1982年、南仏にワイナリーを所有するロベール・スカリが、ナパ・ヴァレーの山間に600ヘクタールの土地を取得、開墾を始めた。
これがラザフォードのワイナリー「サン・スペリー」の原点だ。

7つの湖に渡り鳥が飛来する

敷地面積600ヘクタールのダラハイド・ランチ。湖にはペリカンやオスプレイ(ミサゴ)などの渡り鳥が飛来。ナパ・グリーンの認証を取得している。

ナパ・ヴァレーのラザフォードにワイナリーを置きつつも、サン・スーペリーの旗艦となるブドウ畑は、ハウエル・マウンテンの丘向こうに広がる。「ダラハイド・ランチ」と名づけられたこの地の敷地面積は600ヘクタール。じつに東京ドーム120個分の広さもある。

標高180~330メートル。小さな丘がいくつも連なり、その緩急さまざまな斜面にブドウが植わる。  

しかしながら、600ヘクタールのうち、ブドウ畑の面積は200ヘクタールにすぎない。  

周囲には7つの湖が点在し、いたるところ自然の樹木に覆われ、ピーチやプラムなどおよそ1000本の果樹もこの敷地内で育てられている。湖は渡り鳥の中継地となっていて、さまざまな動植物や昆虫がこの敷地内に棲息する。自然との共生の姿がそこにある。

副社長で栽培醸造担当のマイケル・シュルツさんはオーストラリア出身。

この土地で栽培されているブドウ品種はおもにカベルネ・ソーヴィニヨンとソーヴィニヨン・ブラン。メルロー、マルベック、それにプティ・ヴェルドもわずかながら栽培されているが、とくにメルローは日照の強いこの土地に適しているとはいえず、むしろワイナリーがあるラザフォードの重い土壌のほうが合っていると、20年以上にわたりサン・スーペリーのブドウ栽培とワイン醸造に携わるマイケル・ショルツさんは語る。

一方、強い日差しと水はけのよさ、さらに大きな寒暖差のおかげで、堅牢な体躯のカベルネ・ソーヴィニヨンが生み出される。ソーヴィニヨン・ブランも爽やかさよりもリッチでクリーミーなテクスチャーが強調されたボルドースタイルだ。

聞けば、醸造コンサルタントにはル・パンやハーランで名を馳せたあのシンデレラワイン請負人、ミシェル・ロランが帰ってきたという。現在のワインリストからもプレミアム路線で攻めまくる様子は明らか。

2年前にオーナーとなったシャネルの次の手は?

ダラハイド・ランチからごく少量のみ醸造される、ウルトラ・プレミアム・ワインなのかもしれない。

ラザフォードにあるモダンなしつらえのワイナリーでは、通常のテイスティングのほか、フードペアリングの体験コースも用意されている。

この記事を書いた人

WINE-WHAT!? 編集部
WINE-WHAT!? 編集部
9月号(通巻18号)では、白ワインに注目! そもそも白ワインって? 三大品種シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、リースリングの基礎から、いまどき大討論会、石田博ソムリエによるペアリング提案まで、この夏、飲みたい白ワインを総ざらい。
そして、夏から秋にかけてのワイン旅も提案。ポルトガル現地取材、急成長中の北海道ワイナリーのいまとWINE-WHAT!?ならではのツアー情報、ワインを堪能できる宿「THE HIRAMATSU HOTELS & RESORTS 仙石原」へは、ベントレーで訪れ、カリフォルニアでは、ケンゾー エステイトに行ってきました。