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小原康裕が挑むボルドーの深淵 その1 シャトー・コス・デストゥルネル

メルローが自慢のパゴダのような外観のシャトー

国際ホテルジャーナリストによるワインの都ボルドー視察の旅。第1回は、パラスの格付けをもつホテル「レゼルヴ」のオーナー、ミシェル・レィビエ氏が所有するシャトー、第二級にして、一級に並ぶ高評価を受けているスーパーセカンド「シャトー・コス・デストゥルネル」。

Château Cos d’Estournel 〜Saint-Estèphe〜

サンテステフを代表するシャトー・コス・デストゥルネル「Château Cos d‘Estournel」は、メドックで極めて異彩を放つ存在である。

城郭様式の華麗なシャトーが集まっているメドック地区の中で、この醸造所だけは東洋風のパゴダのような外観を持つ。

東洋風のパゴダのような外観を持つ

サンテステフ異彩の雄

サンテステフを代表する「シャトー・コス・デストゥルネル」は、メドックで極めて異彩を放つ存在である。

城郭様式の華麗なシャトーが集まっているメドック地区の中で、この醸造所だけは東洋風のパゴダのような外観を持ち、ポイヤックとの村境に接する著名な隣人ラフィット・ロートシルトを見下ろす丘の背にある。

この地所は、その名を古いガスコーニュ人の言葉「コス」から取られ、この地域の18世紀の地図に見られる“砂利の斜面”という意味がある。名前のもう半分はシャトーの初代オーナーであるルイ・ガスパール・デストゥルネルに由来したものだ。

彼はインドでワインビジネスを手掛け、インドを旅した時に影響された「象」をモチーフにしている。

コスはメドック産にしては珍しく、ブレンドに使うメルローの比率が高いこと、新樽を使う比率が高いことでほかと一線を画している。このメルローの比率はオー・メドックでは最も高い部類に入ると言える。コスは常に
1級シャトーに肩を並べるほどの品質を維持し、セカンドラベルの「レ・パゴド・ド・コス」と共に高く評価されている。

現オーナーはワイン界の重鎮、ミシェル・レィビエ氏。彼はパリの高級住宅街にピエール・カルダンの邸宅をホテルに改修した「レゼルヴ」を所有。今パリで話題の高級ホテルで、フランス最高の格付け「パラス」を獲得
し、パリのエスプリが凝縮したリュクスなホテルだ。

そして、そこにも可愛らしい象のモチーフがふんだんに使われている。

初代オーナーがインドを旅した時に影響された「象」をモチーフにしている。

年代物の貴重なワインが保存された展示室。

シャトー訪問者を意識したと思われる近未来的な造りの貯蔵庫。

広い面積を確保したゴージャスな「Château Cos d‘Estournel」の応接室。

2008 Château Cos d‘Estournel と2011 Les Pagodes de Cos のテイスティング。

応接室の一角に試飲コーナーがあり、醸造所チーフとPR担当者とワイン談義。

この記事を書いた人

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小原康裕
国際ホテルジャーナリスト

慶応義塾大学法学部法律学科卒。1974 年Munich Re 入社。

2001 年投資顧問会社原健設立、代表取締役CEO。

JHRCA、日本ホテルレストランコンサルタント協会理事。

www.jhrca.com/worldhotel

https://www.facebook.com/yasuhiro.obara.16

現在、筆者のホームページで「世界のリーディングホテル」を連載中。多くの美しい写真と興味深いコメントで、世界中のホテルとそれら関連都市を紹介。

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