいるようで、ハンティングした知人の家におよばれに行ったことも。マウンテンライオンもいるとかいないとか。ネコもレアですが、たまにいます。あとは虫ですね。益虫の蜂、ウィルスの媒介者であるバッタなど多様です。地中ではミミズが土をひっくり返すお手伝いをしています。

空を翔る生き物たち

益鳥
害虫や害獣を食べる青い鳥やふくろうを飼っているワイナリーもたくさんあります。飼うというよりも、畑に来てもらえるように巣箱を設置します。トレーニングされたハヤブサを使い害鳥を追い払うサービスを提供している会社もあります。こうした取り組みはエコかつビオな取り組みで、まだまだメインストリームとは言えませんが、注目を集めています。

鷹狩りサービス

ワイン業界の展示会にブースを出していた、鷹狩りサービスを提供する会社

害鳥
もちろん鳥の中にはぶどうを食べる鳥もいます。わたしたちから見ると害鳥です。これらの対策は上記の益鳥を使ったり、畑にネットを張ったりするのが一般的です。害鳥にはターキー(七面鳥)も含まれます。

野生の七面鳥

野生の七面鳥。結構大きいのではじめて見たときはビックリしました。彼らは家族で行動します

白鳥など
パリスの審判で有名なワイナリー、シャトー・モンテレーナはお城のような建物と、広大なお庭も有名。その池にいるボスが、白鳥。気性が荒いのか「気をつけて!」という看板がそこら中に…。池を作っているワイナリーはたくさんあるので、あひるやガチョウもよく見かけます。

白鳥

かなり大きいのです。そして人を見ると寄ってくるのです。キケン

ハチドリ
ハミングバード。ぶどうの花は小さいので蜜を吸いにやってきませんが、写真のように給餌器を設置しているワイナリーも。街中でも意外に近くでその姿を見ることができます。

ハチドリ

メルローで一躍有名になったスプリングマウンテンのパロマにやってきていたハチドリ

思いつく限りの写真を探してご紹介しました。
もちろん動物以上に人間がイッパイいるのも、ナパの特徴です。3月を待たずして、すでに気温が20度を超える日も。これから観光シーズンが始まります。生き物も元気になる季節ですので、テイスティングの後やピクニックで畑をお散歩して、生き物たちを探すのもまた楽しいですよ。

この記事を書いた人

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Saori
2014年よりアメリカはカリフォルニア州ナパにある、『Napa Valley Collage』に留学。ワイン醸造とブドウ栽培を勉強。ワイナリーのテイスティングルームで働くかたわら、ぶどうの樹の病気調査、畑作業なども経験。2018年10月に帰国。現在、WSET LEVEL4の勉強中です。

ナパやソノマでおすすめのワイナリーや、観光情報をこれからも発信していきます。

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