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いまもっともトレンディなワイン「ヴィーニョ・ヴェルデ」7カ所のワイナリー巡り

ポルトガルのミーニョ地方に行ってきました

03 Quinta de Gomariz(キンタ・デ・ゴマリス)

オーナー考案の新手法スパークリングにも挑戦中

ヴィーニョ・ヴェルデの伝統的な棚仕立て「ラマダス」。棚を支えるのは花崗岩の支柱。

ヴィーニョ・ヴェルデには小規模な栽培農家が多く、協同組合が生産の大部分を担ってきた。自社畑産ワインを造る生産者が増えたのは21世紀に入ってからで、キンタ・デ・ゴマリスもそのひとつだ。

工作機械製造業を営むマヌエル・シルヴァ・コレイア・サがサブリージョン・アヴェに、アントニオ・ソザをコンサルタントに迎えて起こしたワイナリーである。

初リリースは2005年。2010年にはヴィーニョ・ヴェルデ最大のコンペティション「ベスト・オブ・ヴィーニョ・ヴェルデ」で最高賞5本の内2本を、続く金賞21本中6本をゴマリスが占め、早々とトップ・ワイナリーに仲間入りした。

ゴマリスではワインの香りに見いだせる各種ハーヴを育てる。ワインボトルを囲むのはカモミール。

アントニオ・ソザは10数社をクライアントにもつ実力派コンサルタントで、ワイナリーのコンセプト設計などマーケテイングにも携わる。ここでは品種別ワイン造りを勧め、ゴマリスは他に先駆けアヴェッソ、エシュパディロなど6種の単一品種ワインをリリースした。

アントニオ・ソザは果実風味を活かしたメリハリの利いたワイン造りに定評がある。それはまさに品種の個性を引き出す造りだ。ゴマリスのロウレイロはバラの香り、シトラスとほのかなナッツの風味と、ロウレイロの品種特性を理解するためのサンプルのようなワイン。2つのロゼ、赤いベリーのフレッシュな風味をもつ「エシュパディロ」とブルーベリーと、イチゴの風味をもつ「パディロ」は夏にイチ押しのワインだ。

ワインが品種のお手本なら、畑は「ラマダス」と呼ばれる伝統的な棚仕立てがあったり、畑の淵に沿って植える「ボルデュラ」があったりするなど、各種の仕立て方と主要品種が揃う、ブドウ栽培の見本園のようだ。

ディレクターが手にするのは、ハーブの仲間でもポピュラーなバーベナ。

ボルデュラ仕立て。畑の境界の役目を果たし、棚下で他の作物を育て、土地を有効利用する。

スパークリングワインの第2次発酵に使う酵母の入ったビーズ。

畑も整った今、ゴマリスではオーナーが考案した新手法によるスパークリング造りに挑戦している。

酵母が入ったビーズ状カプセルを小さなタンクに閉じこめワインを循環させ泡を育む。オリ引きの手間が省け、価格を抑えられる手法で、すでに昨年、試験的に発売し好評を得ているという。本格的な生産に入る日が待ち遠しい。

www.quintadegomariz.com

 

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