1879年の創業以来、5世代にわたって、家族経営でスペインはリオハのワインを継承するクネ。このたび、このクネのワインメーカー、マリア・ラレア氏が来日した。130年以上のクネ社の歴史において4人目のワインメーカーであり、ワインスペクテーター誌によってNo.1に選ばれた初のスペインワインをうみだした人物でもある。

左から、RESTAURANT SANT PAU (レストラン サンパウ)のシェフ ソムリエ 菊池貴行氏、クネ社のチーフ・ワインメーカー マリア・ラレア氏、レストラン サンパウのエグゼクティヴ シェフ 岡崎陽介氏

初来日のチーフ・ワインメーカー マリア・ラレア氏を迎えて

Compañía Vinícola del Norte de España ――北スペインワイン会社。その頭文字をとってC.V.N.E.なのだけれど、スペルミスでCUNEとラベルに印字されてしまったことから、C.V.N.E.とかいてクネと読む。1879年の創業。スペインはリオハのリオハ・アルタ地区のアロに拠点を構える、老舗だ。

長い歴史をほこる企業には、ほとんどいえることだけれど、クネもまた、伝統を守ると同時に革新をおそれず、こんにちまで歴史を紡いできた。その歴史には、自慢のタネもたくさんある。スペイン国旗をモチーフとしてC.V.N.E.と書かれた紋章は、スペイン王室公認。その王室の御用達ワインの生産者であり、2013年には、スペインではじめて、ワインスペクテーター誌でNo.1を獲得したワインもうみだした。ブドウ畑はリオハでも最高の環境。ギュスターヴ・エッフェルの設計したセラーがある。創立200周年まで開けない予定のカーヴがある……おそらくキリがない。

C.V.N.E.社のロゴ。スペイン国旗にならったデザイン。

今回は、ガストロミー界を席巻するスペインのカタルーニャ出身、ミシュラン三ツ星に輝く女性シェフのカルメ・ルスカイェーダがうみだす創造性豊かで美しいモダンなスペイン料理を日本にいながらスペイン本店と同様に堪能できる、「レストラン サンパウ」で開催された、C.V.N.E.社のチーフ・ワインメーカー マリア・ラレアを迎えてのディナーで振る舞われ、語られた、クネのワインとエピソードを紹介しよう。

クネ モノポール クラシコ|Cune Monopole Clasico 2014

現在、C.V.N.E.社は4つのワイナリーをもっていて、4ブランドを展開している。そのC.V.N.E.社の原点であるCuneブランドの代表的白ワインが「モノポール」。この名を冠したワインは1915年からつくられつづけているので、スペイン現存最古の白ワインでもある。とはいえ、時代にあわせてモノポールは変わっていった。樽熟成ならではの濃厚な味わいから、よりフレッシュで若々しい白ワインへと。

あるとき、マリア・ラレアは、1979年のモノポールを味わい、その独特の味わいにひかれた。風味豊かで、フレッシュで、バランスがよく、そして美味だった。そこで、1940年代から70年代まで、C.V.N.E.のワインメーカーをつとめた、ガルシア・エズクイエルとコンタクトをとり、往年のモノポール復活プロジェクトを開始した。モノポール100周年をまえに、そのクラシック モノポールが現代に復活。これがモノポール クラシコだ。

最大の特徴は、リオハの白ワインといえばのブドウ品種、ビウラを中核にしながら、シェリー酒をわずかにくわえていること。

このシェリー酒はマンサニーリャとよばれる辛口のシェリー酒で、サンルーカル・デ・バラメーダでつくられたもののみがマンサニーリャと名乗ることができる。ビウラのはなやなアロマ、ナッツのような香り、そしてマンサニーリャが、ふくよかさをくわえている。ファッションに対して、クラシク。時代をこえた白ワインだ。

モノポール クラシコの小冊子より。左は、ガルシア・エズクイエルとマリア・ラレア。右はガルシア・エズクイエルが記した1960年代の白ワインの造り方。右の画像は、モノポール クラシコのボトルの背面にも見ることができる

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WINE-WHAT!? 編集部
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