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ロゼのファンになる「マッタベラ・ワインヤード」

ケニー奥谷のNY Winery Trips 第6回

ケニー奥谷。ニューヨーク在住のインターナショナル・ホスピタリティーインダストリー・スペシャリスト。1989年からシンガポールのウエスティン・スタンフォードホテルに勤務。その後、サイパンのハイアットリージェンシーを経て、1994年から2005年まで、ザ・プラザ・ニューヨークのアジア地区営業部長を務めた、日本人にしてアメリカホテル業界の達人だ。

そのケニー奥谷がいま、あししげくかよっているのが、ニューヨークのワイナリー。
摩天楼から、クルマで1ー2時間。美しい海と自然に恵まれたロングアイランドには、40を越えるワイナリーがあり、「ニューヨークのボルドー」と称される。
ケニー奥谷による、ニューヨーク ワイナリー探訪記第6回!

この記事はニューヨークの日本語情報紙「よみタイム」Vol.235 2014年8月1日発行号掲載の「NYワイナリー探訪 UNCORK NEW YORK」をもとにしています。

ワイルド・ストロベリーとチェリーの風味

「あそこのワイナリーでロゼのファンになったの。それまでは、白か赤以外は自分では飲まなかったわ」

そんなことを言う人がいた。その言葉に惹かれ、ロングアイランドのノースフォークへと向かうことにした。

入口を飾る案内板

訪れた「マッタベラ・ワインヤード」は、22エーカーのこじんまりとした畑だった。

テイスティングルームも数人しか入れない小さな造り。

棚には、赤・白ワインのほか、そのロゼが並べられていた。

美しいサーモン・ピンクのボトルに貼られたラベルには、男女の子供の笑顔が描かれている。

オーナーのお子さんたちがモデルだという。

こじんまりとしたテイスティングルーム

グラスを傾けると、ワイルド・ストロベリーとチェリーの風味が漂う。

数多あるロゼと違い、とてもさわやかな味だ。あの有名なニューヨークの三つ星レストラン、ジャン・ジョルジュでも取り扱われた代物だった。

サーモンピンクのようなロゼ・ワインの色

ワイナリーのオーナーは、昔ながらの手作業による製法をかたくなに守っている。収穫をする時も、雑草を除去する時も、機械は一切使わずに手で行う。

土壌のコンディションを保つために、可能な限りオーガニック肥料を使うのはもちろんで、それ以外にも、オーナー自身が決めていることがある。

たとえば、トラクターはバイオ燃料で走るものだけを利用していたり、自然に生えてくる植物を肥沃材の代わりに利用していたり、また、魚のエキスや海藻類をブドウ樹の育成のために撒いたりしていることなどだ。

すっきりとした味の秘密は、ここにあるのだろう。

2012年産のロゼのボトルは18ドル。この味ならば価値がある。また合計注文額が350ドルを超える場合には、送料が無料となる。

わざわざ重いボトルをさげることはない。
今回は、家まで届けてもらうことにしよう。


今回紹介したワイナリー
Mattebella Vineyards

46005 Route 25 (Main Rd.) Southold, NY 11971

www.mattebellavineyards.com


この記事を書いた人

ケニー 奥谷
ケニー 奥谷
奥谷啓介。ニューヨーク在住。インターナショナル・ホスピタリティーインダストリー・スペシャリスト 。慶應義塾大学卒。
ウェスティン・ホテルズ 初の日本人学卒スタッフとして、アジア地区セールスオフィスに入社。1989年よりシンガポールのウエスティン・スタンフォードホテルに勤務。その後、サイパンのハイアットリージェンシーを経て、1994年から2005年まで、ザ・プラザ・ニューヨークのアジア地区営業部長を務める。2005年、ザ・プラザの閉館とともに退社。現在、文筆、講演、コンサルテイング活動を行いながら、ニューヨークと日本を行き来する日々を送る。

雑誌「男の隠れ家」や「日刊ゲンダイ」で連載記事を掲載。著書に『世界最高のホテル プラザでの10年間』『海外旅行が変わるホテルの常識』『サービス発展途上国日本』『なぜ「お客様は神様です」では一流と呼ばれないのか』『超一流の働き方』がある。

公式サイト:okutanikeisuke.com

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