米空軍や民間航空でパイロットを務めたカーナー・ロンバウアー。1972年に家族でナパ・ヴァレーに移り住み、セントヘレナに土地を取得。
初ヴィンテージの80年は、他のワイナリーを間借りして造られた。

節水は喫緊の課題

北はカリストガから南はカーネロスまで、合計140ヘクタールのブドウ畑をナパ・ヴァレーに、さらにシエラ・フットヒルズにもジンファンデルの畑を60ヘクタール所有するロンバウアー・ヴィンヤーズ。

すべての畑でフィッシュ・フレンドリー・ファーミングの認証を取得。ナパにある5つの畑はナパ・グリーンの認証を受けている。

春にたっぷり雨が降った今年は例外中の例外で、ここ数年、カリフォルニアは干ばつ続き。節水は喫緊の課題となっている。

左は従来の発酵タンク。右はチーフワインメーカーのリッチー・アレンが考案したアポロ宇宙船型発酵タンク。抽出しやすく、冷却効率に優れる。

通常、1リットルのワインを造るのに5リットルの水を使うところ、ロンバウアーでは1対2・2まで改善。樽の洗浄に流水ではなく蒸気を用い、灌漑用に無害な排水を利用した成果である。今年は新たな浄水システムを導入し、1対1を目指しているという。

昔からカーネロスのシャルドネで高い評価を受けてきたロンバウアーだが、ここ数年取り組んでいるのはワールドクラスの赤ワイン造り。

ブドウの粒を画像解析し、未熟果や腐敗果を自動的に取り除く光学式選果機を導入し、赤ワインでは珍しい小樽発酵にも挑戦している。

豪州出身のワインメーカー、ルーク・クレイトンさん。

「小樽で赤ワインを発酵させると口当たりがリッチになり、単に小樽熟成させた場合よりオークの風味と果実味が一体化します」と、アシスタントワインメーカーのルーク・クレイトンさん。

2005年にオーストラリアから研修に来てそのまま採用された、有能な醸造家だ。

「カリフォルニアでは水のマネジメントがますます重要になっています。現在、ブドウ畑にセンサーをつけて、ブドウの樹がどれだけ水を必要としてるかデータ化してますが、将来的には畑の区画、ブドウの樹、熟成中の樽のデータが、一元的に管理できるようになるといいですね」  

ワインは全体的に果実味豊潤で、柔らかみのあるテクスチャー。カリフォルニアらしい味わいだ。

航空機関係のオブジェに囲まれた、創設者カーナー・ロンバウアーの執務室。テーブルも飛行機の翼から作成した一点もの。

この記事を書いた人

WINE-WHAT!? 編集部
WINE-WHAT!? 編集部
2017年11月号(通巻19号)ただいま発売中!
巻頭特集は、お好み焼に合うワインを徹底研究。4人の料理人による創作お好み焼にタベアルキストのマッキー牧元さんも唸りっぱなし。
柳 忠之さんの「新オーストラリアワイン紀行」、11月16日解禁「ボジョレー・ヌーヴォー」にも注目!
表紙の美女は女優・飛鳥凛さんです。もうお腹いっぱいだけど、おかわりしちゃおうかな〜。すいません、もう1冊ください!