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「寿司ワイン」と「お好み焼ワイン」の開発裏話

国分グループ本社マーケティング開発部の網島 隆さんが語る

ええ? ホンマにやんの?

実際にワインと料理を合わせた結果をまとめて営業先へペアリングの提案をしたら、企画のコンセプト「むずかしいワイン選びを、楽しい買い物に」にうまく繋がりました。目的達成です。

われわれは営業担当ながら、「こういう企画をやりましょう」と言えば、上司が本当に自由にやらせてくれました。だからペアリング企画もカタチになった。一方で商品開発はあまりやってこなかった。なので2012年、「YouFunWine(夕飯ワイン)」企画と並行しつつ、いきなり自社オリジナルで発売したのが「寿司ワイン」です。

寿司ワイン
●生産国:スペイン 
●希望小売価格:1,300円

多くのワインはラベルの横文字が読みづらいし、もっとワインの垣根を低くしたい。

そこで、協力的なスペインのワイナリーが開発した、ラベルに漢字で「寿司」と書いたワインと出会い、輸入することにしました。まず社内で話を持ち出したら、反応は「ええ? ホンマにやんの?」。

商品案内をした酒屋さんからは、「ええ? 大丈夫か?」。

それでも発売にこぎつけられたのは、「まずはやってみよう。それでダメなら修正したらええやん」的な部署の考え方によるものでしょうか。

「寿司ワイン」は、新しい販売ルートを開拓する最良のツールとなりました。主なところは、オーナーや店主が若く、居酒屋的に酒も飲める寿司屋さん。

「面白いな」とシャレで使ってくれた。

加えてタイミングがいいことに、2013年には和食がユネスコの無形文化遺産に認定。訪日する外国人が増え、興味を持って飲んでもらえました。

「酢とワインは合わない」なんて説はありますが、寿司で使われる酢はすごく少量ですよ。シャリには砂糖、塩、昆布が入って、味の構成要素はいろいろ。逆に、酸味よりもネタの魚が持つ鉄分のほうが問題です。

ワインによっては、まぐろなどの魚の鉄分から生臭みを引き出してしまう。ミネラルはあるけど鉄分とぶつからない「寿司ワイン」は、スペインで働く日本人醸造家に実験を重ねてもらったおかげもあります。寿司や刺身用として売られる類似のワインは多々出回っていますが、うちの「寿司ワイン」と類似ワインの違いは、やはり鉄分が考慮された味わいです。

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