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ペサック・レオニャンのベスト11シャトー巡り(後編)

通好みのボルドー内の人気産地に行ってみませんか

8. Château Haut Nouchet 

シャトー・オー・ヌシェ

月~土 11:00-17:00 要予約。
3 chemin La Tour 33650 Martillac
www.hautnouchet.com(日本語版あり)

スタイリッシュなラベル同様
造りももてなしも革新的

ボルドーのワイン業界を席巻するリュルトン家が所有していたオー・ヌシェを、ブリエスト家が買い取ったのは2009年。

現在はブリエスト家の3姉弟が運営を手分けし、醸造を担当するのは農学技師の学位を取得した弟のゴーティエ・ブリエストさんだ。ブルゴーニュで主流のピジャージュを取り入れたのは、味わいのバランスを完成させるため。ボルドー樽より大きい400リットルの木樽に限定するのは、果実味をしっかり残すため。シャンパーニュ出身だからか、醸造はボルドー流だけにこだわらない。

訪問客へのもてなしにもひと工夫あり、無料試飲のほか、有料でキャビアやスイーツとのペアリングコースなど用意。屋外のスペースを含めて300人収容の大規模イベントも可能だとして、夏はウェディング・パーティを受け付ける。

「ワイン観光は、今後さらに力を入れたい課題のひとつ」と意気込みを見せている。

「サイズは小さめだけれど機能的」な醸造場で、ワイン造りの試行錯誤を楽しんでいるゴーティエさん。シャトー自体は順次修復中だが、すでに修復済みのテイスティングルームには、蝶や鳥が飛び交う「命の木」がデザインされたラベルのワインやリエットが並ぶ。

9. Château Haut-Bacalan

シャトー・オー・バカラン

クラシックな造りは
マルチな姉御の采配で

オー・バカランはオー・ブリオンやラ・ミッション・オー・ブリオンを意識したクラシックな造りで長期熟成型。一方デックは、白も赤も軽快で親しみやすいスタイルだ。

オー・バカランに到着した途端、マダムが笑顔でつかつかと寄ってきて、ガシッと痛いくらいの激しい握手!

話し方はサバサバ!

ほかのシャトーで出会うたおやかなマダムたちとは毛色が違う。横から「うちの奥さんは救急救命医で」と、ダンナのシャルル・アンリ・ゴネさんがマダムのコリンヌさんを紹介してくれた。

しかしこの包容力のある兄貴……いや、姉御肌のマダムこそが、オー・バカランのワイン造りを仕切る主要人物。ローヌ出身ながらシャンパーニュのメゾン、ミシェル・ゴネを所有するゴネ家が1998年にボルドーのバカランを入手したのは、「私もワインを造りたい」と希望したコリンヌさんのためだ。

「ペサック・レオニャンで僕らは新参者ですが、欲しい情報は周囲から惜しみなくもらえる。そのおかげもあり、ワイン造り未経験の彼女は見事にやってのけてますよねぇ」とシャルルさんは目を細めた。

現在、ゴネ家はペサック・レオニャン内でオー・バカランやデックなど計5シャトーを所有。訪問希望者は要予約、訪問時間は応相談。
5- rue du Domaine de Bacalan 33600 Pessac
www.gonet.fr/Château-haut-bacalan

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