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シャトー・メルシャン 日本ワインづくり140年記念イベント

大橋健一マスター・オブ・ワインの基調講演もありました

さる8月31日(木)、山梨県甲州市勝沼のシャトー・メルシャンにて、日本ワインづくり140年記念イベントが開かれた。

あずさ7号で

8時ちょうどのあずさ2号ではなくて、8時30分発のあずさ7号で、WINE-WHAT!?記者は旅に出た。東京は雨模様だった。信州・松本へと向かう特急あずさ7号が山梨県に入り、JR中央線のトンネルをいくつか抜けると、青空が広がった。もしかして日本ワインのふるさとは降雨量が少ないのでありましょうか……と思ったけれど、特に気候に関するお話は出なかった(年間降雨量は、たとえば東京よりは少ないようではある)。

高野正興宮司。ひいおじいさんには会ったことがないそうです。

駅からタクシーで数分。シャトー・メルシャンはなだらかな丘の途中にあった。「日本ワインづくり140年記念イベント」は3部構成からなっていて、第1部は「仕込み式」の見学であった。2017年に収穫したブドウ、甲州を神前に備え、氷川神社の高野正興宮司にお祓いしてもらう。高野宮司は、140年前、フランスに派遣された高野正誠の曽孫です、と式の前、報道陣に紹介された。

140年前の1877(明治10)年10月10日、フランスに向かった高野正誠(左)と土屋龍憲。高野家所蔵写真。

日本最初の民間ワイン会社「大日本山梨葡萄酒会社」が設立されたのが1877(明治10)年。この会社が同じ年の10月10日、高野正誠(当時27歳)と土屋龍憲(当時19歳)というふたりの青年を渡仏させた。かれらは40日あまりでマルセイユに到着し、1カ月間のフランス語学習のあと、シャンパーニュ地方でブドウの苗木づくりと醸造について学んだ。『坂の上の雲』のワイン編というものがもしあったとすれば、かれらはその主人公となり得たにちがいない。ふたりの青年は1年7カ月後に帰国し、1879年に30石のブドウ酒を醸造する。メルシャンはこの「大日本山梨葡萄酒会社」を源流とする。そのメルシャンにあって、日本ワイン、すなわち100パーセント、ニッポンのブドウによるブドウ酒づくりに邁進してきたブランドであるシャトー・メルシャンは、思想の上でもこの会社の正嫡といっていい。

「仕込み式」終了後、代野照幸メルシャン社長(最後列左から5人め)も一緒にスタッフ一同「がんばろー!」。

ということで第2部は、「日本ワインづくり140年の取り組みについて」と題したメルシャンからのレクチャーだった。

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