10月19日(金)~10月28日(日)開催の「DESIGNART TOKYO 2018(デザイナート・トーキョー 2018)」にオフィシャル シャンパーニュとして参加しているペリエ ジュエは、さる10月22日(月)、表参道・スパイラル1Fの「スパイラルカフェ」で、新進気鋭のアーティスト、Bethan Laura Wood(ベサン・ローラ・ウッド)とのコラボレーションによるアート作品のプレゼンテーションを行った。

インダストリアルだけどアルチザン

そもそも「DESIGNART(デザイナート)」とは、デザインとアートを横断する、感動を与えてくれるモノやコトを新たに定義した言葉で、その素晴らしさを発信、共有していくための活動そのものの名前でもあるという。「DESIGNART TOKYO」は昨年から、表参道、原宿、渋谷、六本木など東京の主要エリアをジャックして、建築、インテリア、プロダクト、アート、ファッション、テクノロジーなどのDESIGNARTを世界中から集めて紹介している、デザインとアートのフェスティバルなのだ。建築はもってきてないの? というのはモンスター・クレイマーですね。

詳細はDESIGNART TOKYOのホームページをご覧ください。とリンクすることで、あたかも説明したような気になるところがネットのすばらしさです。

ペリエ ジュエは今回、「DESIGNART TOKYO 2018」のオフィシャル シャンパーニュをつとめるだけでなく、出展側にもなっている。新進気鋭のイギリス人アーティスト、ベサン・ローラ・ウッドとのコラボレーションで、「ハイパーネイチャー」と題した作品を制作し、「スパイラルカフェ」に10月28日(日)までオープンしているポップアップ・バーで世界初公開しているのだ。

ペリエ ジュエのポップアップ・バーに展示された「ハイパーネイチャー」を背後にヤン・ソエネンさんがまずは挨拶。

10月22日19時30分から始まったペリエ ジュエのプレゼンテーションは、まずペルノ・リカール・ジャパンのマーケティング・ディレクター、ヤン・ソエネンさんの挨拶から始まった。

「ペリエ ジュエは1811年以降、アートの中に自然を取り込んでシャンパンをつくって参りました。毎年、さまざまなアーティストとコラボレーションを続けてもいます。彼らは自分たちのクリエティヴィティによって魔法をかけることができるひとたちなのです」

今回ペリエ ジュエの白羽の矢が立ったベサン・ローラ・ウッドは70年代のサイケデリックにも通じるカラフルな色使いを特徴とする、1983年生まれのイギリス人デザイナー/アーティストで、エルメスのショーウィンドウやバレクストラのバッグのデザインを手がけたりもしている。「スター・ウォーズ」でナタリー・ポートマンが演じた女王アミダラみたいなお化粧がたいへんお似合いで、作品も青い髪の毛のご本人も、その多彩な色と素材が見事に調和している。サイケデリックではないのは、当然のことながら、構成を考え抜いているからだろう。

アート・センター・オブ・カレッジでプロダクトデザインを学んだ。キモノは日本のフリーマーケットで購入。フリマが大好きだそう。

マイクの前に立ったベサンは、「葉っぱ部分の素材は透明なカーテンで、工業的なものであっても、色の対話によって美しいものを生み出そうとした」と語った。もうちょっと話を聞きたかったので、記者は立ち話ながら質問してみた。

ーー制作には何日かかりましたか?

「東京に持ってきて組み立てるのに? 2日です」

何日? という質問がいけなかったようで、もうちょっと質問してみたら、彼女がイースト・ロンドンのアトリエでプロジェクトに取り掛かったのは今年の3月からだということがわかった。トータルで8カ月を要した。完成した作品は5つのピースからなっていて、東京に持ってきて組み立てるのに2日かかった。幹はアルミニウムで、アメリカのサンタバーバラで製作した。ソフトな透明のビニール製の葉っぱの部分はウォータージェットでカットし、自分で手染めした。

ーーペリエ ジュエからはどんな依頼があったのですか?

「ツリーをデザインしてほしいという依頼でした。とてもカラフルなツリーを。でも、それは私にとってむずかしいことでした。私は本当はインダストリアルかつアルチザン(職人)的で、軽くて、ちょうどシャンパンのようなものがつくりたいと思っていました」

ーーそうすると、この作品はあなた自身のなかから生まれたアートですか? それともペリエ ジュエからの依頼による商業的な何かですか? 

「ちょっとずつ、両方です。もちろん、これは彼らの作品でもありますから、私は彼らのラングウェッジ(デザイン言語)を表現することに重い責任を負っています。でも、私にとっては、私のアイデンティティでデザインした要素がたくさんあります。彼らは私に新しいラングウェッジを使うことを許してくれました。そしてそれを、のちの作品で使うことも。ですから、この作品はふたつのあいだにあるのです」

考えてみたら、現在芸術とされる作品、たとえば「モナ・リザの微笑み」だって、レオナルド・ダ・ヴィンチに、描いてちょうだい、という依頼者がいた。ミケランジェロしかり。不幸なことにゴッホにはいなかった。

ベサンはシャンパーニュのロゼの色が好き。エミール・ガレもまたお気に入りで、ブルーの葉っぱの色はガレを参考にしているという。

アール・ヌーヴォーとジャポニスム

アール・ヌーヴォーの中心的アーティストのひとり、エミール・ガレがペリエ ジュエのボトルにアネモネの絵を描いたのは1902年のことだとされる。アール・ヌーヴォー(Art Nouveau)とは、ウィキペディアに頼りますと、以下のように定義されている。

19世紀末から20世紀初頭にかけてヨーロッパを中心に開花した国際的な美術運動。「新しい芸術」を意味する。花や植物などの有機的なモチーフや自由曲線の組み合わせによる従来の様式に囚われない装飾性や、鉄やガラスといった当時の新素材の利用などが特徴。分野としては建築、工芸品、グラフィックデザインなど多岐にわたった。

アール・ヌーヴォーはベル エポック(Belle Époque、仏:「良き時代」)とも重なる。これまたウィキペディアには次のようにある。

ガレのアネモネの絵が描かれたグラス。ステキです。

厳密な定義ではないが、主に19世紀末から第一次世界大戦勃発(1914年)までのパリが繁栄した華やかな時代、及びその文化を回顧して用いられる言葉である。19世紀中頃のフランスは普仏戦争に敗れ、パリ・コミューン成立などの混乱が続き、第三共和制も不安定な政治体制であったが、19世紀末までには産業革命も進み、ボン・マルシェ百貨店などに象徴される都市の消費文化が栄えるようになった。1900年の第5回パリ万国博覧会はその一つの頂点であった。

ほぼ同時期、ヨーロッパはジャポニスムに席巻されてもいた。実際、ガレはジャポニスムの影響を受けており、ペリエ ジュエのボトルに描いた白いアネモネは日本の秋明菊をモチーフにしているという。

アール・ヌーヴォーは、イギリスのウィリアム・モリスが提唱したアーツ&クラフツ運動が発端になっている。1880年代のイギリスには、産業革命の結果として大量生産による、安価で粗悪な商品があふれていた。モリスはこれを憂いて、生活と芸術を一体化させようとした。

染色は手染め。まさにアルチザン的なものをつくりたかった。

インダストリアルなアルミとプラスティックからできた色鮮やかなツリーの枝に、ペリエ ジュエのロゼを注いだグラスをいくつか下げ、そのハイパーネイチャーなツリーの下で日本のキモノを羽織ったベサン・ローラ・ウッドがごく自然に見えるのは、歴史的な文脈においてナチュラルであるから、なのかもしれない。

ペリエ ジュエをグラスで楽しみながら、アートとデザインと産業化と職人仕事に思いを馳せる。なんてアートな夜でしょう。

このポップアップ・バーは10月28日(日)までオープンしている。「ハイパーネイチャー」の展示は27日(土)まで。お急ぎください。

披露される会場は空間デザイナーの松村和典が、ベサンの作品にも用いられているグラデーションをプリントした美しい紙製のオブジェ制作し、群生する植物に見立てて空間を設計した。これ、トレーシングペーパーをくるくる丸めたものだという。



会期中会場内では、ペリエ ジュエのシャンパーニュをバイ・ザ・グラスで愉しめるほか、シャンパーニュセミナーやフリーフローイベントなどのイベントが用意されている。でも、紹介するのが遅くなって、すでに終わってしまったものもある。詳細はスペシャル公式サイトでご確認ください。

https://jpspecial.perrier-jouet.com

ペリエ ジュエ ポップアップ・バー
オープン期間:2018年10月19日(金)~10月28日(日)
場所:スパイラルカフェ
東京都港区南青山5-6-23 スパイラル1F 
tel: 03-3498-5791
営業時間: 11:00~23:00(LO 22:30)
*DESIGNART TOKYO 2018 期間中は、日によって営業時間が変わります。 詳しくは、お電話にてご確認ください。

ペリエ ジュエ ベル エポック 2011ベル エポック ロゼ 2006

特別バイ・ザ・グラス メニュー(税込)
・ペリエ ジュエ ベル エポック 2007 ¥3,700 
・ペリエ ジュエ グラン ブリュット ¥1,300 
・ペリエ ジュエ ブラゾン ロゼ ¥1,500

フリーフローイベント:魅惑のシャンパーニュ
日時:10月26日(金) 19:30 – 21:00
料金:7,000円(税別)
*グラン ブリュット、ブラゾン ロゼのフリーフローとフィンガーフード付き

この記事を書いた人

WINE-WHAT!? 編集部
WINE-WHAT!? 編集部
「なんでこんなにうまいんだ!」


「フランスやイタリアの真似をして、たんにコピーをつくったところで尊敬は得られない。自然とどう関わるか」


「ワインも生きている。ブドウも土も、どれも」


「大事なのはひとの問題なんです」


「マニフィーク」



日本のワイン界のレジェンド、麻井宇介と彼の意志を継いだ若者たちの物語
10月20日公開 映画「ウスケボーイズ」より