「居候 3杯目にはそっとだし」なんて川柳がありますが、こちら、イタリアのワイナリー「テッラ・ダリージ」の3代目は、「日本料理に合いますよ〜」というプロモーションの方針をそっと出しておられます。

 

左から、白のパッセリーナとペコリーノ、ロゼのチェラスオーロ・ダブルッツォ、そして赤のモンテプルチアーノ・ダブルッツォとそのリゼルヴァ。ロゼはモンテプルチアーノ100%のフレッシュタイプ。食材を問わず幅広く合わせられる万能さに満足しつつ、「焼鳥に合うのもすでに実証済み(笑)」とヴィンチェンツォ。



恵比寿の立ち食い天ぷら屋にて

テッラ・ダリージのセールス・マネージャー、ヴィンチェンツォ・スピネッリ。来日6回目を数える彼がいそいそと入店したのは、恵比寿の立ち食い天ぷら屋「喜久や」だった。

「今までは『イタリア料理と合いますよ~』とプロモーションしてきたけれど、よく考えたらうちのワインは、手摘み収穫で上品な造り。塩気を感じる白からスパイシーな赤まで揃っているし、日本料理との相性も一度考えるべきだなって」とヴィンチェンツォ。テッラ・ダリージはイタリア中部のアブルッツォ州(イタリアがロングブーツだとして、ふくらはぎのちょい下あたり)で、ヴィンチェンツォの祖父の代からワインを造り続けてきたワイナリーだ。

3代目の彼が自社ワインをズラリと並べ、次々に運ばれてくる天ぷらと検証スタート。グラスに注いだのは、パッセリーナ・テッレ・ディ・キエーティ。

テッラ・ダリージの3代目にして、セールス・マネージャー、ヴィンチェンツォ・スピネッリさん。

「パッセリーナは、後味に苦味がほんのり残るアブルッツォの地場品種。やや低めの温度にすると、もっとも日本料理に合うワイン」とヴィンチェンツォは自信を持って、大根の天ぷらにかぶりつく。かすかなほろ苦さを持つ野菜はOK、さらに牡蠣の天ぷらもバッチリ、これは汎用性が高そうなワインだ。

イカの天ぷらを手にしても、「これだってパッセリーナで決まりでしょ。え、出汁つゆでなく、柚子塩にも付けて試すの?……あれ、柚子塩になるとペコリーノのほうが合う」。ズイーテ・ペコリーノ・テッレ・ディ・キエーティに軍配を上げた。ペコリーノはマルケ州産が知られているが、アブルッツォでも多く生産され、ストラクチャーの堅固なワインとなる。

「出汁つゆや柚子塩など付けるものを変えると、合うワインも変わるのか。できればワインも数種類並べておいて飲み比べすると、誰もがペアリングを実感して楽しめるよね」とヴィンチェンツォはノリノリだ。

モンテプルチアーノ・ダブルッツォも、「本来、赤身肉を使ったイタリア料理と相性がいいとされている赤ワインだけど、高温でカラッと揚がった海老の天ぷらとは抜群に合う! 凝縮感ある赤ワインがスルリ、そして料理がサラリと食べられる」と想定外のペアリングに大喜び。

“天ぷらにはテンプラニーリョ”なんてまことしやかに囁かれてきたが、いや、確かに食材によってはテンプラニーリョも合うけれども、ほかのイタリア系品種だって渋いペアリングを見せてくれる。

さあ、苦味のパッセリーナ、骨格のペコリーノ、凝縮のモンテプルチアーノ・ダブルッツォで新たな天ぷらペアリングにトライ!





輸入元:プレジャーワイン
www.miraido.jp

この記事を書いた人

WINE-WHAT!? 編集部
WINE-WHAT!? 編集部
雨上がりの朝、届いたワインの雑誌。

焼き鳥とワインが結婚するってホントですか。

WINE-WHAT!?の表紙は笑っているだけ。

赤、白で、今回ロゼはないけど、

サンジョベーゼとかアシルティコとかが、

つくねとかねぎまとかに合わせて踊りだす。