フランス料理には、フランスのワインが合う。では、日本酒は? どんな風になにを合わせたらいいの? 今回、磯野カオリさんはそこに挑戦してみたとのこと。銀座での新年会のリポートです。

探究心の発露

一流シェフが腕をふるう、銀座7丁目の隠れ家レストラン「銀座フレンチ&ワインバー 地球星」(ちきゅうぼし)にて、新年会を開催いたしました。

都内ホテル、フレンチレストラン、イタリアレストランで腕を振るってきた、長岡シェフ渾身の料理と、日本酒のマリアージュ。当日は沢山のお客様にご参加頂きました。

フレンチには、フランスのワインが合うに決まっている。それは、理解しております。日本食と日本酒の組み合わせが、間違いない!というのと同じですよね。

けれども探求心や冒険心というのもまた、欠かせないものであり、今回、この場をもって挑戦させて頂きました。

3酒蔵が参加

ゲストには、酒造りのご多忙な時期にも関わらず、3つの蔵元様がいらして下さいました。

前回の記事でもご紹介した、ピンク色の本格的なスパークリング日本酒「ひとすじ ロゼ」で乾杯!

ひとすじ ロゼ

メニューに合わせてお酒をセレクト

シーフードのカルパッチョには、華やかな香りの大吟醸酒を。
ピザには、穏やかな乳酸香が心地よい、山廃仕込みの生酒を。
デザートのイチゴのスペシャルショートケーキには、日本酒で仕込んだ梅酒を。



シェフから当日のメニューを伺ったあと、各蔵元さんとやり取りをして決めたラインナップです。

日本酒は、料理に応じてお酒を変えるという文化がまだワインほど浸透してはいませんが、考え方は共通しているとおもいます。

カルパッチョであれば、華やかさを共通項として
・マリネソースの爽やかな香りと、大吟醸酒の上品でフルーティな香りを合わせる、香りのペアリング。
・シーフードの甘み&ソースの酸味と、大吟醸酒の甘み酸味のバランスを合わせる、味のペアリング。
・冷菜と冷酒を合わせる温度のペアリング。
の3つのペアリングをしています。フルーティーな大吟醸の香りは、主に、酵母に由来しています。

ピザは、日本酒造りに使われる、乳酸の香りをキーにしていて
・チーズの乳酸香と、山廃仕込みの乳酸香の香りのペアリング
・チーズのまろやかさ&トマトソースのフレッシュな酸味を、山廃ならではのまろやかな酸味&生酒によるフレッシュさと合わせる味のペアリング
を狙っています。

ショートケーキと梅酒についてはデザートワインのようなイメージです。

日本酒で仕込んだ梅酒のなかでも、米の甘みを活かした、甘すぎず爽やかな口当たりの梅酒を選びました。

皆様にも、このマリアージュをお愉しみいただくことができ、贅沢なひとときとなりました。

三味線ライブ

後半には、三味線奏者の山影氏による三味線ライブで大盛り上がり!

寄り添うのが日本酒

今回の経験で、日本酒の懐の深さ、可能性の幅広さを、改めて知ることができました。

和洋中問わず、様々な料理が、一般家庭のテーブルに日々並ぶ現代。日本酒が、それらと合わないとなると、大問題です。イタリアンにも、フレンチにも、中華にも「寄り添う」のが、日本酒の長所ですね。まるで、ハンバーグとも麻婆豆腐とも、ご飯を一緒にいただくのと同じです。お米の国の人だもの。お米からできた日本酒のよさを、改めて発見してみて頂けると嬉しいです。

3蔵の蔵元さんと主催者で、記念写真

3蔵の蔵元さんと主催者で、記念写真

この記事を書いた人

磯野 カオリ
磯野 カオリ
日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)認定 唎酒師 / 焼酎唎酒師 / 日本酒学講師
SSIインターナショナル認定 国際唎酒師
横浜 桜酒亭(おさけてい)代表。
ワイン好きな方に、すこしでも、日本酒の魅力を知ってもらいたい。そして、わたしも、ワインの魅力を知りたい。
日本酒ファンとワインファンの架け橋となるのが、わたしのミッションだと思っています。そのための佳き出逢いを、皆さまに、ご提案いたします。
http://osaketei15.com/