ケニー奥谷。ニューヨーク在住のインターナショナル・ホスピタリティーインダストリー・スペシャリスト。1989年からシンガポールのウエスティン・スタンフォードホテルに勤務。その後、サイパンのハイアットリージェンシーを経て、1994年から2005年まで、ザ・プラザ・ニューヨークのアジア地区営業部長を務めた、日本人にしてアメリカホテル業界の達人だ。

そのケニー奥谷がいま、あししげくかよっているのが、ニューヨークのワイナリー。 摩天楼から、クルマで1-2時間。美しい海と自然に恵まれたロングアイランドには、40を越えるワイナリーがあり、「ニューヨークのボルドー」と称される。 ケニー奥谷による、ニューヨーク ワイナリー探訪記、第2回目は、オバマとも縁のある人気急上昇中のワイナリー、「ベデル」。


この記事はニューヨークの日本語情報紙「よみタイム」Vol.231 2014年6月6日発行号掲載の、「NYワイナリー探訪 UNCORK NEW YORK」をもとにしています。



カリフォルニアの高級ワインにひけをとらない

ロングアイランドエキスプレスウエイを西にむかって走ること約1時間半。50近くもの小さなワイナリーコテージが連なる道に入った。

「ニューヨークのボルドー」と呼ばれるワイナリーロードだ。四方が海に囲まれ、気候がブドウの育成に適したフランスのボルドーに似ていることからつけられたニックネーム。そこに、私が目指したワイナリーがあった。オバマ大統領の就任レセプションで飲まれた幻のワインを醸造した「ベデルセラーズ(Bedell Cellars)」がそれだ。

このワイナリーは、映画『ロード・オブ・ザ・リング』のエグゼクティブプロデユ―サ―の1人として有名なマイケル・リン氏が所有していることでも知られている。入り口には、「First NY wine served at a presidential inauguration(大統領就任式で飲まれた最初のニューヨークワイン)」と書かれた看板が立てられていた。

テイステイングルームでは、5種類のワインを楽しめる。15ドルのスタンダードワインか20ドルのプレミアムワインのいずれかを選ぶ。就任レセプションで選ばれただけあり、どれもカリフォルニアの高級ワインにひけをとらない美味しさだ。  

ロングアイランドのワイン造りは、1970年代に始まったばかり。それにもかかわらず、既に十分リッチな味を醸し出す。「ベデルセラーズ」周辺は「ブティックワイナリー」とも呼ばれ、生産量が少ないため一般のお店には出まわらず、ここでしか飲めない隠れワインもある。ワインにかける情熱が、この素晴らしい味を生み出したのだろう。

「ベデルセラーズ」には大満足。さあ、次のワイナリーへと移動することにしよう。 さらに素晴らしい隠れワインが待っているかもしれない。



今回紹介したワイナリー
Bedell Cellars
36225 New York 25, Cutchogue, NY
www.bedellcellars.com


この記事を書いた人

ケニー 奥谷
ケニー 奥谷
奥谷啓介。ニューヨーク在住。インターナショナル・ホスピタリティーインダストリー・スペシャリスト 。慶應義塾大学卒。
ウェスティン・ホテルズ 初の日本人学卒スタッフとして、アジア地区セールスオフィスに入社。1989年よりシンガポールのウエスティン・スタンフォードホテルに勤務。その後、サイパンのハイアットリージェンシーを経て、1994年から2005年まで、ザ・プラザ・ニューヨークのアジア地区営業部長を務める。2005年、ザ・プラザの閉館とともに退社。現在、文筆、講演、コンサルテイング活動を行いながら、ニューヨークと日本を行き来する日々を送る。

雑誌「男の隠れ家」や「日刊ゲンダイ」で連載記事を掲載。著書に『世界最高のホテル プラザでの10年間』『海外旅行が変わるホテルの常識』『サービス発展途上国日本』『なぜ「お客様は神様です」では一流と呼ばれないのか』『超一流の働き方』がある。

公式サイト:okutanikeisuke.com