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サッポロの星、日本ワインの星「グランポレール」新ヴィンテージの味わいどころとは?

新ポートフォリオを発表したグランポレールのチーフワインメーカー工藤雅義さんに聞く

単一畑シリーズの安曇野池田ヴィンヤード

 では、ラインナップの頂点となるシングルヴィンヤードシリーズを試飲しながら、続きをお聞きしましょう。シングルヴィンヤードとは単一畑。今回は、その中の「安曇野池田ヴィンヤード」ですね?

工藤 はい、そうです。柳さんにも何度かお越しいただいてるのでよくご存知だと思いますが、私たちがブドウ栽培の適地を求めて、ようやく探し当てた土地です。2010年に最初の苗木を植え、現在、13ヘクタール弱に植え付けを済ませました。

 はるか向こうに北アルプスを望む、高台の素晴らしい土地ですよね。

ワインジャーナリスト 柳 忠之さん

工藤 標高は560~630メートルあります。南西向き斜面のおかげで日照量も十分にあり、昼夜の寒暖差が大きい。夏の夕方になると、谷を南北に流れる風が北寄りとなって、夜間気温を下げてくれます。また平地から山に吹き上げる風も加わるので、風通しがよいのが特徴ですね。

 土壌はどうですか?

工藤 礫が多く、とても水はけの良い土地です。

 雨の多い日本では水はけの良さは大事ですね。

工藤 それがじつはジレンマなんです。水はけが良すぎると、ブドウの房も実も小さくなり、量がぜんぜん獲れません。その分、凝縮感のあるブドウになりますが……。

安曇野池田シャルドネ

 さて、まずは2016年のシャルドネです。やはり酸味が特徴に感じられますね。

工藤 ええ、酸味は安曇野池田の大きな特徴だと思います。標高の高さ、北寄りの風、夜間気温の低さが影響してますね。このシャルドネですが、初期の頃は酸ばかりが際立ってました。樹齢が上がるにつれてボディに厚みがついてきて、今は果実味や厚み、それに酸味とのバランスがとれてきたと感じています。

 おっしゃるとおりですね。日本の繊細な美意識が感じられるシャルドネです。このワインはオークの小樽で発酵熟成させてますが、新樽の比率が40%で熟成期間は4カ月。新樽多めで熟成期間を短くするのは、工藤流樽使いですね。

工藤 あはは(笑)。反対に古樽で熟成期間を長く取ると、白ワインの場合はクリーンさやピュアさが失われる印象を受けます。いろいろ試した結果、樽香の影響とワインのバランスから、この方法がベストと落ち着きました。

 樽使いといえば、17年の山梨甲州樽発酵が、日本ワインコンクールで3年連続の金賞および部門最高賞とか。おめでとうございます。

工藤 おかげさまで3年続けて受賞できました。甲州もグランポレールにとって、大事な品種のひとつです。

 次に2015年のピノ・ノワールを試飲しましょう。グランポレールには余市のピノ・ノワールがありますが、それとはまったく違ったスタイルですね。

工藤 造っている私たちのほうが驚きました(笑)。これほど違うのかと。

 色からして違う。余市は色調がいくぶん淡めですが、安曇野池田のピノ・ノワールはルビー色がしっかり出ている。赤い果実の香りもきれいに感じられます。

工藤 高い標高と昼夜の寒暖差のおかげだと思います。

安曇野池田ピノ・ノワール

 タンニンも比較的しっかりしていて、ブルゴーニュにたとえるなら、余市がヴォルネイで、安曇野池田はジュヴレ・シャンベルタンといった感じでしょうか。

工藤 的確な比喩表現ですね(笑)。

安曇野池田カベルネ・ソーヴィニヨン

 続いて2015年のカベルネ・ソーヴィニヨンです。これは紛れもないカベルネ・ソーヴィニヨンですね。色合いからして深みがあり、カシスやブラックベリーのアロアに黒胡椒や丁子などスパイシーさも感じられます。酸味のバランスがこれまたよい。

工藤 はい、安曇野池田ならではの酸だと思いますね。それに骨格もしっかりしていませんか?

 そこがカベルネ・ソーヴィニヨンですね。凛として風格がある。Japan Beautyにふさわしい。

工藤 ありがとうございます。

 最後に2015年のメリタージュ(ボルドーから導入したカベルネ・ソーヴィニヨンとメルロー、カベルネ・フランなどのブレンドから作られたワインの総称)ですが、このワインの品種構成は?

工藤 カベルネ・ソーヴィニヨン67%にメルロー33%です。

 メリタージュにブレンドするワインはどのようにして決めてますか?

工藤 樽熟成まで進め、瓶詰めの直前に決めます。それぞれの樽を試飲して、最上のものをメリタージュにします。

 カベルネ・ソーヴィニヨンの骨格とメルローのしなやかさがとても良いバランスだと思います。カベルネ・ソーヴィニヨンにも感心しましたが、メリタージュはフラッグシップの位置付けだけあって、さらにその上を行ってますね。複雑味が感じられ、味わいに奥行きがあります。

安曇野池田メリタージュ

工藤 ありがとうございます。ブレンドは難しい反面、醸造チームとしては腕の見せどころ。やり甲斐を感じます。

 ほかにもソーヴィニヨン・ブランやシラーなど、日本では比較的珍しいブドウ品種に挑戦しているグランポレールですが、先日はまた、北海道に新たなブドウ畑を広げる発表がありました。

工藤 はい。日本ワインの需要は今後ますます高まっていきますから、高品質なワイン用ブドウを確保するため、函館の隣の北斗市に25.4ヘクタールの農地を取得しました。来年から植え付けを始め、最初の収穫仕込みは21年でしょうか。メルロー、シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、シラーのほか、これまでに試したことのないブドウ品種にも挑戦するつもりです。

 ますます楽しみなグランポレールですね。期待しています。

[問い合わせ先]サッポロビール お客様センターtel.0120-207800 http://www.sapporobeer.jp

シングルヴィンヤードシリーズ

グランポレールの頂点。長野県にある自社管理ブドウ園、安曇野池田ヴィンヤード産と、契約栽培の余市・弘津ヴィンヤード産のワイン。本文で試飲しているシャルドネ、ピノ・ノワール、カベルネ・ソーヴィニヨンのほか、ソーヴィニヨン・ブランやシラーも。またカベルネ・ソーヴィニヨンとメルローをブレンドしたメリタージュもある。4,000円を超える、いわゆるグラン・ヴァン。

プレミアムシリーズ

週末、いつもよりも手の込んだ料理と一緒に味わいたい、岡山マスカット・オブ・アレキサンドリア<薫るブラン>や長野メルロー、長野シャルドネや北海道ケルナー遅摘みなど、価格的には2,300円からはじまる品種特性の明確なワイン。

スタンダードシリーズ

日常の食卓で楽しめる、1,200円からとお手頃な価格帯のシリーズ。山梨産マスカットベリーAを中心にブレンドした赤ワインの「絢-AYA-」や山梨産甲州を中心にブレンドした白ワインの「泉-SEN-」をはじめ、甲州辛口や余市ツヴァイゲルトレーベなど、軽やかな白ワインやミディアムボディの赤ワインで構成される。

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