ザ・リッツ・カールトン東京は、さる8月22日と23日、香港の名店『The Old Man(ジ・オールド・マン)』よりヘッドバーテンダーのアグン・プラボー氏を迎えた特別イベントを開催した。日本のジンとウォッカを使って、プラボー氏がつくったスペシャルなカクテルの味やいかに?

オドロキの『移動祝祭日』

史上初6月の梅雨明けとなった昨年とはうって変わって、なかなか明けなかった令和初の梅雨。

8月も目前、明けたと思ったら連日降り注ぐ強烈な太陽光、地面から照り返す熱に汗を流し熱中症と対峙した盛夏。

今年も飛球を追いかける球児の姿に感動した高校野球も、決勝戦とともに終わりを迎えつつある8月22日(木)、オトナの街六本木の東京ミッドタウン、ザ・リッツ・カールトン東京では香港よりアグン・プラボー氏をゲストバーテンダーとして迎え、なんとも独創的なカクテルを提供するスペシャルなイベントが2夜限定にて開催されました。地上45階にて東京の絶景を一望できるザ・リッツ・カールトン東京「ザ・バー」へ赴き体験してきました。

アグン・プラボー氏は、英国の老舗出版社ウィリアム・リードが主催する2019年「アジアのベストバー50」において第1位を獲得した香港の名店『The Old Man(ジ・オールド・マン)』のヘッドバーテンダーで、世界的有名誌『DRiNK Magazine Asia』ではトップ10バーテンダーにランクイン。2007年の国際バーテンダー協会主催の大会で優勝を飾り、2008年世界フレアー・バーテンディング大会でトップ10入りを果たしています。世界のトップバーテンダーのひとりなのです。

香港の名店『The Old Man』のヘッドバーテンダーであるアグン・プラボー(Agung Prabowo)氏がつくる独創的なカクテルは、香港まで行く価値あり。

このスペシャルイベントでは、日本のクラフトジンとウォッカを使って、彼の創造力が発揮されたカクテル4種類が提供されました。

ジャパニーズクラフトウォッカ「HAKU」とジャパニーズクラフトジンの「ROKU」がベースに使用されました。

バーの名前は、カクテル愛好家としても知られるアメリカの文豪アーネスト・ヘミングウェイへの敬意を表し、名著『老人と海(The Old Man and Sea)』から冠されたもので、今回のカクテルもヘミングウェイの著書からインスパイアされたテイストとネーミングが与えられています。

カクテル『移動祝祭日(A Moveable Feast)』は国産米100パーセントのジャパニーズクラフトウォッカ「HAKU」がベース。

そのひとつ、『移動祝祭日(A Moveable Feast)』と名付けられたカクテルは、グリーンリーフがトッピングされた透明感のあるもの。

ところが、「ヘミングウェイがブラッディ・マリーを好んで飲んでいた」、というエピソードに基づいて創りだされたこのカクテル、口にしてみるとトマトの甘さと塩みがすぐに感じられ、後から旨み、そして飲み込んだ後にホットは刺激が感じられます。

思わず、「え!? 辛い!!」と声に出してしまったほど予想外のオドロキ!! 

そう、実はこのカクテル、海水を蒸留し、ジャパニーズクラフトウォッカ「HAKU」をベースに、スパイスを効かせたチェリートマトのオイル、ココナッツシロップをブレンドして仕上げたものだというのです。

さらにはこのトッピングされたグリーンリーフは、単なる飾りではなく、オイスターリーフと呼ばれるフレッシュな葉で、口にするとなんと牡蠣の味がするのです!! つまり、生牡蠣をトマトチリソースでいただくような、ドリンクとアペリティフが合体したようなカクテルなのです。

ええ~、こんなの初めて!! 

左の写真はアグン・プラボー氏によるカクテルの数々。右手前から、『移動祝祭日』『キリマンジャロの雪』『日はまた昇る』『エデンの園』。写真右はザ・バーのヘッドバーテンダー和田健太郎氏のオリジナルカクテル『六ムラサキ』。

アグン・プラボー氏の考案するカクテルは本人もいうように「複雑さ」があり、目にも舌にもサプライズがあって、今まで経験したどのカクテルよりも、発想からぶっ飛んでいるものでした。彼のカクテルへの愛と情熱の賜物でしょう。

アグン・プラボー氏のカクテルナイトは8月22日-23日の2夜限定でしたが、安心してください、ザ・リッツ・カールトン東京の常駐バーテンダーも、繊細にして美しい、優雅なカクテルでわたしたちに喜びと感動を与えてくれます。

たとえば、ヘッドバーテンダー和田健太郎氏による『六ムラサキ』は、ザ・リッツ・カールトン東京のコンセプト「East meets West(西洋と東洋の融合)」を意識したオリジナルカクテル(写真右)。ジャパニーズクラフトジン『ROKU』をベースに、スミレのシロップやバタフライピー(マメ科の植物。コバルトブルーの花をつける)で色付けした日本の高貴な色“紫”が表現され、爽やかな甘みとなめらかな口当たりで、日本の優美さを感じさせてくれます。こちらは11月末までの提供とのことなので、それまでにぜひ足を運びたいですね。

この記事を書いた人

須藤千恵子
須藤千恵子
語学留学など世界複数国に滞在するなかで異文化と触れてきた経験と、帰国後にワイン輸入販売社勤務経験から、ワインと食の在り方など、独自のPR活動を行う。(社)日本ソムリエ協会ソムリエ、(社)日本ソムリエ協会SAKE DIPLOMA、(社)日本フードアナリスト協会フードアナリスト。