ワインに一家言もつトーキョーの料理店に、オレンジワインとピッタリのお料理を提案していただきました。オレンチの料理とオレンジワインを合わせるなら、このペアリングだ! その前編。

ぜひ飲みたい! ココのオレンジワイン 1

レストラン&ティールーム

ドローイング ハウス・オブ・ヒビヤ

オノリオ・ルビオ/マセラード
8,400円
スペイン、リオハの造り手。ヴィウラ種の可能性に着目し、スキンコンタクトやシェリーの熟成に用いられるソレラシステムを導入するなど、個性的な手法でワイン造りを行う。

ホタルイカと柑橘 淡路玉ねぎのムース オマール海老のジュレ 1,200円

ホタルイカはオレンジワイン

昨年3月、「東京ミッドタウン日比谷」誕生とともに施設内にオープンした「ドローイング ハウス・オブ・ヒビヤ」。フランス料理に軸を置きつつ日本の食材にこだわり、“ニッポンのテロワール”に焦点を当てるユニークな発想の店だ。シーズンごと、3カ月のタームでいくつかの県にフィーチャーし、その地の素材を中心にメニューを構成する。すでにブランド力を確立した有名産地だけでなく、各地の魅力を掘り起こして発信したいという思いゆえのスタイルである。

WINE-WHAT!?読者のためにワインを選んでくれたのは、ソムリエでスクール講師も務める岩崎麗さん。

「まず体験してみるなら、個性が強すぎず、手ごろな価格であることもポイントだと思います。これはスタッフみんなでテイスティングしてみて、オレンジワインに慣れていないスタッフでも美味しいと言ったので採用した1本です」

通常は、ロゼや軽やかな赤と同様の感覚でオレンジワインを提案するという岩崎さん。「オノリオ・ルビオ/マセラード」は、はっさくや甘夏など、甘さ頼りではない柑橘の香りにクリアで伸びかな酸、きめの細かいタンニンと心地よいビターさを持つ。

そして、愛媛と宮崎県食材を中心とする5月末までのメニューの中から合わせたのが、「ホタルイカと柑橘 淡路玉ねぎのムースオマール海老のジュレ」。玉ねぎの甘味を生かしたムースに、甲殻類の風味を添え、柑橘と菜の花のほろ苦さ、プリッとした食感のホタルイカにトビコのプチプチ感。まさに、日本の豊かな食材をフレンチ手法で表現した一皿だ。

「果皮を漬け込むことで、白品種とはいえタンニンの奥行きがある。だから、油脂のボリュームやコク、旨味がある料理がより合います。ホタルイカは、ワタに独特の風味があるので、すっきりした白では受け止めきれないけれど、オレンジワインなら間違いありません!」

ペアリングの幅を広げてくれる救世主

さらに、同店でオレンジワインが欠かせない理由には、大型商業施設内という立地も関係しているようだ。もちろんコース料理やグラスでのペアリングプランも用意しているが、ランチやショッピングの合間の休憩、接待など、お客の利用目的があまりにも多岐にわたる。当然、必ずしもピンポイントのマリアージュを求めているとは限らない。

「自由にお店を使ってほしいから、お料理はアラカルトも多数ご用意しています。パスタやお肉料理の後に、冷製の前菜をオーダーするお客様もいらっしゃいます。一度赤ワインにシフトすると次の流れが難しくなりがちですが、オレンジワインならそこを上手くつないでくれるんですよ」

料理もワインも「軽→重」の展開が一般的。とはいえ、唐揚げにフライドポテト、その後やっぱり枝豆かな……など、縦横無尽にボリュームを行き来したがりな日本人なら特に、セオリーありきではないグレーゾーンをさりげない主張でフォローしてくれる存在がありがたい。

「一部の超個性的なアイテムがまっさきに脚光を浴びた経緯があるので、オレンジワインって何だか独特なカテゴリーと捉えてしまった方も多いと思います。でも、味わいの要素が多彩で様々な食材の風味を器用に受け止めてくれるのに、重くない。ペアリングの幅をより自由に、広げてくれる救世主なんですよ」

と岩崎さんは締めくくった。白とも赤とも違うこのポジションが、食べたいものを食べたい順でオーダーしたいという気分優先のシーンには、何とも心地よいのである。

ソムリエの岩崎麗さん(右)と副料理長、島田晴夫さん

ドローイング ハウス・オブ・ヒビヤ
東京都千代田区有楽町1-1-2
東京ミッドタウン日比谷6F
tel.03-3519-3700
営業時間 
ランチ 11:00 ~ 14:30(L.O.)
ティー・タイム 14:30~17:30
ディナー 17:30~23:00(フード22:00 L.O.、ドリンク 22:30 L.O.)
休日 東京ミッドタウン日比谷に準ずる。

この記事を書いた人

WINE-WHAT!? 編集部
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