1999年からワイン造りを始めたオリヴィエ・ジュアンさん。モレ・サン・ドニ村で曽祖父の代から続く栽培農家の生まれながら、当初は建設関係の仕事に就いていた。
オリヴィエ・ジュアンさん

オリヴィエ・ジュアンさんは1972 年生まれの47歳。ワイン造りを始めて20年になる。

ところがバイクで事故を起こしたのを機に、本人いわく「ふと、ワインを造ってみたくなった」そうで、父と伯父が相続したブドウ畑を引き継ぎ、オート・コートのアルスナン村にドメーヌを構えたという。

オリヴィエさんのワインのスタイルはとてもはっきりしている。色調が濃く、みっちりと果実の詰まった凝縮感に富み、タンニンまで熟してビロードのような舌触りをもつ。

「ブルゴーニュが繊細でエレガントというのは間違っている。完熟したよいブドウから造れば、自然と濃厚なワインになるんです」。

オリヴィエさんは完熟を待ってブドウを摘む。それにはブドウの健全さがなによりも大事といい、ドメーヌ継承後から有機農法を貫いている。

オリヴィエ・ジュアン

本拠地はアルスナン村だが、畑はモレ・サン・ドニ村に集中。

赤ワインの醸造法も独特の手法をとる。近年はワインにフレッシュ感や複雑味を与えるため、除梗せず、房のまま発酵を始める全房仕込みをする造り手が増えている。しかし房のままだと内側に病気が発生していてもわからない。そこでオリヴィエさんは、一旦除梗して茎を洗い、ブドウの実と2割ほどの茎を互い違いに発酵タンクに入れて醸造する。

エレガント派ばかりが勢いを増す昨今、こうした濃厚なワインの造り手もいなくては困るのである。

オリヴィエ・ジュアンのワイン

左は特級のシャルム・シャンベルタン(2016年は23,400円)。80%がマゾワイエールで20%がシャルムからなる。右はモレ・サン・ドニ・クロ・ソロン(2015年は9,800円)。特級クロ・デ・ランブレイの下方に位置する畑で粘土の強い土壌。オリヴィエさんの造る赤ワインは色調が濃く、果実味がたっぷりしており、タンニンは緻密。ビロードのような舌触りをもつ。

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