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蜜蜂も恩返しする「ホーニッグ・ヴィンヤード&ワイナリー」

カリフォルニアのワイナリー訪問その3 現当主はサステイナブル農業のご意見番

「ホーニッグ」はドイツ語でホーニッヒと読み、蜂蜜のこと。敷地内には蜜蜂の巣箱が置かれ、養蜂も行なっている。
現当主のマイケル・ホーニッグさんは、サステナブル農業のご意見番だ。

重要なのは次の世代に残すこと

創業者ルイス・ホーニッグの孫で、ワイナリーを経営するマイケル・ホーニッグさん(右)と、20年にわたりワイン造りの指揮をとる、女性醸造家のクリスティン・ベレアさん(左)。

ホーニッグ・ヴィンヤードのマイケル・ホーニッグさんは、カリフォルニア・ワイン・インスティテュートが進めるサステナブル・ワイン・グローイングの規約作成に深く関わった人物。

もちろん真っ先にその認証を取り、「ナパ・グリーン」もブドウ畑とワイナリーの双方で取得。「フィッシュ・フレンドリー・ファーミング」の認証も得ている。

「必要最小限の灌漑や天敵を用いた害獣駆除は、サステナブルなんて言葉のない時代からしてきたこと。重要なのは次の世代に残すことなんです。畑に撒く水の量を抑えればブドウが凝縮するから、より品質の高いワインができる。そうすればワインもより売れる。結果的にビジネスもサステナブル、持続可能というわけです」と熱弁を振るうマイケルさん。

彼はまたナパ川のラザフォード流域復旧計画にも取り組んでいる。

ワイナリーの敷地を流れるナパ川の支流。流れが緩やかになり、環境が改善された。

小川の土手の上に蜜蜂の巣箱。そして巣箱の向こうに見えるのが、貴腐ワインの畑だ。

 

ラザフォードを流れるナパ川の支流は、堤防の敷設等によって流れが急になり、川岸が削られ植物も育たない状態に陥っている。それを昔の状態に戻す計画だ。

ホーニッグでは敷地を通過する小川の流れを緩やかにした。その結果、植物が再び育つようになった。

土手の上では養蜂が行なわれている。蜂はきれいな水を好み、自然の草花の蜜を求めて飛び交う。環境が悪ければ蜂は棲みつかない。

蜜蜂マークがホーニッグの語源を表す。

この川のすぐ横にレイト・ハーヴェスト・ソーヴィニヨン・ブランの畑がある。名前こそレイト・ハーヴェスト(遅摘み)だが、じつは貴腐ワイン。川の湿気のおかげでほぼ毎年ブドウに貴腐菌が発生し、高貴な甘口ワインが生まれると言う。

蜂蜜の香りも芳しい、まさにネクター(神酒)。

住みよい環境を整えてもらった、蜂の恩返しとは、いささか考えすぎだろうか。

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