いまや、ワインはロゼです。フランスではすでに白ワイン以上の生産量となり、世界中で気軽なワインとして愛されているのがロゼワインです。いよいよ、6月21日にせまった世界最高峰のロゼワイン「ミラヴァル・ロゼ 2017」の解禁を待ちながら、ここではロゼワインとミラヴァル・ロゼ 2017のことをWINE-WHAT!?編集部のロゼワインラヴァーが語らせていただきます。

WINE-WHAT!? 2016年3月号より

仕事からもっとも遠いところにあるワイン

筆者はロゼワインが大好きです。

仕事柄、試飲会やメーカーの来日イベントに参加することがおおいのですが、そこでの主役はたいてい、赤ワイン。ボルドー、ブルゴーニュ、カリフォルニア、チリにニュージーランド。名産地の名門ワイナリー自慢の名ワインをワイン雑誌の編集者というポジションのおかげで日々、渡り歩けるのはなんとも贅沢なことです。

そして、だからこそ、ロゼワインは愛おしい。

休みの日に昼過ぎから、気のおけない友達と、家族と、ひとりでもいい、のんびりロゼワインを飲むのは至福のデイ・オフなのです。WINE-WHAT!?の本誌7月号では、「ピクニックで飲みたいワインは?」という質問に、ウスイ潤さんとKisa Motoさんがロゼワインを挙げてくれました。かたや、ポルトガルのヴィーニョ・ヴェルデのロゼ「モンジェス・エスパディロ・ヴィーニョ・ヴェルデ 2016」、かたやオーストラリアの「ディープウッズ エステイト ハーモニー ロゼ」。いずれも、休みの日にぴったりな気楽なワインで、こんなワインをもってのピクニックなんて、最高でしょう。

そう、一緒に楽しむ食事とか、温度とか、時間帯とか、グラスとか、そういう細かいことをあんまり気にしなくていいのが、筆者にとってロゼワインのまず第一の魅力です。どんなときにどんなふうに飲んでもロゼは美味しい。だからピクニックなんて、ロゼワインにうってつけのシチュエーションなのです。

ディープウッズ エステイト ハーモニーロゼ

Kisa Motoさんのおすすめピクニックワイン「ディープウッズ エステイト ハーモニーロゼ」

ロゼワインの造り方

ロゼはバリエーション豊かなのも魅力です。

ロゼワインの造り方には、大きく分けて「マセレーション法」と「直接圧搾法」の2つがあります。

マセレーション法はいうなれば赤ワインの上澄み。赤ワイン同様、黒ブドウの皮と種を一緒に発酵させるけれど、色が濃くなる前に、果汁を取り出す方法です。ロゼのためだけに、この方法を選択する場合もありますし、こうして上澄みを取り除くことで、残った果汁から造る赤ワインを濃くする場合もあります。日本語でいえば「醸し」。たとえば、日本のMGVsワイナリーのマスカット・ベーリーAのロゼ「B521」はマセレーション法で造られています。マスカット・ベーリーAの濃厚な香りと、白ワインのようなさわやかさが同時に楽しめます。こういう赤ワイン的なしっかり感がさわやかさと同居するのがマセレーション法の強み。

MGVsワイナリー B521

MGVsワイナリー B521

直接圧搾法は白ワインとおなじように、果皮と種は先に取り除いてしまう方法。ただし、白ワイン用の白ブドウではなくて、赤ワイン用の黒ブドウを使います。シャンパーニュ的にいえばブラン・ド・ノワール。黒ブドウから造った白ワイン。柑橘のようなさわやかさ、繊細な味わいと、花びらのような淡い色、フローラルな香りなどは、こちらの方法で造られたロゼの強みです。

そして、もうひとつ、混醸法というのもあって、これは、赤ワインと白ワインをブレンドするのはEU的にはシャンパーニュ以外はNGなので、黒ブドウと白ブドウを最初から両方つかって発酵させる方法。

造り方は大別すれば2種類+アルファなのですが、どの方法をどう選択してゆくかは、ワイナリー次第。ここはマセレーション、ここは、直接圧搾、など、状況によって造り分ける場合もあります。ブドウも、黒ブドウは必ず必要ではあるけれど、白ブドウも使える。赤ワインや白ワインとくらべると、ロゼは自由です。さらに、造り方もつかえる品種もたくさんあるのに、1つのワイナリーが多数のロゼワインをリリースしている場合はあまりないので、手っ取り早く、ワイナリーの方向性を知るために、ロゼワインからはじめるのはアリじゃないかと筆者はおもうのです。

ロゼは価格も手頃

そして、シャンパーニュのロゼは、白のシャンパーニュよりも高級だけれど、スティルワインのロゼは、価格的にもだいたい手頃です。これには、赤ワインのように長時間熟成させたりしない、という理由もあるでしょう。

筆者が最近の飲んだいくつかのロゼワインを挙げると、信州たかやまワイナリーの「Naćho(なっちょ)」のロゼワインの2017年版は、1,500円で、同ワイナリーのワインではもっとも安い。しかし、この地の黒ブドウは日本最高級品。さらに、信州そばにも合わせていける、日本ワインの魅力がつまっている。というか、「文の藏」という地元のそば屋で飲めます。このあたりは温泉も最高です。

クロアチアのロイヤルヴィンヤードのダークカラーのロゼ「ロゼ スクーロ」はツェリエナック(ジンファンデルのご先祖です)というクロアチアの土着品種を主体に、ツェリエナックとこちらも土着品種のドブリチチというブドウをかけあわせてうまれた、プラヴァッツ・マリという黒ブドウをくわえて造ったロゼで、クロアチアの土着品種てんこ盛りが2,900円というバーゲンプライス。魚料理はもちろん、豚肉やWINE-WHAT!?おすすめのアイスランドラムとも相性抜群です。

先だって、ついに日本上陸を果たしたとおもったら、すでに品薄という、カリフォルニアの「カンパイワインズ」の先鋒「火の鳥」は3,500円。ナパ・カベルネというだけでも高級品なところにきて、このワインにつかわれている「メドゥブルック・ファーム」というところのカベルネ・ソーヴィニヨンは名品中の名品。有名ワイナリーで赤ワインへと醸造されようものならば、安くても倍くらいの価格にはなります。チャリティ品ゆえに手頃な価格、という事情もあるのでしょうが、カベルネ・ソーヴィニヨンらしい、ハーブ系の香りと名醸造家スティーヴ・マサイアソンのスキのない仕事ぶりは、このワインからも十分に感じ取れます。

カンパイワインズ 「Hi No Tori Rosé 2017」

さて、そんなロゼワインのベンチマークとしてぜひ試して欲しいのが、毎年、夏至の日に新ヴィンテージが登場する「ミラヴァル・ロゼ」です。

ミラヴァル・ロゼとは

南フランス。マルセイユからニースにかけて、地中海に沿う美しい海岸線をもった、プロヴァンス地方。カンヌもモナコも、おなじ海岸線にあります。そして、このプロヴァンスを代表するワインといえば、ロゼなのです。プロヴァンスのロゼを飲まずして、ロゼを語るべからず。いえいえ、ロゼワインは先述のとおり気軽で自由なワインであることが魅力のひとつなので、飲まずして語ってもいいのですが、できればやっぱりプロヴァンスのロゼは飲んで欲しいなぁ。

なにせ、2013年の初リリース時に、初回6,000本は5時間で完売したというプロヴァンス地方の大ヒットロゼワインで、ワインスペクテイター誌の2013年世界のトップワイン100にロゼワインで唯一選ばれた世界最高峰のロゼワインが、毎年毎年、ワイン造りのレベルを上げ、挙げ句、これまでで最良のヴィンテージではないかと噂される最新の2017年ヴィンテージで、発売は2018年6月21日なのですが、3,400円なのです。

そう、このワインこそが、WINE-WHAT!?が毎年、発売日にはカウントダウンイベントを開催している「ミラヴァル・ロゼ」です。

ミラヴァルは、500ヘクタールもの土地を所有するシャトータイプのワイナリーで、そのミラヴァルの畑のなかでも、粘土質と石灰とがおりなす土壌と標高差が生み出す寒暖の差がブドウ栽培に向いた、プロヴァンス地方でも最良の畑の、サンソー、グルナッシュ、シラー(ここまで黒ブドウ)、ロール(白ブドウ)という4種類のブドウが、ミラヴァル・ロゼにはつかわれているのだといいます。

収穫後の選果は2回。サンソー、グルナッシュ、ロールは直接圧搾法で、シラーは一部、マセレーション法で醸造され、5%だけ、樽がつかわれています。残り95%は、ステンレスタンク。

公式のテイスティングノートには、薄い色合い、花びらのようなピンク色、輝くような上品な色合い、美しくしっかりとしたフレッシュな果実と春の花々の香りの表現があり、口に含めば、爽やかな酸味。すばらしくエレガントで良好なバランスのあとに、塩味のある余韻が残ります。とあります。

ブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリーが購入したワイナリーとして話題になった、ミラヴァルですが、ワイン造りは、シャトー・ヌフ・デュ・パプでも最高峰の評価を獲得する「シャトー・ド・ボーカステル」を所有するペラン・ファミリーが指揮をとり、ペラン・ファミリーの哲学を反映して、ブドウはオーガニック栽培。除草剤や殺虫剤など、如何なる化学薬品も使用せず、ワインにはテロワールを最大限反映させているとされています。

ここまでくれば、もう、何も心配ないでしょう。

今年も、安心して、ミラヴァル・ロゼに酔いしれようではありませんか。

そうそう、今年は、WINE WHAT online shopでも販売をはじめました。

この記事を書いた人

WINE-WHAT!? 編集部
WINE-WHAT!? 編集部
ブオンジョルノ! ミ・キアーモWINE-WHAT!?やでなも。

コメスタイ? ベーネベーネ。

アモーレマンジャーレカンターレ、モールト呑んでたもーれ!

サンジョベーゼネッビオーロ、ボーノボーノ。

WINE-WHAT!?買ってくださーれ! グラッツェ。