仕事をしていると、どんな局面でも「平均(値)」って出てきますよね。月平均いくつ売れた、日平均売上がいくらだとか。最近ではECも当たり前なので、CVRなんて平均値も飛び交う毎日になってきましたね。
この「平均」という数字は、全体を俯瞰して見る時には非常に便利な数字です。しかし、思わぬ落とし穴があるのも事実、気をつけて見ていくべき数字でもあるのです。今回はワインを題材にそのあたりを記事にしてみたいと思います。

「平均」に潜む危うさ

「平均」はどうやって求めるかというのは誰でも知ってますよね?
月の売上を営業日数の数で割れば、営業1日当たりの平均売上金額です。 でもこの数字は、一つ大切なコトを捨てている行為なのです。それは、それぞれの日別の売上変動の個性を無視していることでもあります。

つまり、平均化した瞬間、日別の売上のバラツキがわからなくなってしまいます。

ある1日だけ訳あってDRCのワインが奇跡的に10本売れた! そんな日があったら、その月売上平均は急上昇してしまいますし、それ以外のどの営業日も平均売上金額には届かなかったと評価されてしまう可能性を秘めていたりします。

「平均」には必ずバラツキがある

例えばあるワインEC会社を舞台に話を展開したいと思います。登場人物は社長、マーケティング課の川上君、敏腕の秋山部長という3人設定にします。

社運をかけてAとBのワインを注目ワインとして売り出すことにしました(価格は同価格)。失敗は許されません。

1週間後のセールス速報値を見ながら本日は社内会議です。 結果は下記の通りになりました。
↓↓


 
表
 

ワインA=サイト来訪者200人 CVR1.5%
ワインB=サイト来訪者1,000人 CVR1.0%でした。

*CVR(コンバージョンレート:サイト訪問者の何%の人が購入に至ったのかの指標)


 

社長が早速発言します。
「AはBよりも既にCVRが1.5倍でいい滑り出しだ! BはやめてワインAをたくさん仕入れて全面にセールス、広告展開していくべきじゃないか? 案の定の結果だ!(そもそも私は最初からAがくると言っていたよね的な感じで)」

マーケティング課の川上君はこう社長に言います。
「でも社長、Aはまだ200人しか来ていない中での数値です。もうちょっと来訪者が増えてもなお高いCVRをキープしているのか確認してからでもいいのではないでしょうか・・・?」

社長は昔から頑固一点張りです。
「川上君、何を言っているのだ、平均が高いじゃないか! 数字からも明らかだ! 君はワインを知らない、何を言っているんだ!」

こういうケース、意外にありますよね。川上君は困り果ててしまいました・・・。
ただ川上君の発言ももうちょっと一押しあればという感じですよね。でもダメなんですよね、それが現実というものです・・。笑
 よくわかります。

さて、秋山部長にバトンタッチです。敏腕部長の秋山氏はいったいなんと答えるのでしょうか?

本当にワインAはBよりも売れるワインなのか?

ワインA>ワインB 

秋山さんがこう言って社長に進言しました。
「社長、現状の結果からは、A>Bだという判断はすべきではないと考えます。仮にAの方がこの200人の来訪段階でBよりも優秀だという判断を下すのであれば、CVRが2.7%を超えていて、初めて明らかな差があるという判断をすべきであり、現状のCVR1.5%では誤差の範囲だと考えます。平均は無限にやっていった場合にそこに収束するだろうという理論値です。しかし、今回は200人と1000人の来訪者の違いがあります。そこを加味した判断です。ということで次週の進捗報告させていただいてからの判断とさせてください。」

社長「そだね~~!」

秋山・川上「・・・・。苦笑」
(*すいません、どうしてもここで「そだねー。」を挟みたくなってしまいました)

次回はなんでそうなるの? を説明していきたいと思います。

つづく。


この記事を書いた人

HIROSHI
HIROSHI
東京都内で働く30代サラリーマン。(J.S.Aワインエキスパート)
忙しい毎日の中で、お酒について見つけたこと、感じたこと、好きなこと、愉しかったことなど、ワイン×ライフスタイルを中心テーマに、徒然なるままに色々なことをリーマン視点で、提案していきたいと思っております。