犬房春彦先生が開発したエイジングケアサプリ「Twendee X(トゥエンディ エックス)」が日本認知症予防学会の臨床試験で、認知症の予防効果があることが確認された。日本の65歳以上の4人に1人が認知症画期的なこの結果を踏まえて、今回は、Twendee Xの研究を統括する、酸化ストレスとアンチ・エイジングの世界的権威、吉川敏一先生(ルイ・パストゥール医学研究センター理事長)と、認知症研究の第一人者の阿部康二先生(岡山大学大学院 脳神経内科教授)をゲストに迎えました。司会進行はWINE-WHAT!?編集部の山田靖です。

SUPALIVの実験データがきっかけ

左から、阿部康二(岡山大学大学院 脳神経内科教授) × 吉川敏一(ルイ・パストゥール医学研究センター理事長) × 犬房春彦(岐阜大学 科学研究基盤センター 共同研究講座 抗酸化研究部門特任教授)

犬房先生、あらためてうかがいます。そもそもTwendee Xはどうやって開発されたのですか?

犬房 実はアルコール対策サプリメントとして開発したSUPALIV(スパリブ)を、より強力に進化させた新しいサプリメントをつくろうと実験を重ねていた時に出たデータがきっかけなのです。

SUPALIVがもとになっているわけですね?

犬房 この実験では、決まった量のワインをサプリメントと一緒に飲んで血液中のアルコールとアセトアルデヒドの値がどのように変化するのかを調べたのです。もちろん飲み物や食べるもの、アルコール量は決めているので、いつもはこれらの値は大変安定しています。ところが、ある日、アルコール代謝が非常によいのと、そうでないデータと大きくぶれたのです。

よくよくデータを見ると、昼食で「開化亭」という有名な中華料理店で海鮮焼きそばと杏仁豆腐を食べたチームは、昼食を食べる時間がなかったチームよりデータがよいことに気づきました。“これは血糖値がヒントだ! 新しいサプリには血糖値を下げる効果があるかもしれない” と考えまして、糖負荷試験(砂糖水を飲んだ被験者の血糖値を調べる)を行いました。すると、そのサプリメントの服用で血糖値とインシュリンの両方が下がっていたのです。“これは糖尿病に使えるはずだ!”と考え、さらに血糖値が下がる配合を研究して開発されたのがこのTwendee Xです。

阿部 海鮮焼きそばと杏仁豆腐がきっかけですか? なんともおもしろいお話ですね。

吉川 研究というのはほんとうに些細なことでデータが変わるものです。その変化したデータを見落とさなかったことは素晴らしい。犬房くんは急性アルコール中毒の実験でも、マウスの生死でデータを取るような荒っぽい実験をしているけど、私や阿部先生のように繊細な内科医はそのような実験を考えません。やはり外科医というバックグラウンドがあるので大胆な研究が出来たのでしょうね。

犬房 そのお言葉は褒めていただいているのですよね(笑)。その後、Twendee Xに抗酸化効果があることが分かりましたので、岐阜大学に研究室を作っていただきました。

二重盲検で世界初のデータが出た

では、阿部先生。今回のTwendee Xの認知症予防の臨床研究について教えてください。

阿部 日本認知症予防学会は、十分な医学的根拠を検証したうえで認知症予防ができる可能性のあるものを認定しています。今回、そのようなサプリメントをエビデンス創出委員会で公募したところ、10社から応募がありました。。実験データや安全性を検討して、最終的にTwendee Xだけが残ったのです。犬房先生からTwendee Xの臨床試験の依頼がありましたから、日本認知症予防学会として、「前向き」(ある時点から過去を振り返らない)、「二重盲検」(被験者も治験実施医師も治療内容を知らない形で進められる試験)、「ランダム化比較試験研究」という、最もデータの信頼性が高い臨床研究を行いました。

なかでも、二重盲検試験は偽薬と実薬を、投与する医師も、飲む患者さんもどちらか分からないようにして行います。ですから、医薬品でも予想とは反対のデータが出ることもあります。犬房先生はよく二重盲検試験を受けてくださったと思いますね。

犬房 えっ、そうなのですか? 私は外科医だったので二重盲検試験は経験していないのです。どのくらい反対のデータが出るのですか?

阿部 けっこうあるんですよ。製薬会社でも二重盲検試験は怖がることが多い。

プラセボとは、有効成分を含まない偽薬のこと。MMSE(精神状態短時間検査)は、10~15分程度の短い時間で認知機能の障害があるかどうかを調べる、アメリカ発の認知症のテスト。「長谷川式認知スコア」は、認知症の可能性を簡易的に調べる問診を数値化したもの。例えば、年齢を正しく答えられたら1点、できなかったら0点などと点数にして判断する。

吉川 犬房くんはそんな基本的なことも知らずに無謀にも臨床試験に立ち向かったのですか……。ともかく、すばらしい結果が出てよかった。ヒト臨床試験の二重盲検で抗酸化物質が疾患の予防や治療に有効であるというデータが出たのは世界初のことです。私は長年、酸化ストレスの研究をしてきたので、ほんとうにうれしいです。以前から考えていた「酸化ストレス病」という概念を打ち出せるきっかけになりますから。

犬房 また、お褒めいただいたのですよね(笑)。

2019年9月24日、時事通信ホール(東銀座)において、Twendee Xの臨床試験結果の記者会見「抗酸化配合剤による認知症予防効果 成果発表会」が欧州TIMA医療財団主催で開かれた。その記者会見で、Twendee Xについて説明する犬房先生。この模様はネット配信も行われ、現在もYouTubeで視聴できる(「抗酸化配合剤による認知症予防効果 成果発表会」)。

左から。犬房先生が外科医から研究者へ転身する機会をつくったTIMA医療財団のマチューシカ理事長。Twendee Xの研究を統括する吉川先生、犬房先生、そして臨床試験の責任者をつとめた阿部先生。

ワインは認知症予防に効果がある

阿部 日本認知症予防学会の認定は6段階あるのですが、上から2番目のA認定(★3個)がTwendee Xに与えられました。本来は一番上の特A認定(★4個)も期待されていましたが、臨床研究の法律が変わったことで臨床試験を途中で打ち切らざるを得なく、参加人数が当初予定の半数以下になってしまったのが唯一残念です。

吉川 当初予定の半数以下の症例数でも認知症予防効果が証明されたのは素晴らしいことです。しかもデータはワールドスタンダードのMMSEと長谷川式スコアの二種類で有意差がある(図1)。『ジャーナル・オブ・アルツハイマー・ディシーズ』という専門誌に論文が受理されたのも素晴らしい。

阿部 軽度認知障害が分かった時点で対策をこうじないと、そのまま認知症になってしまうケースが多いのですが、現存する認知症の医薬品は認知症になってからでないと保険適応がありませんから投与できません。その点サプリメントはどなたでも購入して飲むことが出来るので、軽度認知障害の方々にお薦めできます。しかも、Twendee Xはサプリメントなのに医薬品に要求される安全性試験をすべて行っており、申請書を読んだ時点で多数の実験データもそろっており、立派な申請書だと思いました。

本誌はワインの雑誌ですのでうかがいます。ワインは認知症予防には効果ないでしょうか?

吉川 実は昔、ワインの抗酸化効果の実験を行いました。その時は、値段の高いワインほど抗酸化力が強い傾向がありました。基本は赤で、濃いワインはポリフェノールが豊富で、抗酸化力は大きい。ですから、認知症の原因となる酸化ストレスに効果があると思います。ただし、アルコールをたくさん飲むと、反対にサビが増えるので要注意です。

飲みすぎはよくないですね。犬房先生、今後はどのような研究をされるのですか?

犬房 酸化ストレスは癌や糖尿病、動脈硬化、そして肝炎や膵炎などの炎症性疾患、アレルギー性疾患など、多くの病気に関わっています。また、治療法のない睡眠時無呼吸症候群や骨粗鬆症などの疾患も酸化ストレスが関わっているので、これらを対象としたTwendee Xの臨床試験を行う予定です。

吉川 その臨床試験について、私と阿部先生で内容を確認して支援しましょう。

阿部 認知症予防に関心のある、多くの方々を助けるためにも重要なことですね。

今回は、Twendee Xで認知症の予防が可能になるという朗報でした。私も、認知症予防に赤ワインを飲み続けます。ありがとうございました。

取材協力:帝国ホテル東京レストラン レ・セゾン





飲酒用サプリ「スパリブ」は、配合したビタミンCやコエンザイムQ10などが身体の代謝を促し、効果的にアルコールを分解させる栄養機能食品です。飲食前・中・後、いつでもお召しあがれます。1回あたりの目安は3粒。写真は3粒入りで370円(税別)。ファミリーマートで販売されています。

※栄養機能食品(ビタミンC):ビタミンCは皮膚や粘膜の健康維持を助けるとともに、抗酸化作用を持つ栄養素です。本品は、多量摂取により疾病が治癒したり、より健康が増進するものではありません。摂取量の目安を守ってください。

[問い合わせ先]SUPALIV株式会社 tel.03-6740-7361

この記事を書いた人

不肖ヤマダヤスシ編集長
不肖ヤマダヤスシ編集長
北海道札幌生まれの道産子。いつも目の前のことだけを考えている。いまこのときを切り抜ければ、人生はなんとかなる! 善人なをもて往生をとぐいはんや悪人をや。